[ Urth ]レンズフィルターを買った

始めに

写真撮影において、必須では無いにしてもあった方が楽しいアクセサリーの1つに、レンズフィルターがあります。

今回はそのレンズフィルターの中からC-PLフィルター、NDフィルターについて簡単に。

いずれもフィルターとしては非常にありふれたもので、風景写真やポートレート撮影、商品撮影など様々な場面で使用し、初めてフィルターに手を出す人が最も手に取るフィルターだと思います。

一口にフィルターと言っても多種多様で、目的に応じて必要なものを選ぶ必要があります。

有名なものではソフトフィルター(フレアっぽくするもの)やクロスフィルター(LEDなどを十字や六本の光条にするもの)です。

他にも画面全体に色づけするフィルターや通常よりも近づいて撮影できるようにするクローズアップレンズなどがありますが、僕の撮影スタイルとして特殊効果系のフィルターはほとんど使いません。

のちのち書くこともあるかもしれないですが、要望などがあれば、程度だと思っていて下さい。

買い物リスト

それぞれのフィルターの効果は後述するとして、今回買い揃えたフィルターを書き出してみようと思います。

Urth 77mm UV Filter Plus 2枚

Urth 77mm ND64 Plus 1枚

Urth 77mm UV,C-PL,ND8,ND1000 Filter Kit Plus 1セット

Urth 67mm ND8 Plus 1枚

LUMIX S1で使用するズームレンズ3本(77mm口径)と単焦点85/1.8(67mm口径)用で、ズームレンズそれぞれに常用のUVフィルターとC-PL、NDを3種類。
単焦点レンズは普段から付けたままで使用する前提でNDフィルターを1枚。

今までにいろいろと使ってきた中で、殆どの場合はこの組み合わせで対応可能だと思ったので、揃えてしまいました。

購入した[ Urth ]というブランドは、Amazonで検索してトップで出てきたブランドです。

フィルターやマウントアダプターを開発する、オーストラリアのメーカーだそうです(製造は中国)。

Urth International - Urth公式サイト -(英語)

Amazonで買った場合どうなるかは解りませんが、購入金額の1%を環境保護団体の支援に使う1% for planetに加入していたり、パッケージもリサイクル紙を使用したミニマルデザインなものに仕上げていたり、今時らしいスタイルのメーカーです。

このメーカーの中でフィルターは3つのグレードに別れており、買ったフィルターの型番の後ろについている「Plus」のシリーズは最上級グレードだそうです。

ショットガラスを使用し、UVフィルターは30層、C-PL,NDフィルターは20層のマルチコートを施しているとか。

その他の仕様や他グレードとの違いは割愛します。調べたい方は上のリンクから飛んでみて下さい。

C-PLフィルターとは

C-PLフィルター(円偏光フィルターと呼ばれることも)とは、端的に言えば「反射(写り込み)を調整するフィルター」。
偏光膜という光の波長を変換するフィルターを2枚、角度を変えて組み合わせることで効果を調整できる特殊フィルターです。

ガラスに映る蛍光灯や、水面に映る太陽の光などが良く言われますが、それ以外にも映り込む人影や、光が強く当たって白っぽく見える物体の表面などへの写り込みを調整する効果を持っています。

例えば艶消しブラックの表面に白い光を当てると、なんとなく全体が白っぽく見えますが、これをカメラの露出補正で暗く撮影すると、全体がベタっと黒っぽくなります。しかし、質感は良くなりません。

