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[5分小説]WITCH-妖-

Introduction

2040年。公正取引委員会の審議官少女マレの1年間の長期休暇中、相棒の猫オーケアヌスも休暇を申し出る。
オーケアヌスはフォンス郊外に行く。
オーケアヌスは歩きながら昔を思い出して居たが...

WITCH-妖-

マレの1年間の長期休暇中、相棒の猫オーケアヌスはバーポルトゥスの店番をして居る。
オーケアヌスがマレに話し掛ける。
「俺も2、3日休暇が欲しい。」
マレが答える。
「分かった。」
オーケアヌスはフォンス郊外に行く。
オーケアヌスは歩きながら昔を思い出して居た。
路地裏で生まれた日。
母猫が居なくなってしまった日。
土砂降りの中お腹を空かして居た日。
幼馴染の野良猫との日々。
車に轢かれそうになり14歳のマレに助けられた日。

「ニャー。(来ないで)。」
雌猫がrobot animal®︎猫モデルに絡まれて居る。
オーケアヌスが答える。
「フシャー。(良くないぜ。)」
オーケアヌスがrobot animal®︎の首元に噛みつき電子回路がショートし停止する。
雌猫が問い掛ける。
「ニャーニ?(貴方は誰?)」
オーケアヌスが返す。
「ニャニャーニニャーニーニャニャンニャーニャニャン。(公正取引委員会委員会の審議官の相棒オーケアヌスだ。)」
雌猫が問う。
「ニャニャーニニャー?(公正取引委員会?)」
オーケアヌスが答える。

「ニャンニャンニニャニー。(人間の組織だ。)」
雌猫が答える。
「ニャーン。(ふーん。)」
オーケアヌスが問い掛ける。
「ニャニャニャ!?(信じてないのか!?)」
雌猫が返す。
「ニャンニャンニニャーニャニニャ。(人間と話せる猫は居ないわ。)」
オーケアヌスが問う。
「ニャニ?(君の名前は?)」
雌猫が答える。
「ニャンニャ。(アルブム。)」
オーケアヌスはアルブムに寄り添い過ごす。

月曜日、オーケアヌスはキャットフードを取って来てあげる。
アルブムが答える。
「ニャーン。(ふーん。)」
火曜日、オーケアヌスは寝心地の良い枕を作ってあげる。
アルブムが返す。
「ニャン。(そう。)」
水曜日、オーケアヌスは雨水を凌げる傘を拾って来てあげる。
アルブムが答える。
「ニャン。(そう。)」
木曜日、オーケアヌスは毛並みを整えてあげる。
アルブムが返す。
「ニャーン。(ふーん。)」

金曜日、マレがオーケアヌスを見つけ答える。
「探したよ。」
オーケアヌスが答える。
「俺はもう少し外に居る。」
マレがオーケアヌスの隣に白猫を見つけ答える。
「そう。」
アルブムが答える。
「ニャンニャンニニャーンニャンニャ。(人間と話せるの本当だったのね。)」
オーケアヌスが問い掛ける。
「ニャニャーン?(見直したかい?)」
アルブムが答える。
「ニャ。(うん。)」

オーケアヌスとアルブムの前に犬猫が立ち塞がる。
ゴールデンレトリバーに似たカニスに乗りアニマーリアが現れ答える。
「貴方も抹殺対象よ。」
《野生》
オーケアヌスが突進するが蹂躙されてしまう。
犬猫がアルブムに歩み寄る。
「フニャー!!(やめろ!!)」
オーケアヌスが雄叫びを上げる。
《共鳴》
3体のrobot animal®︎狩猟犬モデルが現れる。
オーケアヌスが問い掛ける。
「フニャニャ!?(一緒に戦ってくれるのか!?)」

robot animal®︎狩猟犬モデルたちが頷く。
ウェヌスタはオーケアヌスにナノマシンを注射して居た。
オーケアヌスがrobot animal®︎狩猟犬モデルたちと犬猫を蹴散らしアニマーリアに答える。
「どうする!?」
アニマーリアがカニスを引っ張り帰る。
オーケアヌスがアルブムに問い掛ける。
「ニャニャン?(怪我は無いか?)」
アルブムが答える。
「ニャン。(大丈夫。)」
オーケアヌスが謝る。
「ニャンニャンニニャン。ニャーニャニャンニャニャニャーンニャーニャ。(人間と話せるのは嘘だ。首輪のsmart necklace®︎の自動翻訳なんだ。)」
アルブムが返す。

「ニャーニャーニャンニャニャ。(でも貴方はrobot animal®︎と話して居た。)」
オーケアヌスが答える。
「ニャーンニャニャ。(何故か分からない。)」
アルブムが答える。
「ニャ。(好きよ。)」
オーケアヌスが返す。
「ニャン。(俺もだ。)」
アルブムが話し出す。
「ニャーンニャニャンニャーニ。(拾って来てくれた傘とっても良いわ。)」
「ニャニャニャニャン。(作ってくれた枕も快適よ。)」
「ニャーニャニャーニャ。(整えてくれた毛並み気に入って居るの。)」
「ニャンニャンニャンニャー?(貴方がくれたキャットフード一緒に食べよう?)」

アニマーリアがカニスを連れsmart residence®︎に帰宅し答える。
「お姉ちゃん居たの?」
茶髪淡褐色目の長女プラキドゥムが答える。
「...サングイスから来たわ。」
アニマーリアが返す。
「教えてくれたら良いのに!!」
プラキドゥムが返す。
「...貴方は喧しい。」
プラキドゥムが続ける。
「セーリウスが捕縛されて居る。解放してマレ・インスラ・ウェルテックスと猫オーケアヌスを抹殺する。」
アニマーリアが答える。
「私1人でも出来る。」

プラキドゥムが答える。
「...貴方とセーリウスは失敗した。全員で行く。」
審議院仮庁舎で会議が開かれる。
カールした癖毛を眉の上で切り揃えている30代半ばの女性審議官ヴァニタスが答える。
「"魔女"3姉妹が送られて来て居る。3人ともナノテクノロジーで結晶化出来る可能性が高い。」
マレが放課後バーポルトゥスを訪れ答える。
「あら。」
オーケアヌスの横にアルブムが幸せそうに寄り添って居る。
アルブムが答える。
「ニャーン。」
マレが返す。
「宜しくね。」

©︎ Card Master

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