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江島神社【神奈川・藤沢市】

一時期、神奈川県にも住んでいた20.315です。

住んでいた頃は鶴岡八幡宮(つるがおかはちまんぐう)、銭洗弁天(ぜにあらいべんてん)、江島神社(えのしまじんじゃ)などに何度も行っています。

3月上旬(緊急事態宣言が出る前です)、久しぶりに江島神社に詣でました。小春日和というか、暑いぐらいの陽気で、江の島をほぼ1周したら、汗だくになり結構な運動になりました。

途中すれ違った2名の女子高校生が、前方の石段を見て「またのぼるの?もう、やだあ」とヘタレてました。

島の標高は60メートルほどなので大した高さではないのですが、アップダウンが多く周囲が4キロメートルほどあるので、江島神社の「辺宮(へつみや)」、「中津宮(なかつみや)」、「奥津宮(おくつみや)」をめぐると体力的には大変なんです。

そう、この3つの神社を総合して江島神社といいます。

江島神社2

ここ江島神社は、もともと「弁財天」を祀っていた神社です。弁財天は弁才天と書くのが正しいのですが、時代の趨勢から「才」は「財」へと変化しました。

現代風にいえば、企業の「人材開発部」を「人財開発部」と改めるのに似ていますね。

さて、弁才天のことですが、これは仏教→ヒンドゥー教に遡及する神様です。ヒンドゥー教で芸術や学問の女神とされるサラスヴァティ―が原型です。話を単純化すれば、この女神が仏教に取り込まれ、日本では神仏習合して弁才天となった、ということができます。

サラスヴァティーは、芸術や学問の女神ですが、日本では財宝の神様であるという側面に信仰が篤くなり、弁財天(=辨財天=べんざいてん)となっているようです。いやむしろ、弁財天としたが故にお金の神様になったのではないか、と20.315は考えます。

だって、誰でもお金は好きです、大好きです。
少なくとも20.315は、金の亡者です。笑。

         ↓ この方がサラスヴァティーです。

江島神社4 (2)

インドで芸術や学問の神様が、日本でお金の神様に変化している・・・
インド人に感想を聞いてみたいですね!

サラスヴァティーは日本の神様の中で、市寸島比賣命(市杵嶋姫命=いちきしまひめのみこと)と同じである、と神仏習合で定められました。この「いちきしまひめ」は女神かつ水の神様で江島神社の中津宮(なかつみや)のご祭神です。実は、サラスヴァティーさんも元はといえばインド最古の古典『リグ・ヴェーダ』の中で、水の神様とされていました。

神道と仏教を融合させる際、昔の学者は研究に研究を重ね「市杵嶋姫命はサラスヴァティーだ」(その逆も真なり)と合点したのでしょう。

江島神社3

辺宮(へつみや)のご祭神は「田寸津比賣命」(=多岐都比売命=たぎつひめのみこと)、奥津宮(おくつみや)は「多紀理比賣命」(=多紀理毘売命=たきりびめのみこと)です。この「たきりびめ」は「市杵嶋姫命(いちきしまひめ)」のことである、と日本書紀にあるそうです。

別の神様なのか、同一の神様なのか、はっきりしてほしいのですが、同じであり別であるというところが、また日本らしいといえば日本らしい・・・。

しかも、この3柱は「宗像三女神」(むなかたさんじょしん)と言われています。宗像三女神は道主貴(みちぬしのむち)との別称があり、すべての「道」の最高神といわています。海上交通の神様ということですね。これはつまり、総本社である福岡・宗像市の宗像大社(むなかたたいしゃ)を示します。宗像大社は、朝鮮半島や中国大陸にわたる遣唐使、遣隋使の交通安全を祈願する大事な神社なのです!

江島神社もまた海上にあり、鎌倉時代、将軍家等から厚く崇敬されました。

冒頭、江の島をめぐるのは結構大変ですよ、といいましたが、そこは神奈川県が誇る観光名所。「江の島エスカー」という日本最古の屋外エスカレーターが用意されてます。大人1名360円で、乗り放題です!

体力に自信がある20.315は、健脚でめぐりましたけどね。

【基礎データ】
■創建 欽明天皇13年(西暦552年)※あくまで伝承
■祭神 多紀理比賣命(たきりびめのみこと)、市寸島比賣命(いちきしまひめのみこと)、田寸津比賣命(たぎつひめのみこと)
■住所 神奈川県藤沢市江の島2-3-8
■HP 江島神社

※「サラスヴァティ-」の画像は”天竺奇譚”HPから。他の写真は全て20.315が撮影。

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