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第三話 「福岡の中卒サラリーマン大家」の不動産投資物語 記憶が呼び戻され目醒める。

上司と、組織との、これまで経験したことのない不協和音
そして、子供のこと、義母の病気。
様々な事柄、押し迫る避けられない出来事が僕ら家族を襲います。

そのような時期、僕の消費財系の営業の仕事で
商材を扱って頂いていた、福岡市中央区のとある不動産店に
業務で立ち寄ったことで、物事が大きく変化してゆきます。

億の商品が紙切れ一枚で売られている衝撃。

その不動産店の軒先で見たものに、激震が走りました。

この売り物件・・・・・・ い、一億・・・

店舗に挨拶に入る前、僕の目に飛び込んできたのは、

売り物件?アパート1棟8000万円??!
売りマンション3億円?! こんな紙入れで?だ、誰が買うんだ?これ下さいって言って店に来る人がいるのか?!

その時、僕の記憶から、ある出来事が呼び戻されます。

そう、それは、数年前、中洲地区を営業で担当していた時の話。

僕は夜の中洲の某消費財系の営業で、地主さんにいつも会っていました。

2008-2011年の間、担当営業エリアだった中洲での出来事。
僕は、当時の記憶を思い出しました。

ビルの1階でタバコ店などを扱う消費財系の店に、毎日伺っていた時の話です。それらの方々は、歴史あって営んでいたり、
時にその商売が好きで、過去から店を続けていたんです。

そんなある時の会話

店主「あんた、うちに営業をし続けても、うちはお宅の看板(宣伝)は付けんよ!」(当時広告宣伝の看板を軒先に付けることも仕事の一部でした)

僕 「まあ、そんな機会があればと思ってるけど、それだけじゃないですよ!」

店主「うちは歴史もあるし、ビルもあって収入もあるけん、道楽みたいなもんやから、お金積まれても動かへんよ!」

僕 「わかっていますよ!どこの店さんも、そうですもんね!」
  
店主「あんたは、不動産とか興味は持っとらんのかい?」

僕 「いやいや、資産もないし、お金もないし、不動産の不の字も知りませんから!」

店主「うちの土地をいくつか売ろうとおもっとったんだけど、いるなら売ってあげるよ」

僕 「いやいや!お金持っていませんし、そんな余裕はありません!」

店主「そうやな、娘婿に売ろうと思っとる土地があったけど、まあ普通はそうやね!」

過去の記憶がまたひとつ呼び戻されます。


当時、地主さんと、このようなやりとりをした記憶があり、その時の情景がフッと降りてきたんですが、
そして、僕の中に、もう一つ降りてきたものがありました。
それは、その当時から、遡ること5年?!程度前だったか。

あるテレビを妻と見ていた内容を思い出したのでした。

すっと、記憶が呼び戻される出来事が一瞬で2度起きたのです。

妻と見ていたテレビには
家族3人でお住まいの人が出ていましたが、お父さんは働いていません。
そしてパソコンで、キーボードをパタパタ叩いて何やら見ています。
娘さんと奥さんも普通で、見た目も普通のご家庭でした。

しかし、毎週末は日本中に旅行をされていて、
一体なんなのだろうか?!と見ていると、

お父さんは、PCで全国の競売物件を検索していて
毎週末、物件の見学に行っていた

そうです、その方は不動産投資家で藤山勇司さんと言われる有名な方。

そして毎週末の全国旅行というのは、競売物件の現地確認だったのです。

そのことがズドーン!と頭の中に降りてきて
これは・・・・・ と思い、その日の夜、僕は仕事から帰って
部屋にこもって、どう検索したか分からないけど、

不動産経営、競売物件、不動産収入、など、おそらく調べたのでしょうか
記憶は確かではありませんが、ずっと不動産のことが頭から離れなくなって行きました。

初めて知る単語、不動産投資、サラリーマン大家、セミリタイア、家賃収入〇〇千万円・・・ 夢のような世界と感じました。
調べれば調べるほど、この世界で生きている人がいる・・・・
一体これはなんなんだ?!
僕にもできそうな気がする。 よし、もっと勉強してみよう。
そして、妻に話してみよう。 そう思ったのです。


そして、今調べてみたのですが、僕が見たテレビはこれではなかったけど
確かに見たのは藤山さんでした。

藤山さんのウェブサイトから拝借いたしました。 https://fujiyamayuji.com


不動産店の店頭で、僕が感じたこと、一体誰がこんな金額の物件を買うのか?
借金して?!とんでもない!僕には関係がない?!だけど、この感覚はなんなんだろうか・・・

そして、思い出したテレビのこと、おそらくただ事ではない気がした僕は
数日経って、不動産を少し調べてみて、確信を得るために妻に話をします。

そして妻が大きな衝撃を僕にもたらします。


僕 「義母さんのこと、子のこと、僕らの将来のことを考えてて、本当にこのままでは終わってしまいそうで怖くなって、学び始めたことがあるんだ」

妻 「義母さんの事も今のままではダメだけど、一体何?」

僕 「不動産屋さんに営業に行った時のことで思い出したことがあるんだ」

妻 「それで?」

僕 「中洲の地主さんの話と、あるテレビを思い出したんだ。」

妻 「?! そのテレビって、もしかして、家族3人で出ていた人のことでしょ?!」

僕 「そう!覚えてたの?! 」

妻 「うん、ピンときた!思い出した。覚えてた。今そんな気がした」

僕 「これは何かある・・・そうなんだ、不動産を勉強して家族のためにやってみようと思うんだ」

妻 「わかった。ほんと、何かありそう、そう気付かされたのかもね」

僕 「うん、そう感じたんだ、だけど、二人とも覚えていたなんて、これはほんとすごいことかもしれない。。」

そんな会話を通して、僕らは不動産を志して学び、歩むこととなったのです。
出来事は、突然に、そして不意に訪れたのです。

見過ごしていたら気づかなかった、時として見る景色を見せられていたのだろうと強く感じた。

そして、このことが今後の全てを一変させる瞬間でした。

今思えば、進むように仕向けられていたのだろう。

これらの出来事全ては、そう感じざるえません。


苦悩からの脱出するにはこれしかない。
家族、義母のための資金を得て、全てを守るには不動産しかない。
妻との会話は、そう思えた出来事だったのです。

何かに仕向けられている、そう感じながら、迷いもなく
不動産投資への独学の学びが始まったのです。


しかし、それは決して楽ではなく、苦悩の連続。

一棟目までも、僕らは簡単には進ませてもらえなかった。
タイムリミットもあり、急ぐ必要があった僕らには
精神的にも、肉体的にも厳しい時を過ごすことになります。


第四話に続く。

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