このような場合、白い光がブラックの表面に「映り込んで」いるため、C-PLフィルターを使って除去することができます。

また、空気中にはたくさんの塵や水蒸気があり、それに光が反射することで白くガスったように見えることもありますが、それを調整することで空の青さを強調したりできます。

同じことは太陽光下の植物やライティング下のブツでも可能です。
新緑の緑や印象的な色を強調する事ができます。

半面、デメリットもあります。

C-PLフィルターは構造上ガラスを4枚と偏光膜を2枚使用しています。
それだけ透過率の低下や平面性のロスが生じる可能性が出てきます。

また、偏光膜は黒っぽい色をしているため、シャッター速度が1~2段ほど遅くなるというデメリットもあります。

端的に言えば、画質を落とす要因になる場合があります。
その上で必要かどうかを判断するのはユーザー側ですが。

また、偏光膜は日焼けによって少しずつ色が変わっていくため、長期的に見れば寿命があります。
安くはないフィルターなので、デメリットと捉えるかは難しいところですね。

NDフィルターとは

端的に言うなら、黒いガラスです。

NDとはneutral density(中立的な濃度)の略なのですが、目的としては長くシャッターを開けるためのものです。

ND8とか、ND512といった言い方で呼ぶのですが、「8」や「512」が露出倍数=どれだけ光量を落としているかの数字です。

ND8=(光量は)1/8=シャッター速度3段分
ND512=(〃)1/512=シャッター速度9段分

と言った具合で、フィルターそれぞれで決まった濃度を持っており、どれだけ光を減らしたいか=シャッター速度を伸ばしたいかで選ぶものです。

しかし、ただの黒っぽいガラスをカメラの前に置くと、実は少し色味が被ってきたりすることがあります。

写真も載せるので見てもらうのが解りやすいのですが、メーカーによって発色傾向が異なったりします。
あくまでシャッター速度を落とすための濃度が定まっているだけで、厳密な色の黒さまで決まっているのではないという事なのか…。
メーカーを揃えることである程度はコントロールが効くので問題ないと捉えるかは微妙なところですね。

可変NDフィルターという、濃度が変えられるNDフィルターも流行っているようですが、僕は使わないことに決めているので触れません。

手持ちのフィルターと比べてみた

章題の通りで、手元にあって使っているフィルターと比べた画像をただ並べるコーナー(?)です。

本日(2021/08/29)の16時頃、荒川沿いで撮影してきました。
ホワイトバランスは固定。フィルターの付け替えで若干構図がズレていますが、カメラ位置は三脚で固定しています。
電子シャッターとセルフタイマーでカメラブレは無いはずです。
いずれもPhotoshop Lightroom CCでストレート現像し、Photoshop CC上で白マットの上に置いています。

まずは新調したUrthのフィルターから。
各撮影データ、仕様フィルターはそれぞれの写真に記載しています。

画像1

画像2

画像3

画像4

画像5

画像6

ここまでがUrthのフィルター。

1枚目のUVフィルターの写真と比べても、他の写真で殆ど色調の変化が無いのが解ると思います。

ちなみに、5,6枚目の写真で4隅が黒くなっているのはフィルター枠の写り込み(ケラれ)です。
もともと今回の撮影レンズ LUMIX S Pro 16-35/4 の広角端はC-PLフィルター1枚でもギリギリの長さしかないのですが、今回は比較の為掲載しています。

次から比較の為に撮影した写真です。

1枚目には再度UrthのUVフィルターを使用した写真を掲載しておきます。

画像7

画像8

画像9

画像10

画像11

かなり発色傾向が違うことが見て解ります。

念のため、比較したフィルターを書き出しておきます。

・BENRO ND8
・NiSi IR ND 64
・NiSi medium GND 0.6
・NiSi Landscape PL

いずれも100mm幅の角型フィルターと、フィルターホルダー用のPLフィルターです。

長距離の移動や設営のスムーズさからUrthの円形フィルターを揃えましたが、やはりメーカーを変えるとかなり色味が変わります。

感想

ふわっとした章題ですが、特別に批評できるほど詳しくは無いのであくまでも感想程度と捉えて下さい。

恐らく、今の流行の色味はNiSiやBENROの青みが強い傾向だと思います。

PCやiPadなどの高精細なディスプレイでは、白が若干青みがかった色温度で設定されている場合が多いのと、日本人の色覚は青よりの方が見やすいと感じるからだそうです。

それに比べると、Urthは幾分か色転びは少ないように見受けられます。

僕はもともとホワイトバランスを暖色に寄せているので、手元のフィルターでは若干の不都合を感じていたので、その意味では非常に助かりました。

同時にやはり、円形フィルターの不便さも感じてしまう(脱着時の手間や空の白飛びなど)も感じてしまうので、それぞれ長所・短所があるという感じです。

しかし、比べてみるとここまで違いがあるというのは少し驚きでした。
比較するのも大切ですね。

それでは今日はこんな感じで。
色々検討してる人の手助けになれば幸いです。

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