見出し画像

映画、バイト、言い訳を

ずっと夢だった映画館バイトの面接を受けた3日後、その映画館から採用の電話が来た。
あんなクソだる面接を得て採用されちゃうなんて、や〜っぱり自分ってすごい☆って自負しちゃうけど約3年夢見てきた映画館バイトの切符を自分から捨てた。
もしかしたらすんごい良いバイト先だったかもしれないし、もしかしたらすんごい悪いバイト先だったかもしれない。でも、もし自分にとってそれが心地良いものじゃなかったとき、ずっと夢見てたずっと好きだった空間を汚したくないなって思った。嫌な思い出になるくらいなら、最初から希望のままでいたいなって思ったのさ!だから、まー。夢叶えようとしてる人ってほんとすごいよね、それがたとえ自分の思い通りにいかないかもしれないっていう不安があるなかでそれでも叶えようとしてるんだから。って言うのはまた別の話で。
自分の中でずっと映画館のアルバイトっていうのは素敵なものだと思ってた。と、いうか今も思っている。だからこそ汚したくなかったしだからこそやってみたかった、という気持ちで終わらせた。それは完全に自分のエゴな訳で。ごめんな映画館。ごめんな面接してくれた人よ。ずっとずっと映画館のアルバイトをしている人達が羨ましかったよ。「街の上で」を見に行った時も、「余命10年」を見に行った時も。羨ましいなって思って見てた。特に私は、隣の芝生があーーーりえないくらいに青く見える人だから、いいな〜ってずっと思ってた。でも、映画館だって楽じゃないのさ。人間関係だって良いのか分からない。シフトだって大変そうだった。そう考えた時に、なんか。そう考えた時に、なんか、もしかしたら、ほかの人たちから見た私が今やっているバイトって、すっごく、すんごく羨ましいものなのかもしれないなって思っちゃったんだ。シフトはいつだってテキトー。人間関係はまあ悪くないし、廃棄だって貰える。店長が居なかったら携帯も触りまくってるし、結構結構なゆるゆるバイトだった。もしかしたら、映画館でバイトしている世界線の私は、こんなゆるいバイトを羨ましがってるのかもしれない。私が隣の芝生が青く見えてる時、隣の芝生も私の芝生が青く見えてるんだろうなー。なんっつって。だから、まあ、多分。結構でかめな後悔はあるよ。映画館バイトをしなかったっていう。でも、まあ結構デカめな発見はあったのかも。今の状況だって別に悪くないっていう。だから、まあ。多分。いいんでない?っていう映画館バイトを辞退したっていう私の結構長めな慰め方だったり。するのかもしれない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?