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●完全版:3/20(月)◆「フードロス」の現場をご存じでしょうか。無慈悲に捨てられる「食べもの君たち」が、逆襲をし始めた(写真提供:J.FEC)




難(むずか)しいことを易(やさ)しく、悲観を楽観に、そして
全員の人たちを「笑顔へ」と、つなぎたい……。

★★なお、本文のコピーや、転載、転送、抜粋などは著作権法
  に触れます。皆さんには関係がないと思いますが、山田が
  今後も皆さんのために活動したいため、ぜひその点、よろ
  しくお願いします。



◆◆━━━━━━━━━━━━━━◆◆
ニッポン人の心と体を、「笑顔で」救う!

★完全版メルマガ「暮しの赤信号」★

2023年3月20日(月)号

No.4577

毎朝、早朝5時、全世界に向けて2つの
配信スタンドから合計約5200部を発行。
(日曜のみ休刊)

創刊日:2004/10/5

【注】まぐまぐ!から受信されると、
上部に[PR]と記載した広告が掲載され
ますが、当方とは無関係です。
◆◆━━━━━━━━━━━━━━◆◆

『脱コンビニ食!』(平凡社新書)や
『危険な食品』(宝島社新書)などの著
者で、食生態学者、そして日本危機管理
学会員でもある山田博士(ひろし)が配
信。食べものだけでなく、人としての生
きかたを考えます。なんともユーモラス
な文体が人気のようで……。



本日の「完全版」は、100%掲載です。
山田のすべてを、受け取って下さい。

本日の「短縮版」は、後半を省略して
います。
ご了承下さい。



やあ、こんにちは。
山田博士(ひろし)です。
お元気でしたか!

今日もまたお逢いしましたね。
嬉しいです。

地球という星を平和にしたい。
そして子どもたちの頬(ほほ)に流れる
涙をストップさせたい。

空をのんびり旅する雲たちを眺めながら、
ぼくはいつもその方法を考えています。

そのために、「食べもの」が人を180
度変え、家族を変え、文明を変え、歴史
を変えてきた重い事実を、知ってほしい。



▼本日の目次▼

【1】

本日は、出来たてホヤホヤの「新作原稿」で
す。

後日、電子書籍「社会の裏側!」として公開
するつもりですが、いつになるかは未定です。
ただ、読者限定で、この欄で先行して提供し
ています(「短縮版」は、前半だけ)。

(隔週月曜日に、この欄で、本邦初の原稿を
発表しています)




==================

【1】今回のタイトル

「フードロス(食品ロス)」の現場をご存じ
か。無慈悲に捨てられる「食べもの君たち」
が、いま、とうとう逆襲をし始めた!

~この問題は、「もったいない運動」どころ
じゃないんです。食卓をいまこそ未来志向に
変革させることと、4強の穀物メジャーたち
の食糧独占を許さないことにもつながります~

==================

(隔週月曜日に、この欄で、本邦初の原稿を
発表しています)







【目次(概略でもあります)】

(第1章)

いま、地球上には、およそ79億人が暮らし
ております。でも、なんと、その10人に1
人である約8億2800万人が、飢えに苦しん
でいるわけですね。10人に1人。それなの
に、今日もぼくたちは「食品ロス」をしな
がら平気で生きている……。

(第2章)

でも、驚かないで下さい。現在の食糧生産
量は、全地球人の胃袋を賄(まかな)うに
は十分な量なんですね。公平に分配されれ
ば、誰一人、飢えることにはなりません。
つまり、穀物メジャーや大商社たちが、自
分の利益だけのために、食料を買い占めて
いるわけですね。そして……

(第3章)

とくに、四季があり自然豊かな日本では、
他国とかなり異なった事情があります。先
述した「恵方巻き」のように、季節の変わ
り目などで、さまざまな文化的な催(もよ
お)しがありますよね。ひな祭り、お盆、
正月、などなど。でも、もしそれらの食品
が店で売れ残ったときのこと、考えたこと、
ありますか……

(第4章)

穀物メジャーや大商社たちの、食糧保管
庫には、天井まで、たくさんの食糧が詰
まっており、価格が上昇したときにだけ、
少しずつ放出されます。そのため、途上
国の人たちの口には入らないわけですね。
彼ら穀物メジャーたちは、いま4強です。
つまり、頭文字から「ABCD」と呼ば
れております。それは……







