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短い春の歌


垂れ柳
桜色した
花びらが
隣に居っても
寂しい春に


植木鉢
打ち捨てられた
トルソーの
片腕借りて
月夜のダンス



「……布袋?」
「いいえ、違うわ。トルソーよ」
人型をした 魂の箱


眠れずに朝を待つとき
布団では
微かな息を止めずに生きる


ベージュが街に溢れると、
まもなく春です。
季節を告げるコート



唄声をなくした鳥の結末の
ほんとうのこと誰もしらない


寒桜一花ごとに魂が宿っていると聞いて慄く