見出し画像

無くした物と気付いた事


今年の初めに病気が見つかり手術を受けた結果
簡単に言って生活も変われば以前に比べて考え方も変わっていると思います

私に出来た病気、病名は脳腫瘍
正確には『聴神経腫瘍』と言うらしいです
右耳の神経に出来た腫瘍です
見つかった時には結構大きくなっていた様で手術で腫瘍を取り除く事がベストではないかと説明されました

それにはリスクもあるとの事でした
先ず右耳の神経ですので聴力がなくなってしまうとの事でした
左が残るので音は聞こえるとの事ですが
バランスが取れなくなるので不自由はあるとの事

他には開頭手術となる為に手術時間がかかり
傷跡もそれなりの大きさとなる事
腫瘍のある場所には沢山の神経がすぐ近くにある為に細心の注意を払っても全て取り除ける訳ではないという事
顔面麻痺や他の神経を傷つけるリスクが高いとの事でした

幸い良性腫瘍との事で転移はしないそうで、腫瘍の成長も緩やかだとの事です
それでも決断するには少し考えました
考えましたが他に解決策も見つけられず
手術をお願いする決断をしました

正規社員ではない為
仕事を長く休まなければいけないという不安
復帰する事が出来るかと言う不安
元の状態で生活していけるのかと言う不安
日常生活に戻るまでにはどのくらい時間がかかるのかと言う不安

ざっと、この様な思いや不安に駆られました
どこにも持って行き様のない気持ち
それらと向き合う日々でした

実際手術の後は
当然右耳の聴力がなくなりました
呼吸器の影響なのか嘔吐し続けた影響なのか声が掠れてしまい、しばらくまともに発声出来ず
ほぼ普通に声を出している今でも以前より掠れており、長く喋ると声が出辛くなり喉の奥に違和感を感じて咳き込んでしまいます
そんな状態だから今も歌を歌う事が出来ません
上手い下手はともかく口ずさむ事も無理です

そして1番キツかったのが味覚でした
食べる事が好きで調理師になった身としては
食べ物の味が変わってしまった事が何より辛かったです
口腔内の右半分くらいが塩分はわかるものの旨みが感じられない…
何を食べても塩味が濃く感じられるだけなのです
それは半年経った今でも少し改善したものの味覚は元には戻っていません
たぶん一般の人よりもこのショック大きかったと思います

大きな変化はこのくらいですが
手術の傷跡があるために眼鏡をかけるとつるの部分が当たる為長時間使用は痛かったり
日常の音は聞こえなくとも右耳の耳鳴りは続いていたり
長時間立っているとふわふわと立ち眩みがあったりと以前の日常とはやはり違う事を実感します

ただ良かった事もあります
味覚異常でショックを受けて食事が進まなくなり
若干ですが落ちなかった体重が減少した事
手術前の日常の仕事時間が長かった為に病気発覚後から時間が自由に使える様になった為
テレビやYouTubeなどに時間を費やした結果
それまで仕事の合間や家にいるわずかな時間に見ていて気になったものを深追いしてみた事
子供の頃からお笑いが好きで良く見ていた為ほとんど毎日検索して楽しんでいた事
ましてコロナ禍で外出は出来ないけれどオンラインが普及した事もあってお笑い動画やお笑い番組、ライブなどを見て過ごす事が出来た事
これは今までになかった出来事でした

他には自身が辛いのもあって無理はしなくなりました
以前は良く安請け合いして日によっては仕事がきつい日もありましたが
今はそれをしないと言うか出来なくなりました
翌日の体調が予想出来ないからです

時間にゆとりがあるという事は不思議な事に新たに何かチャレンジしてみようという気になります
その一つがこのnoteになります
まだ漠然とした気持ちですが手話にもパソコン操作にもチャレンジしてみようと思っています

これは良い事なのか悪い考えなのかわかりませんが
病気が見つかり手術を受けて
ただ何かに追われる様に1日1日をやり過ごしていた日々よりも
この先どのくらいあるかわからない人生や可能性を考える様になって
自分の年齢を見つめると残されている時間はそれほど沢山はないのではないかと…思い
重い腰を上げてジタバタしてみる
何事にも積極的に関わって行く
周りにいる人には迷惑な事なのかも知れないけど
それでもそれらが案外楽しいと思ってしまう
今までならまたいつか会えるからと思い
誕生日も前日か当日に気付きメールなどで済ませていた事を
誕生日当日に合わせてお花を送ってみたり
しばらく会わなかった友人に会ってみたり
そんな事に時間や手間を使う様にしてみました

あとどれくらい今の状態で活動出来るのかわかりませんが少しずつまだまだチャレンジしてみたいと思います


思いつきの様な下手な文章を最後まで読んでくださりありがとうございます🙇‍♂️

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?