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この面白さよ、誰かに伝われ④

今回は、私の好きなコンテンツ「ポケモン」に関するものについて書く。息の長いコンテンツなだけあって、派生作品やコラボ、二次創作が豊富で、ポケモンに関して語れることは多い。その中でも、とりわけ3つ挙げて紹介しよう。

ちなみに画像がマンタインなのは、5世代の頃 雨パのマンタインに可能性を感じていたからである。草タイプにタイプ一致エアスラッシュを撃てるのが強いと思った。しかし、当時の世は「大ナットレイ時代」であった。

①『決戦!ディアルガ!』(『ポケモン不思議のダンジョン 時/闇/空の探検隊』より)

ストーリーの評価が高い『ポケモン不思議のダンジョン』第二作シリーズ目の、タイトル通りディアルガとの最終決戦で使われる曲。

最初の高らかになる笛の値が、数々の冒険に終わりを告げる。主人公たちの覚悟が伝わってくるような曲である。転調パートではどこか寂しさを感じさせ、転調が終わる時の電子音とともにどこか「未来での体験-現在への帰還」を思わせる作りになっている。

ファンによる評価も高く、「みんなで決めるゲーム音楽ベスト○○」にも何度も投票によってランクインしている。ストーリーと絡み合った音楽に心打たれる人が多いのだろう。間違いなく、ポケモン音楽の中でも上位に来るクオリティのBGM曲である。

※注意:非公式の転載動画

②toufu『toufuワールド(ヒカリ&ゴルダックの漫画)』

『ダイヤモンド・パール・プラチナ』の世界観をもとにした、ポケモンの二次創作。「pixiv」で不定期的に更新されている。

シンジ湖のほとりで出会ったヒカリとゴルダックの、シンオウ地方を駆け巡る冒険が描かれている。なんと言ってもこの漫画の素晴らしいポイントは、「ゴルダックの強さ」と「人間とポケモンの交流」である。

主人公のゴルダックが強すぎる。1話で登場していきなりギャラドスをハイドロポンプの一撃で倒し、そのあとも強敵たちをなぎ倒していく。当初、ヒカリとゴルダックは連携が取れていなかったが、クロガネシティのヒョウタ戦を経て2人は真のパートナーになった感がある。自分が一番好きなバトルは、トバリシティでのジムリーダー スモモ戦、ルカリオとの対決である。相手のルカリオの放つ波導技(特に悪の波導)の描写も鮮烈で、まさに「強敵」のニオイがビンビンとした。

また、ゴルダックの能力が高いのはバトル面においてだけでなく、知識面や精神面においてもである。この不思議なゴルダックはボールに入ることを拒み、読書をたしなみ、スノーモービルを乗りこなす。どこか「おっさん」の雰囲気すら漂っているのだ。ヒカリやゴルダック以外のヒカリのポケモンたちはまだまだ経験が浅く、挫折や苦悩を抱えることが多い。そんな時、ゴルダックはそっと彼ら彼女らに寄り添って、水かきの付いた大きな手を差し伸べてくれる。

そんなゴルダックにも、苦悩がある。『#32 白く閉ざされた道』で、ゴルダックの「弱さ」が少しだけ垣間見られた。どうやらゴルダックは過去に禁忌を犯し、彼は再び断罪される。だが、周りにその断罪の被害が及ぼうとした時、彼はまたいつものように周りを守ろうとするのだ。とても好きな描写なので、この場面はぜひ実際に読んでみてほしい。

③YouTube動画「むてきまるちゃんねる」

お魚たちが『ポケットモンスター サファイア』のクリアに挑戦するという、前代未聞のYouTube動画。「ダンスダンスレボリューション」のようにコマンドが配置され、お魚の泳ぎに合わせてゲームが連動して進行されていく。「いや、似たコンセプトの動画があった」と 覚えている人は、私と相当趣味が合う。確かに『ポケモン 赤緑』で同じコンセプトの海外発の動画があった。

にも関わらず、このチャンネルの人気が 今伸びている理由は、「日本発だから」という理由も当然あるが、「見どころが多い」ということに他ならない。お魚たちは、定期的に事件を引き起こしていく。一番有名な事件は、手塩にかけて育てられたバシャーモの「ノホホホホ」が、お魚たち自身の手によって逃がされてしまったことだ。その後 ご丁寧にレポートまで書き、投稿者のリセットによってノホホホホがパーティに戻ることは無かった。また、ムロタウンがハギ老人の船でしか出入りできないため、中々脱出することが出来ない。カイナシティにようやく到着しても、何度もムロタウンに帰ってきてしまう。カイナシティが なぜか「辿り着きづらい街」となっているのだ。そんな事件が起こる度、投稿者は「名場面」として個別にまとめてアーカイブ化してくれる。既に700時間を超えている動画を全て見るわけにもいかないので、初見にも優しい設計になっていると言えるだろう。

所謂「ランダムウォーク」の如く、ゲーム内プレイヤーは動かされる。「無限の猿」がシェイクスピアの作品をタイピングできるように いつかはゲームクリア出来るのかもしれないが、それにしても気が遠くなるような話である。それでも視聴者が気長に待てるのは、ある意味 息の詰まるようなニュースが続く現実社会のおかげでもあるのかもしれない。余談であるが、誰かが「淡水魚であるお魚たちには海を広げようとする『アクア団』の暗躍を止めなければならないという、ゲームに対する意思がある」という解釈を言っていて 思わず笑ってしまった。お魚が「自分の生命を脅かす脅威に立ち向かう」という大義名分を持ってゲームに臨むのだから、そりゃ面白い。海外のユーザーからの注目度も高く、今後も目が離せない展開が続く。

ちなみに、この記事の投稿時点では、かの有名な「橋の下のハルカ」と戦闘中である。


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