マガジンのカバー画像

タツノコからゴンゾ1979~2019

34
1979年、19歳でタツノコプロダクションのアニメ技術研究所でキャリアをスタートし、フリー、マッドハウスでの6年間と20年のゴンゾ時代のエピソードの数々をイラストを添えて。
運営しているクリエイター

#イラスト

『ドルアーガの塔』

「『ドルアーガの塔』というアニメを見たことある人は手を上げて下さい!」「???」「簡単に説明すると、勇者が塔を上る物語です」「(元気よく手を上げる若者)はい!」「おお、見たことある?」「アスナ役の戸松遥さんがすごく可愛いっす!」「え~、それはソードアート・オンラインですね」「・・・」そんな小話が作れるくらい人知れず咲く小さな花。アニメ『ドルアーガの塔』はそんな作品です。 けれどもストーリーテラーとして参加してくださった賀東招二さんの作った温かくて笑えて熱く燃えるストーリー。

『手のひらの上で踊る』

「全ての責任は監督が取るものだ」同世代の監督から、とても大切なことを教えられました。信頼するスタッフの仕事に対して結果の善し悪しに関わらず全て監督である自分が責任をとる。それ以降はそういう思いで作品に向き合うことにしました。責任を取るためには自分の耳や目といった感覚を磨くことが大切です。色々なセクションの仕事が解らなければ、いざというときに納得して責任を取ることはできません。そう感じてシナリオや音響にも仕事を広げていきましたが、その後も数多くの失敗とアクシデントを経験すること

『信頼するということ』

監督という仕事は『スタッフを信じて任せる』という部分がとても多い仕事です。エンドテロップを見ればどれだけ大勢のスタッフの協力でフィルムが出来上がっているのかが解ると思います。 それはテレビシリーズも劇場作品でも変わりはありません。それだけ大勢の人が関わっていますから、スタッフ間のコミュニケーションと信頼関係がとても重要で、それがフィルムの質を左右することになります。ですから、数多の監督さんはどうか解りませんが、ボクはスタッフの人柄と技術を信じて仕事を任せるようにしています。

『チギラッ★チョ!』

「毎日ブログを書きなさい。 タイトルはチギラッチョで!」 「・・・ラッキョ?」 GONZOの石川Pはいつもこんな感じで仕事を振ってきます。   「文化庁のアニメミライに企画書を出すか 何かない?」 「野球ものとSFと幕末ものとかありますけど、お勧めは熱血野球アニメで!」 「じゃあ幕末もので」 千明が長年野球ものをやりたいことを知っていても 彼は情けなどかけません。