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地に足つけて謙虚に 松本山雅FC🆚Y.S.C.C.横浜 マッチプレビュー

5連勝も課題は多く 

リーグ後半戦最初の3試合で1分2敗。直接対決も引き分けと負けとつまづいたがそこからなんとかすべて1点差をモノにし、5連勝。ただまったく満足できるようなものではないしこれでは昇格の切符は掴めない。前節は鳥取の長距離移動などの影響もありコンディションのところでラッキーな要素はあったが、前半はプレスが機能していい守備からのいい攻撃もあって2得点。ただ、やはり後半にパワーダウン。早い時間帯に事故的なオウンゴールで1点差になったことが響いたが、やはりブロックを敷く割合が自然と増える後半は攻撃の停滞が目立つ。ブロックを敷いたときにいかにして攻撃につなげていくか。細かいディティールなところを詰めないといけない。なんとか逃げ切ったがこの試合もやはりヒヤヒヤ。薄氷の勝利が続いている。
今節は先にいわき、鹿児島、藤枝が試合を終えている状態で、鹿児島は鳥取にまさかの6-0で大敗。藤枝は勝っている。プレッシャーのかかる状況ではあるが、とにかく勝つしかない。早めの先制点と追加点、試合を決める得点が求められる。

侮れない相手に謙虚に 挑戦者として

今節対戦するYS横浜は順位こそ18位と最下位になっているが内容としては悪くなく、完全に押し込まれたという試合は少ない。全く侮れない。しかも、昨季は琉球に逆転負けを喫し、今年は宮崎戦、北九州戦に引き分けた印象のよくない3時キックオフ。昇格圏浮上のチャンスがある中、この試合は昇格できるかできないのかの分かれ目となる可能性もある。とにかく1つも落とせない。忘れてはいけないのが『俺らは常に挑戦者』という言葉。今こそ地に足つけて謙虚に。油断・慢心は一切出さないようにすべきだ。

試合展望

予想スタメン

山雅は出場停止から常田と外山が復帰する見込み。前節負傷交代の橋内はどうか。注目は小松蓮。前節3ヶ月ぶりのゴール。空中戦の強さ、ポストプレー、前線での守備のところで今節も活躍が期待される。シーズン現在5ゴール。まだまだ物足りない数字という面でもさらに結果を残したい。

前節から1人変更で今夏加入のロリスティネッリではなく花房がスタメンで土館はボランチ起用と予報。3-4-2-1か3-1-4-2かどちらのシステムを使ってくるのかも注目だ。警戒したいのはスピードのある河辺。変化をつけれる田場、菊谷といったテクニックのある選手にも注意したい。あとはアグレッシブに動く柳も厄介な存在だ。

絶対に中に差させるな

YSの攻撃にリズムが生まれるのは、2列目の選手などがボランチの脇や背中でボールを受けたとき。前回対戦では、今と指揮官は違うがボランチの周りのスペースで自由を与え、危ないシーンが複数あった。
YSがいい攻撃をしているときによく見られるのが、ボランチ脇に当てて落として裏を取る、もしくは角をとる。また、ボランチ脇で受けて前を向いて縦パスで当ててから繋いでゴール前へ。ボランチの背中で叩いてサイドへ。まとめると、やはりボランチ周辺のスペースで起点を作っている。中を締められてサイドに追いやられても、相手のライン間を突いてハーフスペースで受けようとしたりして中央でやりたがるイメージでいいだろう。
YSにはヘディング、フィジカル面で突出して強い選手はいないため、最悪クロスを上げさせてもいいというような感じで、高い集中力を保ち続けて徹底的に中を締めることが求められる。ある程度、中で対応するということも視野に入れた守り方も頭に入れておくべきだろう。ただ、グラウンダーの速いクロスやマイナス方向へのクロス、跳ね返したあとのこぼれといったものはしっかりと警戒する必要がある。
ボランチ周りを起点にチャンスを作っており、まだ4勝にとどまっているものの決定機は少なくない。クオリティーも向上してきており、最下位というチームのような感じはしない。最大級の警戒をすべきだ。

カウンターでの河辺のスピードには要警戒

最大の脅威はトップの位置に入る河辺。彼の裏抜けのスピードは天下一品。ビルドアップから持ち運んで中央からのスルーパスの抜け出しも脅威だが、1番は自陣で奪われてからのカウンター。YSはWBも上がって行くときはガッツリとプレスをかけてくる。それについては、繋ぐときはとにかく無理をしないこと。詳しくはあとで説明するがこの試合はロングボールをいつも以上に多用していいだろう。ただ、蹴るときの工夫もほしいがそこは後ほど。
カウンターリスクを極力減らすのは大前提だが、万が一奪われたときは、河辺を1番に注視すること。中から斜めに抜けたり、中で受けてそのまま仕掛けたりする。突破力もあるのでとにかくまずは河辺にボールを出させたくない。奪われたときに第一に裏のスペースのケア。自由な状態で渡させないように距離を詰めること。それでサイドに流せればさきほど言ったように最悪中で対応するという形への割り切りも必要だ。カウンターのときは特に最悪サイドというのを頭に入れてやるべきだ。