(第1章)

いま、地球上には、およそ79億人が暮らし
ております。でも、なんと、その10人に1
人である約8億2800万人が、飢えに苦しん
でいるわけですね。10人に1人。それなの
に、今日もぼくたちは「食品ロス」をしな
がら平気で生きている……。



いま、あなたが悲しくも、「人間ども」に
食われる「食べもの」だったと仮定しま
す(笑)。

ウシ君やブタ君やニワトリ君や魚君だけ
じゃなく、野菜君たちにも、一つひとつ、
大事な大事な「いのち」が存在します。

でも、ある朝、突然、刃物を持った恐ろし
い人間どもがやってくる。

そして、無慈悲にも、首根っこを切られて
殺されてしまいます。

そのあとは、トラックや列車や船などで揺
られて、いままで行ったこともない、遠い
遠い消費地まで運ばれてしまいます。

でも、それでも、わずか1%でも、自分の
いのちが、人間の「高尚な行為」の役に立
てればいい。

間違っても、戦争で他人やほかの生きもの
たちを殺したりさえしなければ……。

★★★

でもそれどころじゃないんですね。

その、「人間ども」の体にも入れず、その
まま捨てられる運命の食品が、最近、とみ
に多くなったのです。

これはいったい、どういうことなのでしょ
うか。

食べものたちが、そのような運命になった
とすれば、彼らの心はいかんばかりでしょ
う。

何の役にも立たず、無駄に殺される。
そして、何の役にも立たず、捨てられる。

あなたなら、どうしますか。

ぼくだったら、「人間ども」に対して、思
いっきり逆襲します(笑)。

もしそうでなくても、日本には天罰……と
いう言葉がありますが、「人間ども」に対
して、必ず天罰が下りると思っています。

★★★

だって、これほど理不尽(りふじん)な
ことが、世の中にありますか。

●●である食べものたちからすれば、せ
めて大切に扱い、供養(くよう)してほ
しい(●●は、下記の設問をご覧下さい)。

なのに、そのまま捨てられるなんて。

だけど、この「フードロス」問題は、じつ
は、人間の存続そのものにまで影響を与え
る重大なものでした。

もはや、「もったいない」なんて言うよう
な、軽い響(ひび)きの範疇(はんちゅう)
じゃなかったのです。

「フードロス」……。

いま、政府や企業たちは、なぜか「食品ロ
ス」と呼ぶようですので、間違いを防ぐ
ため、本稿でも、以下、そのように呼ぶ
ことにします。

そう、「食品ロス」……。

★★★

日本国内にいますと、ふだんは気が付きま
せんが、世界に目を向けますと、戦争や貧
困、災害などで、毎日の食糧も手に入らな
いような「飢餓」が、重大な問題となって
おります。

人間、貧困や災害や戦争などで、今日の食
べものが無いほど、みじめで辛(つら)い
ことはありません。

それは、体験した人でないと、きっと分か
らないでしょうね。

日本でも、つい70数年前、庶民全員が、
そのような飢餓状態で喘(あえ)いでいま
した。

食べものがない。
飲みものがない。
米がない。
野菜がない。
大豆がない。
小豆がない。
な~んもない。

★★★

戦後の日本は、日本中どこの町へ行っても、
廃墟でした。

食べものが無かった……。

アメリカの戦略爆撃機「B29」によって、
武器も持たない住民の家々まで破壊尽くさ
れたのです。

赤ん坊もみな、容赦なく、殺戮(さつりく)
された。

ところが、この「戦争犯罪」は、まだ裁判
さえ、なされておりません。
なぜか、マスコミも政府もダンマリです。

なぜなら、先の大戦の戦勝国たちは、すべて
が日本が悪い……と叫ぶことで、自分たちの
犯罪を隠し通そうとしたわけですね。

それなのに、いま、そのような当時の飢餓体
験などはすっかり忘れてしまい、毎日の食糧
に、無関心になっている人が、なんと多いこ
とか。

驚くばかりです。

★★★

いま、地球上には、およそ79億人が暮らし
ております。

でも、2022年時点で、なんと、その10人に
1人である約8億2800万人が、飢えに苦し
んでいるわけですね。

う~むむむ、10人に1人……。

「ママ~っ、お腹いっぱい、ご飯が食べたい!」

なんて言いながら泣いている子どものそばで、
その若い母たちは、どういう思いでいるので
しょうか。

自分のチカラでは何もできない。
政府もアテにならない。

とくに、途上国で、農業が主となる国で多
く見られるわけですね。
皮肉なものです。

そして、深刻な食糧不足によって、飢餓に
陥(おちい)っている。

ところが、そのいっぽうでは、「先進国」
と呼ばれる国々では、もちろん日本以外は
農業を中心にしてはいますが、それらの
国々では、食べものがすべて消費されて
いるわけではないんですね。

