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母のこと

母は現在70代。日々家事と妹の介助をこなしながら元気に過ごしている。

そんな母の一番の関心事はウクライナ情勢だ。毎日、ウクライナの歴史的背景やプーチンの言動を教えてくれる。

ここ何年か、母の考えはやや右傾化して、政治的な話をするとぶつかることが多かった。今はすっかり落ち着いた。母が右傾化していたのではない。世の中がそうだったからメディアに影響されているだけだったのだと、今ならわかる。

思えば以前から社会への関心が強い人で、松本サリン事件のときに、カルト集団による毒ガスだとは報道されていなかったときに「これは大変な事件になる」と予言めいたことを言っていた。

祖母が亡くなり、悲しみと介護からの開放とで魂が抜けたようになっていた時も、寝屋川での少年少女の痛ましい事件への怒りで復活した。

児童虐待に胸を痛め、ウクライナ侵攻に悲しみ、なぜこんな事が起こるのかと怒る母をすごいなあと思う。

あまり友達には話しにくいらしく、日々私たち家族に感銘を受けたTwitterやnoteを送ってくれる。SNSの発達が母をアップデートしてくれる。

妹の療養生活も母の世界も、SNSやAmazonや数多の動画サービスのおかげで忙しない。そしてありがたい。新しいツールを使いこなせるだけの柔軟さと瑞々しい感性を、母の年になっても私も持っていたいな。

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