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展示感想: 「手のひらミニアチュール展」Gallery Face to Faceその2、いないけどいる生き物画船山佳苗、樹乃かに

  船山佳苗さんと、樹乃かにさんは、想像上の(あくまでも、彼女たちの頭のなかの)存在を描いています。

 今回の企画は、一人十点出品ですが、船山さんは、想像力がそれにおさまらず、100枚以上の作品を作られたそうです。細かくいろいろ工夫もされています。蝋、ワックスがけしたものは、まるで昔の映写フイルムのような趣を感じました。



 課題を与えたら、いつまでもつくり続ける子供のような闊達さがあります。

 樹乃かにさんは、企画から思い描いてしまう定型を、軽くいなすようなひっくり返し方をしています。支持体とした一枚の木の板に対して、裏と表を使っています。表にある画像の裏に、表を転倒させたものを描いたり、表と裏がつながった一枚の絵としていたりしています。



 二人とも小さな枠のなかへと収めながら、その小ささとは別の方向へと枠をはみ出していくようです。遊び心と本当に遊んでる、この二つの間も面白いでしょう。

 4月3日までです。まだ、間に合います。

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