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「かくりよの宿飯」シリーズ、聴いています

学びや成果を求めない、本とのお付き合い

 わたしも高校生くらいまでは、本自体・読書自体を楽しむような生活をしていました。ただ、いつの間にか読んだことが身にならないと意味がないと思うような環境になり、楽しむための本との出会いは避けていた節があります。
 2023年10月ころ、目を使いすぎてスマホやPCが辛くなり、その代わりに「本を聴く」生活にチェンジ、ひととおり聞こうと思っていたものがなくなった時点で、ラノベに足を踏み入れてしまうのでした・・・・。

 その中での2つ目にはまったのがこちらのシリーズ

借金のかたの嫁入りを逃れるため、料理屋で借金返済を目指す

 生みの親との関係がうまくいかず(虐待・ネグレクトを匂わせる表現あり)、おじいちゃんと暮らすことになり生きるために料理を教わる(あとでそれがあやかし好みとわかる)。おじいちゃん自身も、あやかしの世界での有名人。
 あやかしのお宿の大旦那様にお弁当をあげたことから、「婚約者」としてあやかしのお宿に連れてこられ、嫁入りなんていやよということで仕事を探し料理屋を始める。
 いま4巻まででは全部は明かされていないが、いろいろ背景がありそうで、それが徐々に解き明かされていきます。

魅力①ごはんおいしそう

 ストーリーの合間に、ごはんが出てきます。
「たまたま」そこにあるもので作るメニュー。材料がそろっているわけではないので、王道のレシピではないのですが、それがかえってサッとつくるその場の美味しそうなメニュー。
 そして、あやかしの世界と元の世界にある食材の違いを紹介しながら、別のものに入れ替えたりしてあたらしいメニューを開発していく。たのしそう、料理がしたくなってきます。

魅力②大旦那様の溺愛っぷり

・主人公の呼称が「婚約者」から「新妻」にかわっていく(まだ結婚していないのに)。
・自分も忙しいのに、主人公のためにさりげなく動いている。
・主人公のこだわりや頑固さを受け止めて、ふるまうことができる
→これは、惚れるわ。

魅力③それぞれの事情を、それぞれが受け止めている

 敵対しているような関係にみえたとしても、
相手が一方的に悪なわけではなく、その人(あやかし)の長年の生きてきた経緯の中での守らないといけないものを尊重したうえで動く。
 理不尽に思えるふるまいにも理由はある。
そういう関係である世界感がいい。

ラノベの世界観~こういうのが流行るのはなぜか知りたい

ラノベと言ってもいろいろあるが、
女性向けラノベは、がんばっている主人公(本人はいろいろ難ありと思っており、自己肯定感は低いことが多い)が、事件や環境の変化にぶつかって奮闘し、その中で関係性を改善していく・愛を手に入れるというのが王道なのかな。
 私が少女だったころ(80年代?)に流行っていたコバルト文庫(ティーン向け)の読者から、おとなになったひとがターゲットか?
 私が大学生だったころ(90年代)に、フェミニズムの観点からハーレクイン小説を批評していた本があった記憶があります。このように、こういうラノベが流行る世相を解説しているものを読んでみたいです。
 といいつつ、この私が昔出会った本に再開できないんですよね。大学1年の時に行っていた先生の研究室でかりた記憶だけです。
 

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