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展示感想:高岩寺会館『工燈』感想ーーその1

高岩寺会館で行われたグループ展『工燈』を見に行きました。

新井さんの能面は言わずもがなの作品でした。お願いして裏も見せてもらいました。



 田中さんは、一皮むけた印象があります。面の表情をささえる身体的な強靭さが、よく表れているようです。まるで表情が動き出さんとするかのようです。




 田中さんの師匠の新井さんは、六歳から面打ちの修業を始めています。人としての成長と、職人としての成長が、支えあいながら進んでいっている今日では稀有な例です。

 田中さんは、二〇代で新井さんに師事し、神楽面の面打ちとしての人生が始まりますが、それは、まさに、社会との交わりと並走しながら深まっていったと思います。
 どこか、そういう経験の積み重ねが面にも表れてきているように思います。



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