「あやまる」ということ
昨日の夜は神田でしこたま飲んで、
つくばエキスプレスの最終に乗り遅れ、
こんな時はと慣れた足ぶりで常磐線で松戸に向かい、
金曜日深夜の常磐線は思ったほどには混んでおらず、
飲みの余韻に浸ってスマホをイジイジしてれば、
あっという間に松戸駅到着のアナウンス。
そいつを聞いてホームに降ります。
タクシー乗り場の行列は必至だとして改札口への急ぐ人の列は、
列にはなってない群のような列。
そこに白杖を持ったワタシがトボトボと紛れ込めたと思った瞬間。
誤ってワタシの右足が隣の誰かの足を踏んじゃう。
反射的に、
「あ!!」
「すいません!」
と謝ると
ワタシに踏まれちゃった人から発せられたのは
「てめー、わざとやってんだろ!」
大声ではなく小声でもなく、
キチンとハッキリとワタシに伝えて、
そそくさとエスカレーターに乗ってカツカツと登って行きました。
酔ってたワタシの耳にもキチンとハッキリとその言葉は伝わって、
(えっ!)
って思ったまんまのところで、
群の中でワタシだけ時間が止まったように、
1秒、2秒って立ち止まってたように思います。
(ま、こんなこともあるよな。)
(そ、こういうことはいつかあるって想定してたし。)
(や、でもあんな言い方ねぇよな。)
(や、落ち着け。)
(ん、落ち着け。)
なんて考えながら、
3秒、4秒、5.6.7.8.9.10秒くらい
上りのエスカレーターに立ち尽くしながら改札階に到着しました。
すると、
「あ、先ほどのもので、、」
「ほんとにすいませんでした。」
「杖を持ってるのに気づかなくて、、」
「酔っ払ってるのもありまして、」
「ほんと失礼なこと申し上げて、、」
「すみせんでした。」
ってワタシを待ってたのであろう人が言うのです。
「あ、、」
「いえ、、」
くらいしか言葉にならずで、
声の主は30代のサラリーマンさんのイメージの人と、
白い杖を持った50代のオッサンと、
2人で頭下げあってワタシはタクシー待ちの行列の最後尾になんとか辿り着き、
時間はかかりましたが家にたどり着く。
そんな夜でした。
あの人。
それこそ、反射的に
(わざと踏みやがっな。)
って思ったわけですよね。
で、それを言葉にしたのか漏れたのでしょう。
で、それを言い残してエスカレーターをツカツカ登っていく間に、
(あれ?杖ついてたか??)
(ぬ?目の悪い人??)
(わ、わざとなんかじゃなかった?)
(く、くだらないこと言っちったな。)
って気づいたりザワめいたり考えたりしたんでしょうね。
で、持っててくれて謝ってくれた。
謝らないでそのまま帰る。
そんな選択肢だってありましたよね。
ワタシのココロ持ちのことを察してくれたのか、
自分のココロ持ちが許さなかったのか、
その両方だったのか、
また別の理由なのか、
待ってて、見つけて、声かけて、謝った。
まず、
この時点で立派だなって、
思う。
さらに、
・杖に気づかなかった。
・酔っている。
という事実であろう事象を相手にキチンと伝えて謝る。
謝り方も上手だなと。
思う。
だけど、
(そもそも、あんなこと言わなければ良いのに。)
(さらに、あんな言い方をする必要ないのに。)
とも思う。
思うのですけどね、
だから、謝るんでよね。
誤ったから謝った。
誤ったことに気づいたりザワめいたり考えたりしたら、
立ち止まって振り返って、
誤った理由をつけて謝る。
当たり前のようですけど、
あの人は、
止まらず振り返らず謝らないで歩き続ける選択肢もあったけど、
それを選ばなかったことで、
ワタシのココロ持ちは間違いなく落ち着いた。
きっとあの人も、
ココロ持ちが整理できたんじゃないかって。
4月3日の月曜日から新社会人さんたちに紛れて、
再社会人生活をスタートさせました。
初の金曜日を迎えるまでのまでの5日間。
スゲー疲れたんですよね。
慣れない環境で慣れない事務作業がいっぱいあって。
だだ、悪戦苦闘しながらも順調に仕事に励めてるなって、
そんな気はしてます。
これって、
まだ、
今んところ、
誤ってないんでしょうね。
でも、
必ず、
いつかは、
誤る。
慣れてくれば、
人知れずで、
誤る。
そしたら、
ココロ持ちはザワめく。
誤ったら謝る。
誰もが知ってる当たり前すぎることなんでしょうけど、
久々の社会人生活に入ったタイミングで、
ありがたい体験させてもらったなと。
これから、
(仕事してりゃ誤るよ。)
(だからって誤ることを恐れんじゃねぇぞ)
(誤ったら立ち止まって振り返ってキチンとハッキリと)
(謝るんだからな。)
(で、次はないようにしなきゃな。)
って。
そうそう、
ワタシもあの人の足を踏んじゃった理由があるんですよね。
・右目は失明しててどうしても右側が弱い
・酔ってました
・タクシー待ちの行列に早く並びたいという焦ってる気持ちがあった
そんな言い訳のような理由があった。
あの人がワタシに謝ってくれた後に、
「足は大丈夫ですか?」
って伝えるべきだったかなって、
少々の反省もしちゃったりして、
今日は、
入社後初の休日です。