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「世界が変わった」経済の転換期到来。

世界各国で大手企業や老舗企業の破綻が続いています。

・豪ヴァージン航空 4月21日経営破綻
・米Jクルー 5月4日経営破綻
・米百貨店ニーマン・マーカス 5月7日経営破綻
・米百貨店大手のJCペニー 5月15日経営破綻
・レナウン 5月15日経営破綻

 いずれも、新型コロナの影響が「最後の」引き金を引いたケースのようです。「最後の」とかぎかっこをつけたのは、どの企業も新型コロナ以前から経営が思わしくなかったからです。

オーストラリアのヴァージン航空は、LCCとの熾烈な競争下で赤字続きでした。アメリカのJクルーはネット販売に乗り遅れていましたし、ニーマン・マーカスとJCペニーはいずれも”百貨店”という旧業態で売上低迷に喘いでいました。

レナウンについても、様々なメディアで取り上げられていますから、ご存知の方も多いでしょう、特にシニア層の方々は。20.315も、ほぼシニア層なので「あのレナウンが」という感想もあります。

実は2018年秋から2019年夏まで約1年間、レナウンの株を500株持っていました。株価が120円と安かったから購入しただけですが、株主になると同社が半期に一度開催する「花と実の会」という特別ファミリーセールに招待されます。毎回、羽田空港に近い「流通センター」で開催されますが、「どんんなもんやろ」と思って一度だけ行ったことがあります。

正直に感想を言いますと、

「セールながら、高級ブランドばかりでとにかく価格が高い」
「来ている顧客層がシニアそのまんま」
「レナウンや関係者等の売り子が、やはりシニアばかり」

ジャーナルスタンダードやBEAMS等に行くのとはもはや次元が違います。顧客層も違えば、売っている販売員も違います。そう、昭和時代にワープした感じです。
20.315などは「こんなに高いんやったら、GUとしまむらで十分や」と思ってしまいました。

そもそも論ですが会場が「流通センター」という点で、すでに終わってる感が・・・。元も子もない話ですが。

でも、株主としては「アパレル売上高で、かつては世界ナンバー1」だったレナウンに少しは期待していたのです。スーツのサブスクリプションを始めたり、ネット販売に注力したりと、努力している点は認めていました。

しかしながら、花と実の会に行った後は「持ち株をいつ売るか」というモードに転換。そして、えいやっと売って約1500円のキャピタルゲインを頂きました。

あれから10カ月。最近のレナウンの株価は80円前後とさらに低迷中でした。そして、この破綻。かつての栄華を誇ったアパレルの老舗も、時代に乗り遅れヒット作もないまま、上場廃止になる予定です。
親会社である中国の「山東如意」自体も経営が苦しかったのでしょう。

不良債権の増大、リーマン越えかバブル崩壊以上か

大手企業の経営破綻2

新型コロナが蔓延しだした2~3月頃は「実体経済の消滅」がメディアを席捲していましたが、この5月からは「金融システムへの悪影響」が取り沙汰され始めました。

・5大銀、損失に備え1.2兆円 リーマン以来の水準 (日経5/16)
・不良債権問題の再燃警戒 企業倒産増大の恐れ―コロナ禍「今年度正念場」5大銀(JIJI.COM5/16)

引当金が、そのまま企業の倒産に繋がるわけではありませんが、各行ともこれからの「経営破綻」に備えていることは自明です。2020年は、大手企業の倒産がまだまだ続くでしょう。

エコノミストの中には「金が売られ始めたら、金融システムの崩壊が始まる」と警戒する方もいます。5月18日現在、金価格は史上最高値圏に到達しています。金が買われている状態なら、まだ安心ですが、売られ始めたら要警戒、様々なリスクに備えてキャッシュを手元に置く機関が増えることを意味します。

そんなことにならないよう祈るばかりです。

債務超過、不良資産、不渡り、デフォルト、粉飾決算・・・。

今、金融界や政治家の中には、こうした嫌なキーワードが頭の中を走馬灯のようにグルグルと回っているんじゃないか、と20.315は少々不安です。

また、世界の中央銀行や財務当局が、コロナ禍を押しとどめるために財政支援を「これでもか」と打っていますが、ドルや円など通貨をそんなに刷り続けていて本当に大丈夫なんだろうか、との疑問も沸きます。

貸し付けたものが返ってこなくなれば、不良債権となります。5大銀が引き当てている貸し倒れ金が1.2兆円で済めばいいんですが、20.315的には、そんなんじゃ足りないんじゃないか?と疑問です。

航空需要ひとつとってみても、コロナ以前に戻るのに、一体何年かかるでしょうか。国内ならまだしも、国外となるとそんな簡単に需要が戻ってくるとは考えられません。日本が新型コロナウイルスを抑制できたとしても、相手国が抑制できていなければ「渡航注意」となり、海外への航空需要が盛り上がることはありません。

オマハの賢人、バフェット氏が5月上旬、保有していたデルタ航空などアメリカ4大航空会社の株を全て売却した、とのニュースもありました。
彼はさらに、ゴールドマン・サックスやJPモルガンなど金融株をも売却に動いています。金融株は全売却ではありませんが、保有割合を結構下げています。

「世界が変わった」

バフェット氏はこう発言した、と報道されています。

世界各国で、経済活動再開に向けた動きが広がっていますが、誰しもコロナ以前に戻る、とは思わないのではないでしょうか。

第2波、第3波が来たら・・・それより、さらに新しいウィルスが発生したら・・・と考えると、リスクオンできる人は限られてくるでしょう。

「世界が変わった」以上、マネーは債券に行くのか、株式にいくのか、あるいはコモディティなのか、不動産なのか、冷静な見極めが必要だと思います。20.315は目下、割安と判断できる株を買い続けています。

※写真冒頭は20.315が撮影した新千歳空港。写真中段は”幻冬舎 GOLD ONLINE”から。いずれも本文とは直接関係ありません。
※投資は自己判断でお願いします、です。いかなる責任も負いません。

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