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市谷の杜 本と活字館へ行った日

今日は、良く晴れた天気の中、一人で市谷の杜 本と活字館へ出かけた。

よく雨に降られる私としては、雨じゃないらしいとホッとしていたが、それも束の間、乗ろうとした電車に乗れなかった。運転見合わせだった。

家にいるうちに気づいたので良かったが、迂回しながら予約の時間に着けるのか、迂回経路も調べないまま、可能な限り早く出た。

予定より、そこそこ早く出たので間に合うだろうと、郵便局に寄り、当選していたお年玉切手シートを受け取りながら、都内に出られそうな駅へ歩いた。
本と活字館へ最寄りの市ヶ谷駅まで、問題なく到着できた。

早い昼食を簡単に食べ、道に迷うことも想定しながら、少し早めに市ヶ谷駅から歩いた。あちらこちらに「DNP大日本印刷」との看板があり、途中からは大きなビルも見えていた。そのため、迷う心配はなかったが、激しい上り坂で、到着できないのではないかと思った。

本と活字館は高層ビルではなかったが、きっとこの建物だと思う場所に、無事に到着できた。安心して立ち止まったのだが、どうも裏口だった。急な下り坂で建物を回り込み、表へ到着し、入れていただいた。結局、指定の時間には着いていたのだろうか。なかなか大変な地形だった。

建物も新しいとはいえ、復刻したと思われるレトロなデザインが素敵だった。
展示物も興味深かった。
デジタルな情報も活用されていてわかりやすかった。

活字で印刷する過程で必要な、材料・道具・機械だけではなく、製本の道具や機械に関しても展示されていた。更にはスタッフさんが、時々お声がけしてくださり、いろいろな説明をいただいた。

「束見本」は「つかみほん」と読むことも教わった。大量に製作される前の見本であることは知っていたが、「たばみほん」と目読していた。
先ほど、「束の間」と入力したときに、同じ字が出てきたことで、一時的な見本、という意味だったのか、と思ったが、束というのは本の厚みのことらしい。念のため調べて良かった。

活字を拾う疑似体験もできた。拾う速さは、デジタル表示された職人さんの圧勝。どの辺りにあるかガイドもされるのだが、それでも7倍の差があった。

下の写真は、映りこみが激しいのでわかりにくいが、作る内容によって、頻出語が違うことで、まとめ方が違うことがわかる棚だった。「イチロー」「メジャー」などとまとめられている。

活字は鏡文字であり、更に横向きに積まれているので、金属部分を見てもわかりにくい。手彫りではないが、金属の活字を作る会社は、今もあることも教わった。

頻出語がまとめられている活字
出版社毎に何か保管されているメールボックス
活字のように凹凸のあるイラストも展示されていた
レトロな指示書。裏側に少し見える活字棚では、
本と活字館用の何かを製作するため、活字を拾っているようだった
活字より短いことで空白を作るスペーサー
穴を開けながら糸を通し製本する機械
工夫された企画展も面白かったが、展示台のたくさんのパレットも気になった
パレットの上の分厚いフォントの本は、味わいのあるイラストもたくさん
鏡文字で横置きの活字ベンチ。
座らなかったが、座り心地はどうだったのだろう。
1階にある喫茶のドリンク持ち込みOK。

感染症の影響で体験は全て停止されているが、ここまで感染症が広まっていない時期であれば、テキンでの栞作りなど、簡単な体験もできるように準備されている。
中綴じ製本するためのミシンもあり、製本の連続ワークショップができるといいな、というスタッフさんのお話も伺った。

中綴じミシン
いただいたポストカードの制作材料

LIHIT LAB.リヒトラブの電動パンチに驚いた。何に使う物か、その場ではわからなかったが、きれい色でおしゃれなステーショナリーのイメージを持っている社名の入った器械が、制作コーナーに置かれていた。

電動パンチ
明るい地下にあった古そうな棚
館内のサインも活字のようだった
クイズの正答率は低かったが、
参加記念にいただいて帰った企画展の栞の「え」を、夢枕獏著書に重ねてみた。
いくつかの蔵書で合わせてみたが、重なっているような、少し形が違うような…
それでも、合わせてみた、どの本の文字サイズとも一致していた。

今日の予定は、子どもの都合で中止になるだろうと思っていたので、いろいろと準備不足だった。
本と活字館の他、どこに寄ろうか、ということも決めていなかった。

昨夜、地図を見ていると、古くも今も、日本の軍事の中心地のように思われた。

市ヶ谷地区見学に参加してみるのも面白いかと思ったが、歴史音痴のために2時間も案内していただくのは、税金の無駄遣いのようで気が引けた。更に今回は、活字館の他、そこまでの時間が取れるとも思えず、取れても体力が足りなくなると思われた。

電車の運転見合わせや、帰宅時の電車が遅れていないかの心配もあり、結果的に、他の予定を立てても無駄になっただけだったが。

子どもの都合としては、通学が、今日から感染症の影響でなくなるだろうと予想していた。
が、今日は通常の登校日のままだった。

感染症が子どもに身近な話なった。罹患より予防としての欠席者がほとんどのようだが、しばらく前から休む人が多いように聞いていた。
そうなると、罹患している可能性がある、と一般的に判断される子どもは、いくら元気でも連れ歩く訳にはいかず、本と活字館への外出は中止だろうと思っていた。

運転見合わせには驚いたが、思いがけず無事に楽しんで来られ、良い日になったと心から思った。
テキンでの栞制作体験はできなかったが、近くで操作を見られ完成品をいただいたり、たくさん楽しませていただいた。
入館料がないようだったが、それで良かったのだろうか。
気に入った小さな物は購入したのだが。

帰宅途中、子どもはオンライン授業への切り替えと連絡があった。罹患よりも、不安や予防対策として、という通知だった。
帰宅後に、子どもの習い事は休む必要があるのか調べたが、とりあえず、子どもの直近の習い事は、出席で良いとの回答だったので、一安心した。