「余ったもの」は廃棄されています。

しかも、半端(はんぱ)じゃない量が……。

★★★

途上国では農業を中心の産業にしていても、
頻繁に起こる宗教紛争や民族紛争で、自然
が破壊されています。

そして、多くのプランテーションは、その
背後に先進国の穀物メジャーたちが隠れて
いるわけですね。

そして、そこで撒(ま)かれる「危険な農
薬の量」が、これまた半端じゃない。

その弊害で、農民や子どもたちが倒れてい
ます。

つまり、全世界での食料が、平等に行き
渡っていないわけです。

穀物メジャーや大商社たちの、食糧保管
庫には、天井まで、たくさんの食糧が詰
まっており、価格が上昇したときにだけ、
少しずつ放出されるわけですね。

なんとも……。

でも、これが、「万物の霊長」だなんて自
称している「いまの人類」の正体なんです。

★★★

これでは、どう見ても、そのような霊長類
には見えませんよね(笑)。

同じ人間を平気で泣かせ、人間以外の生きも
のたちが平和に棲(す)んでいる自然を、自
分の利益のために破壊してプランテーション
を作る。

そして、途上国の人たちに、その農業生産を
させる。

でも、それら農産物の「保管や流通や金融な
ど」だけは、自分たちの手中に置いているわ
けなんですね。

彼らのその「白い手」には、どこにも土の欠
片(かけら)が付いてはおりません。

そして、多くの人が飢えで泣いている光景を
横目にしつつも、毎日、ワインで乾杯しなが
ら、ウハウハ……な暮らしをしています(ワ
インじゃなく、純米大吟醸の日本酒かもしれ
ませんが……。笑)。

