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失敗が成功に変わった瞬間 | あの夏が私にくれたもの

今日のnoteは、7月のnoteもくもく会テーマでもある、「あの夏が私にくれたもの」というテーマで書いていきます。

さて皆さんは、「あの夏」と聞いて何を思い浮かべられるでしょうか?レジャープールや花火大会、キャンプや旅行。こんな誰かとの楽しいイベントを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?

確かにこれらは私にとっても、楽しい思い出だったりします。ですが、「私にくれたもの」という観点で見た場合、私にとっての一番の夏の思い出は、ある先生(医師、以降「A先生」)からもらった一言でした。

今でも思い出す新人の頃の失敗

私は、2003年、MR(医薬情報担当者)としてキャリアをスタートさせました。MRの仕事は、医師との面談が中心です。日々病院を訪問し、医師へ自社医薬品のお知らせ、使用上の注意などを伝え、適正な医薬品の使用をお願いします。

MRとして駆け出しの頃の私は、根拠のない自身に満ち溢れていました。自社の医薬品は素晴らしい特徴を持っている。この医薬品を多くの患者さんに届けることができれば、きっとみんながハッピーになるはずだ。そのために、医師は、医療関係者はこうすべきだ。とそんな自己中な信念を持っていたのです。医療従事者が現場で苦労していることや、患者さんの苦悩など、全く想像だにせず。

ですので医師との面談でも、いつも自分からの一方的な情報伝達に偏っていたように思います。そんな痛い新人だった私は、ある日、ついにA先生を激怒させてしまったのです。

最初は何が原因だったか私には全く検討もついていませんでした。「なぜA先生は怒ったのか?」「私のどの発言が、A先生を怒らせる引き金になったのか?」想像すらできませんでした。後々、マネージャーや先輩から聞いてわかったことですが、まさにこの相手の気持ちに寄り添わない、一方的な自己都合(自社都合)の"お願い"がA先生を怒らせる原因だったのです。

果たして私はA先生への訪問を控えることとなりました。いわゆる訪問禁止です。担当テリトリーこそ据え置かれたものの、A先生に関しては、マネジャーが個別にフォローアップすることとなったのです。

私は、自分の振る舞いを深く反省しました。「どうすればまたA先生と良好な関係性を回復できるか?」そんなことをずっと考えながら生活を送ることになります。

あの夏の出来事

気づけば、その日から1年以上の時間が経過していました。MRとしての仕事にも慣れ、他の訪問先の医師とは良好な関係性を徐々に形成しつつある私でしたが、未だA先生との関係性には回復の目処が立っていませんでした。

A先生とは時折、地域の講演会や担当先の医師の集まりで顔を合わせていました。しかし私の中にどうしてもあの時の記憶が蘇り、私からA先生に話しかけることはできませんでした。

こうした悶々とした気持ちを抱える中、私はついにその日を迎えたのです。

この日もとあるイベントでの企業展示のお手伝いでした。私はいつも通り、展示ブースに来ていただける医療従事者の方に明るく話しかけていました。

偶然そこにA先生が現れたのです。マネジャーが場を作ってくれていたこともあるかと思いますが、A先生は私にこう話しかけてくれたのです。

最近、頑張っていますね^^

実はA先生は、私が講演会等のイベントで精力的に動く姿を見てくれていて、そうした一連の姿から、私の成長を喜んでくれていたのです

これがわかった時の嬉しさは、今でも思い出すほどです。

あの夏が私にくれたもの

この夏の経験は、私に多くの学びを与えてくれました。次の通りです。

❶ 失敗を悔やむのではなく、明日からの行動を変える
失敗は誰にだっておきます。特に新人の頃は実直に走るがために生じてくる失敗も多々あると私は思うのです。ですが、失敗したとこに取り憑かれていても何も状況は変わりません。そうではなく、まず失敗は失敗と捉え、なぜ失敗したのか?そして次失敗しないためには、どうすれば良いのか?そのために、自分は今から何ができるのか?を考えていくことが重要だと感じました。

❷関係回復に時間を使うのではなく、目の前の仕事と向き合い直す
関係性を回復しようとしても、大抵自分の思い通りに物事は進みません。自分が失敗したわけですので、相手が心を開いてくれるのを待つしかないのです。ですが、何もせずに相手が心を開いてくれることはありません。今の自分に何ができるか?と考えた時、私は率直に今の自分の仕事の進め方と再度向き合うことで、結果的にA先生の信頼を回復することができました。ひたむきに仕事に打ち込んでいる姿は、意外と周りは見てくれています。私の場合も、仕事を頑張っていた姿が、また周囲の評価による口コミが、A先生に伝わり、結果的に信頼を回復させたのだと思います。

❸いつでも微笑みを
はい、そして時折登場、最後にミスチルですw

でもこれ、とても大切なことだったなぁと「あの夏の出来事」を思い返してみて思うんです。どういった私の振る舞いが、A先生の心に刺さったのか?と。それは、どんなに大変であっても楽しく、ポジティブに、そしてそれを感じさせる笑顔が、私にあったからではないか?と思うのです。

笑顔が周囲をハッピーにし、それが最終的にA先生からの笑顔の復活につながったのだと私は確信しています。

担当だったテリトリーを離れ、今では違う会社の違うポジションで働いている私ですが、あの日の失敗、そして信頼回復の日がくれた学びは、15年以上経つ今でも色褪せない大切な記憶です。

さて、皆さんにとっての「あの夏が与えてくれたもの」は何ですか?

小学生の息子は、絵日記や読書感想文に勤しんでおりますが、皆さんは是非、皆さんの過去の自分が与えてくれた記憶に想いを馳せて見るのはいかがでしょうか?きっと素敵な気づきが得られると思いますよ!
そして、是非noteでシェアしてみてください!!

今日も最後までお読みいただきありがとうございました。

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夏の思い出

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