凪良ゆう『汝、星のごとく』

書こうとタイトルに入れたまま書けずにいた読書感想文をいまさら書くことにどんな意味があるのだろうか。
小説の中だから許される、どうしようもなさへの親近感と安心感を感じながら、自分の不甲斐なさを棚に上げて主人公の幸せを願ってみたりする。
ちなみに、本を読んでいる途中で本屋大賞を受賞した。おめでとうございます。

個人的には流浪の月がぐさっとびびっときていた分、あーそうかーと思いながら読み進めてしまった。が、ある人の死のあたりからはずっと泣きながら一気に読んでしまった。
知り合いから借りていたのだが、知り合いから、「ある程度心に余裕があるときに読んだ方がいいよ」という言葉と共に手渡されていたので、読み始めるまでに体感1週間くらいかかった。実際は借りている申し訳なさからもう少し短かったかもしれないし、存在を忘れていた日もあったらもうちょい長いのかも。
まぁそんな覚悟を持って読んだ本で、もう読み終わって多分1ヶ月くらい経つのに感想文を書けていないのは、まぁそういう本だった(いい意味で)ということだろう。
自分のこの限られた語彙力で表現できないし、正直向き合うのにはすごく時間がかかるような。
彼女の作品の好きなところは、本人間で存在する「正しい」愛が、「正しく」あれることだとおもう。かなり、私の思い描く「ハッピーエンド」に近いところに落ち着くので、安心する。救われる。たとえそれが世間的にはバッドエンドでも。

と、微かな記憶を頼りに言葉を残しておく。

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