★★★

そのような世界が、21世紀のいまの姿です。

人類がこの世に誕生して、およそ500万年。

「新人」と言われる「クロマニョン人」で
さえ、すでに4万年も経っています。

でも、人類なんて、いつまで経っても、この
程度なんですね。

各地で戦争を起こし、自然を平気で壊し、周
囲には非正規社員ばかり。

公務員たちは、そのような民間の苦しさを1
ミリも理解しようとせず、土日には家族で
平気でドライブしている。

しかも、わざわざ彼らが休みやすいように、
月曜日を祝日にするような法改正までして……。

いままで、意味があって決まっていた祝日
を、休みやすいように変更するなんて、こ
のような行為を、誰もおかしいと思わない
のがおかしい。

ぼくはそう思っています。

★★★

だから、その祝日のドライブの途中、ちょ
っと外食店に寄ってみて下さい。

そこでは、非正規の店員さんたちが、祝日
どころか、正月などさえ返上して、汗を流
しているんですね。

そういう店員さんたちが、店内を走り回っ
ております。

いつまで経っても、不公平な社会。

人間とは、いったん安定した地位に就くと、
自分以外の人たちの苦しみを忘れます。

「いや自分はそうではない……」と言って
もダメ。

どこの国でも、どのような政治体制でも、
どの時代でも、どの民族でも、みなそうな
のです。

それらは人類の長い歴史を見れば、氷解す
ることでしょう。

人間とは組織の中で生きますから、周囲の
動きに流されるわけですね。
悪(あ)しき習慣に流される。

だから自分一人が組織の中で突っ張っても
自分が孤立するだけです。
だから、悪に染まってしまう。

でも、本当は、そのような中でも動くべき
なんですがね(笑)。

★★★

人類が本当に「万物の霊長」だと言われるま
でには、「あと何万年、いや何十万年の時間」
が必要なのでしょうか。

ぼくは「絶対に不可能」だと思っています。

人類とは、この程度の存在なのです。

だから、それを認め、現在の「あるがままの
姿」で、一所懸命に未来をみつめながら、歩
くしかない。

そして、自分で可能なことは、しっかりする。

だから、けっして諦(あきら)めることなく、
一歩一歩、自分の周囲を変えながら、明日に
向かって歩くことでしょうね

いつも、子孫たちの「笑顔」を頭に思い浮か
べながら……。

まあ、いずれにしても、世界では、「食の不
均衡」が起きています。

そして、先進国では過剰に生産され、そして
消費の段階で余ってしまった食糧が、廃棄され
るという「食品ロス(フードロス)」が起きて
いるわけですね。

★★★

次章では、いったいどれぐらいの「食品ロス」
が起きているのか。

世界ではどうなのか。
日本ではどうなのか。

ちょっと見てみることにします。
きっと、驚きますよ(笑)。

そして、とくに、この日本が、先進国の中で
は一番、「食品ロス」じゃなく、「食糧ロス」
の環境になるんだということを、ぜひ知って
下さい。

そうなると、今度は日本人全員が、まさしく
飢餓状態になる現実が、誰の目にも見えてき
ますよね

そうなる前に……。



(第2章)

でも、驚かないで下さい。現在の食糧生産
量は、全地球人の胃袋を賄(まかな)うに
は十分な量なんですね。公平に分配されれ
ば、誰一人、飢えることにはなりません。
つまり、穀物メジャーや大商社たちが、自
分の利益だけのために、食料を買い占めて
いるわけですね。そして……



この世界では、毎年「40億トン」の食糧が生
産されています。

でも、驚かないで下さい。

この量は、全地球人の胃袋を賄(まかな)う
には十分な量なんですね。

公平に分配されれば、誰一人、飢えることに
はなりません。

つまり、先述しましたように、穀物メジャー
や大商社たちが、自分の利益だけのために、
食料を買い占めている。

そして、オカネがない途上国の人たちは、そ
の日の食べものがない。

こんな不合理なことが、いったいいつまで続
くわけです?

ノートやパソコンや衣服などのようなほかの
商品ならともかく、人類の生存に必須である
「食料品」を商品として扱うことの愚(おろ)
かさ。

ぼくは、それに早く気付いてほしい。

なぜ、国連で、そのことについて論議をしな
いのでしょう(まあ、その理由は分かっては
いますが……。笑)。

★★★

そして、その現実の上に、今回ここで述べて
いる「食品ロス」の問題が存在します。

つまり、本来なら、その途上国の人たちだけ
じゃなく、先進国の中でも貧しい人たちに、
そうした「食品ロス」になる食料品を分け
与えることができれば、誰も困らず、環境
にも負担をかけず、みんなが喜ぶことになり
ます。

そうですよね。

でも、いまの世界の「制度」がそうなって
いない。

みんなが平等に暮らす……ということは、
口先だけなんですね。

誰も本気で思っていない。

とくに農産物を「食糧戦略」として、つま
り兵器として扱っている大国たちは、誰も
本当の「平等観」を持っていないんです。

口先だけです。

★★★

しかも、残った食料品は廃棄したほうが、
コストがかからなくていい。

みんなで分けるとか、値段を安くするなど
の手間とか、さまざまなことを考えれば、
店で仕入れたものは、残れば、即廃棄する。

そのようなシステムになっているわけです。
そのほうが儲かるわけですね。

もし、食中毒でも起これば、その店はしば
らく営業停止になりますから。

だから、賞味期限が少しでも過ぎれば、躊躇
(ちゅうちょ)なく、捨てる。

たとえば、毎年、節分のころ(2月)になり
ますと、「恵方巻(えほうま)き」だなんて
言う、海苔(のり)でくるんだ太巻き寿司
が、コンビニなどで売られます。

ご存じですか。

★★★

以前は、こんなもの無かったように思います
が、きっと誰かが上手に仕掛けたのでしょう
ね。

節分のときに、「恵方」を向いて食べると、福
を巻き込むとかナントカ。

そして、その「恵方」の方角は、毎年異なる
ようです。
ちなみに2023年の恵方は、南南東……でし
た(笑)。

まあ、それはともかく、この節分が終わった
とき……。

売れ残ったその「恵方巻き」の運命は、どう
なるのでしょう。

ぼくはその光景を、動画で見たことががあり
ますが、もうショックでした。

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