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偽物の感動が生み出す弊害

世の中には
感動シーンや感動作品が溢れている

それらの影響で
現実社会が感動で満たされているかと言えば
そうなってはいない

それどころか、どちらかと言うと
現実に感動を生み出す事を阻害してしまっている

それは
フィクション観賞やスポーツ観戦などで生み出される感動が
偽物でしかないからだ

それらは錯覚
脳の誤作動のようなもの

人間の脳は中途半端に知能があり
自分ではないものに対しても感情移入出来てしまう

それらはジャンクフードと同じで
それだけになってしまうと様々な弊害が生み出される

人間の脳は自分は何もしていなくても
さも自分も参加しているかのように錯覚してしまう

しかし現実には
現状は何も変わっておらず
何も獲得していない

何かを達成、取得したかのような感覚を生み出しているだけ

だから人間の脳は

『こんなに達成したのに
 何故 何も変わっていないのか?
 何故 何も手に入っていないのか?』

という不満や劣等感が生まれてしまう

プライドだけは高くなるが
何の実績も能力も手に入らない

ジャンクフードには
『本来 手に入れなければならない栄養』
がほとんど入っていないのだから

どんなに食べても満たされない

『お菓子でお腹一杯になりご飯が食べられない』

宗教の祈りや願いと同じで
『それ』に時間や労力を消費してしまうと
現実に対処する時間や労力を失ってしまう

当然、目の前の問題は解決出来ず
現状も何も変わらない

その不満・不安をごまかす為に
さらに人間は『それら』のごまかし行為に没頭してしまう

しかし麻薬やタバコやアルコールや何かに
依存してしまっている人間に対して
『それを止めた方がいい』
という忠告は高い危険を伴う

だからほとんどの場合
それらは放置され
同じ人間同士で集まり
ごまかす為に肯定をしあう事になってしまう

ジャンクフードなどは
あくまで気分転換や行動のきっかけにしかならず
それだけでは何も生まれない

自分が支払った何かの量でしか
何かは手に入らない

麻薬がそうであるように

プロスポーツ選手などが人生をかけて生みだしたものを
自分が生みだしたかのように錯覚したり

都合よく編集された夢物語に感情移入したりして
手に入ってしまう快楽は刺激が強すぎ
多少の努力では越えられず
物足りなくなり
努力する事を放棄してしまう

自分で感動を得られなくなった人間は
他人が生みだす感動に依存し続ける事になってしまったり
他人が生みだす感動によって生みだされる妬み僻みを解消する為に
それを阻害しようと努力し始めてしまう

誰かを救う為に、世界を救う為に
命懸けで頑張るキャラクターをみんな一生懸命応援する
では現実でそれと同じように行動、または応援をしているだろうか?

プロスポーツ選手のスーパープレイを見て感動する
自分の人生でスーパープレイを目指しているだろうか?

作り物や他人の感動で満足してしまうとそれ以上頑張れない
『どんな才能も欲望以上には成長出来ない』

偽物の感動の総量が増える程

偽物の感動で満足してしまう人間の量も増え
努力しない人間の量も増え
劣等感・妬み・僻みの総量も増え

他人が感動を生みだす事を阻害する人間も増えてしまう

始めてのお使いで親が手伝ってしまうと子供に達成感は生まれない
始めてのお使いがそうであるように、全てを自分一人でやる必要はない
しかし自分がやるべき事は、自分でやり遂げなければならない



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