一瞬のスキも見せるな

順位的に下位のチームとの一戦でいつも以上に気をつけなければいけないのは、セットプレー、こぼれ球、ラフなボールの対処。流れ関係ない部分だ。前回対戦もコーナーキックから失点。マークのズレは昇格にむけても命取り。最近危ないクリアミスのこぼれ。そして、ラフなボールの処理ミス。昇格圏浮上というプレッシャーのかかる中、いつも以上にセーフティーなプレーが求められる。一瞬でも勝てるとか思ったら足元をすくわれる。一瞬のスキも絶対に与えるな。

プレスとブロック

YS横浜は後ろから繋ぐチーム。ある程度圧力をかけられてもキーパーから繋いでくる。繋ぐチームに対して山雅の課題はパワーダウン。どうしても徐々にプレス強度が落ちる。ブロックを組むとき(特に後半)守れてはいるがそこから攻撃に繋げられてはいない。それですぐ失って前に出て行けずジリ貧になっているのが現状だ。
ハーフバックがやや外に開いてビルドアップしてくるYS。そのタイミングでWBが縦ズレをして、相手のWBをハメること。それで重心を後ろに下げさせ、中には入ったところを後ろからさらう。これがベストだ。中を切って外に追いやる。それで奪いきって速攻。プレスに行くときは連動して行って、そのままチャンスに繋げたい。相手ハーフバックを低い位置にさせることがプレスのときは重要だ。
ブロックのときは中締めはもちろん。ボランチ周辺のスペース消しチャレンジ&カバー。スペースを消す守備は大前提だか、ボランチの背中に出してきたときにセンターバックがそこにチャレンジする。→そこのカバーに違う選手が入る。ここの流れをスムーズにやること。中央での縦への出し戻しから相手が出てきた裏を突いたりすることもある。ここもチャレンジ&カバー。この部分でミスが生じると河辺らに一発やられる。集中を1ミリも切らしてはならない。

サイズのあるCFを存分に生かせ

この試合の攻撃の最大のテーマはここ。YSは直近でいくと相模原の浮田、讃岐の松本などフィジカルが強く空中戦にも強い選手に苦戦傾向。山雅には圧倒的なフィジカルを誇るルカオとJ3トップクラスの空中戦の強さを誇る小松のツインタワーがいる。YSはプレスも激しめなので、それを含めて前線に早めに預けるのは1つ策としてあってもいいだろう。もちろん繋げるときは適切な距離感を作りながら繋いでもいいが、前が空いているときはシンプルに。繋ぐのが怪しくなったときもある程度ラフなボールでも収められるツートップなのでそこの判断は早くしてキツイなら蹴る。ただ、そのときにほしいのは工夫。ビルドアップから中に誘導して空いている外に出してからルカオなどをサイド深い位置に走らせるロングボールを出すとか、ブロックを敷いて奪ったあとに無理に斜めに差したり前に出すのではなく、バックパスで一度角度をつけてから前に蹴ることで相手を食いつかせたり。あとは前に入ったときにサポートを早くしてそこからの展開も内側からの追い越しも活発にすること。ツートップのフィジカル面というストロングを存分に生かしたシンプルな攻撃をいかに繰り出せるかがキーポイントになりそうだ。

WB裏を利用したサイドアタック

先程言ったサイド深い位置に走らせるロングボールのことだが、YSはWBも前に出てきてプレスをかけるので、中に引きつけてから外に叩くことで山雅の繋ぎのところのワイドにいる選手のカバーが甘くなり、よりロングボールを通しやすくなる。相手WB裏は空きやすいのでそこにボールを出すための工夫。ルカオ頼みではなく、よりルカオを生かせるように、やりやすくできるようにそこまでの過程で工夫できるか。サイドアタックに関してはYSはラインが多少ズレたり、ブラインドサイドで当てられたりするところがあるのでツートップをはじめ逆サイドからWB、さらに中盤の選手もボックスに入って厚みを出して仕留めたい。
ボランチ脇は割とスペースがあるのでそこで持って、斜めの動きで揺さぶりたい。最終ラインが1人が出てきてラインがズレることがあるのでそこのズレたことで空いたスペースに走り込んだり、サイドアタックに限らないがダイアゴナルな動きはキーになる。

生かしたいセットプレー

高さは山雅に分がある。デザインも含めモノにしたい。守備のところはYSもかなり意識してくると思うのでセットプレーは大切だ。野々村、常田、ルカオ、小松といったサイズのあるプライヤーは仕事をしたい。

1つも落とせない 地に足つけて闘え

とにかく1つも落とせない。鹿児島が敗れ、得失点差で暫定2位浮上。昇格圏の浮上のチャンス。5月は首位の座をあっけなく明け渡し、夏場は首位に上がるチャンスを逃した。もうこれ以上の失敗は許せない。俺たちは相手なんか関係ない。とにかく地に足つけて。得意ではない3時キックオフ、下位チームとの昇格圏浮上をかけた戦いという難しいシチュエーションだが、地に足つけて全員のチカラで勝ち点3を取りに行くだけだ。状況が変わろうがこのことには変わりない。俺たちが昇格の切符を掴む。そのために一戦必勝。死ぬ気で勝ち点3にしがみついていこう。1つ1つ。Onesoul!!







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