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駒形神社【千葉・流山市】

駒形神社(こまがたじんじゃ)と名のつく神社は、岩手、群馬、神奈川、静岡など、わりと東日本に多い神社です。
ここ千葉県にもいくつかの駒形神社がありますが、20.315が参拝したのは流山市にある駒形神社です。

敷地面積こそ広くはありませんが、とても整備された美しい神社です。メンテナンスが行き届いていて、地域の氏子参拝も定期的にあるのだろうと思わせる佇まいです。

「駒形」の駒=小馬を意味する言葉で、全般的に「馬」のことを指しています。この神社も馬に関連していることから、駒形神社と称するようになったのではないかと思います。

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もともと、千葉県北部の下総台地には放牧場があり、江戸幕府は「小金牧(こがねまき)」として軍馬育成の地としました。その歴史は、延喜式にも書いてあるといいますから、下総台地と馬の関係は相当古くからあったのです。

また、八幡太郎源義家の奥州征伐の折、この神社に立ち寄って境内の椋(むく)の木に愛馬を繋いだという伝承があり、ここからも「馬」にちなんだ神社であることがよくわかります。

だから、駒形神社なんです!

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さて、時代は幕末から明治へ――。
幕府の小金牧は廃止されて、開墾がスタート。明治政府のもとで開墾の総指揮をとったのは当時の三井組です。そう、昔の三井財閥です。今でいえば、三井不動産ですね。

流山市の隣にある柏市に「柏の葉」エリアがありますが、ここら辺も小金牧の一帯でした。つくばエクスプレスの「柏の葉キャンパス」駅周辺は、ららぽーとや三井ガーデンホテルなどもあり、著しい発展を見せていますが、その原型は三井組の開墾から始まっていたとも言えるわけです。
流山市の「流山おおたかの森」駅も、周辺はやっぱり三井グループの店舗が多いんです。

江戸期の軍馬育成の地から明治期の開墾、そして時代は昭和、平成へと移り、令和の現在も開発が続いています。JR常磐線およびつくばエクスプレスの沿線として今後もますます発展が期待されるエリアだといえます。

ちなみに小金牧の「小金」という地名はJR常磐線の「北小金」駅にもうかがえますね。

【基礎データ】
■創建 応永6年(西暦1399年) 室町時代
■祭神 誉田別命(ほんだわけのみこと)
■住所 千葉県流山市東深井313
■HP なし

※写真は全て20.315が撮影。

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