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[5分小説]REDESIGN-公共-

Introduction

2030年。公正取引委員会の審議官ヒエムスはVR空間で公開会議public meeting®︎を開く。
2040年。公正取引委員会のホワイトハッカー高校生のウィンクルムは彼女メディキーナと文化街ウェスティスでデートする。
ウィンクルムはメディキーナとフルーツパーラーでディナーをして居たが...

REDESIGN-公共-

2030年。ヒエムスはVR空間で公開会議public meeting®︎を開き答える。
「今日皆と議論したいのは未来のソルの話だ。」
ヒエムスが問い掛ける。
「ハイブリッド資本主義のベーシックインカムを如何思う?」
60代会社員が答える。
「社会的弱者保護の観点から導入すべきだ。」
ヒエムスが問う。
「自己実現社会で人々は自己超越欲求で生きるか?」
20代学生が答える。
「そんなに上手く行くか?」
50代会社員が答える。
「小さな利他からで良いんだ。」

ヒエムスが問い掛ける。
「モデリズムで国・企業は規範を示していくべきか?」
80代老人が答える。
「誰かが範を示さねばならない。」
ヒエムスが問う。
「ハイブリッド民主主義で議会制・直接民主主義の折衷は出来ないか?」
40代自営業者が答える。
「国民投票を増やすべきだ。」
20代学生が答える。
「最も進んだ民主主義が出来る筈だ。」
ヒエムスが問い掛ける。
「フラット政府で大都市・地方はより対等な関係になるか?」

10代地方在住者が答える。
「地元に誇りを持ちたい。」
ヒエムスが問う。
「未来経営計画で企業は未来の商品・サービスを示せるか?」
30代会社員が答える。
「知りたいのは企業が未来に何をするかだ。」
ヒエムスが問い掛ける。
「アナウンスメントイズムで国・企業は新製品・サービス発表が出来るか?」
70代非正規雇用者が答える。
「イノベーションは公表から生まれる。」
ヒエムスが問う。
「連鎖してイノベーションアースは可能か?」

30代主婦が答える。
「ソルから始めるのが重要だ。」
ヒエムスが問い掛ける。
「ハイブリッド政府で企業も公共に資するべきか?」
50代会社役員が答える。
「企業の役割も変わっていく。」
ヒエムスが問う。
「カンパニーイズムで社会問題を募集・解決出来るか?」
70代年金生活者が答える。
「解決して欲しい問題ばかりだ。」
ヒエムスが問い掛ける。
「ハーモニズムで企業は利他主義を示すか?」

20代会社員が答える。
「利己主義の時代は終わった。」
ヒエムスが問う。
「スプレッドサスティナビリティーで国内問題からSDGsに取り組めるか?」
40代公務員が答える。
「国内から解決するべきだ。」
ヒエムスが問い掛ける。
「カンパニーガバメントネイションで起業連合体は第2政府になれるか?」
50代会社員が答える。
「セーフティーネットは多い方が良い。」
10代学生が答える。
「国が腐敗した時のセーフティーネットが必要だ。」

2040年。ウィンクルムとメディキーナはウェスティス系ファッションの発信拠点シルウァに洋服を見に行く。
ガーリー系・モード系の10代・20代に人気のブランド約100店舗がラインナップされて居る。
メディキーナが洋服を試着する。
ウィンクルムが答える。
「君と此処に来るのが夢だった。本当に元気になって良かった。」
メディキーナが答える。
「有難う。君のお陰だよ。」
2人はカルケウスウェスティス本店に行く。
店舗限定の真っ白な靴をベースに文字や柄を選んだりシューレースやアクセサリーを付けたり出来る靴屋だ。
ウィンクルムは新しい靴を見てメディキーナに答える。
「君と色んな場所に行きたい。」
メディキーナが試着するウィンクルムの頭を撫でる。

2人はウルフストリートを歩き古着屋を巡る。
メディキーナが問い掛ける。
「何故古着が好きなの?」
ウィンクルムが答える。
「新品だと高い。古着なら手が届く。」
メディキーナが問う。
「他人の着た物は嫌じゃ無いの?」
ウィンクルムが返す。
「歴史を感じる。僕と君のように。」
ウィンクルムが続ける。
「フルーツパーラー・ザ・ウェスティスを予約して有る。ディナーにしよう。」
大きな窓が印象的な店内で旬の食材の味・香り・彩りを引き立てたメニューをソムリエ厳選ワインやこだわりのお茶と共に楽しめるフルーツパーラーに行く。

食事中ウィンクルムにsecret message®︎の量子暗号通信で連絡が来る。
「至急登庁を。」
ウィンクルムが謝る。
「メディキーナご免、緊急の仕事だ。」
メディキーナが拗ねる。
「2人だけの時間を楽しみたかったのに。」
ウィンクルムが答える。
「怒るなよ。僕はこれから登庁する。タクシー代を置いて行くから今日は1人で帰ってくれ。」
メディキーナが引き留める。
「まだスープとフルーツパーラーも来て居ないのに?」
ウィンクルムが返す。
「ごめん。」

審議院仮庁舎でヒエムスがウィンクルムに問い掛ける。
「ソルの凡ゆる公共インフラがベルルムからサイバー攻撃されて居る。止められるか? 」
ウィンクルムが問う。
「昔モルスから脅迫されたsecret message®︎の録音は有りますか?」
ヒエムスが答える。
「有る。」
ウィンクルムが答える。
「拡散して下さい。僕はベルルムを抑えます。」
ヒエムスがモルスからのsecret message®︎の録音を拡散する。
global news®︎、our media®︎が緊急速報を流し事態を知らしめる。
ウィンクルムがベルルム帝国情報局長官の私用メールアドレスコールセンターに問い合わせする。
「此方コールセンターの担当者です。如何されました?」

ウィンクルムがAIボイスチェンジャーでベルルム帝国情報局長官の声で話す。
「帝国情報局長官だ。パスワードを忘れてしまった。」
コールセンターが返す。
「長官のパスワードをリセットしました。ワンタイムパスワードでログインして下さい。」
ヒエムスが唸る。
「流石天才ハッカーだ。」
ウィンクルムがベルルム帝国情報局長官私用メールからベルルム国家安全保障長官の電話番号を入手する。
ウィンクルムがベルルム国家安全保障長官に電話しAIボイスチェンジャーで話す。
「宰相からソルへのサイバー攻撃停止命令が出た。作戦中止だ。」
ベルルム国家安全保障長官が答える。
「宰相府に確認する。」
ウィンクルムが返す。

「必要ない。私が責任を取る。」
ベルルムからの同時多発サイバー攻撃が止まる。
ウィンクルムが宣言する。
「ホワイトハッカーの皆さん。今です。」
ソルのホワイトハッカーコミュニティが先ほどのサイバー攻撃で学習したセキュリティーソフトspeed security®︎を凡ゆる公共インフラソフトウェアにインストールする。
サイバー攻撃予防網が引かれる。
ウィンクルムが答える。
「此れで大丈夫です。」
ヒエムスの量子暗号通信secret message®︎がハッキングされる。
「新カードエース"冥王"モルスだ。」
ヒエムスが答える。
「君は俺が10年前に倒した筈だ。」

©︎ Card Master

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