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未来

ご無沙汰しております。
4年ぶりのつれづれつづりです。

前回の投稿から4年。
あれからも世界は大きく変わり続けています。
COVID-19が5類に移行してコロナ禍以前の生活が戻り、前首相が銃殺され、ウクライナとロシアで戦争が始まり、ガザでは非人道的な虐殺が繰り返され、今は南海トラフの巨大地震注意というものが初めて発令されました。
予想もできない出来事が世界中で続き、なんだか不穏な空気が流れているように感じます。

そんな状況の中、今回のテーマは「大切なもの」ということで、辿り着いた結論は「未来」でした。

一気にスケールの小さい私的な話に変わりますが、10年以上付き合って同棲もしていた彼氏と昨年別れました。
これも4年前には想像もしていなかった未来のひとつ。
分かれた原因まではここには書きませんし抽象的な表現になりますが、「この先この人とずっと暮らしていく未来が描けなくなった」というのが大きな理由です。
付き合った当初はそこまでなかったギャップがお互い歳を重ねていくことで新しくでき、やがて乗り越えられないほどの大きな溝となっていったように思います。
そしてそれを都度話し合って是正できていればよかったんですが、きちんとお互い向き合わないまま溜めに溜めてしまい、最後に爆発してしまいました。

「別れる」という自分が取った選択を後悔はしていませんが、もし同性婚が制度として認められていたら、また違った未来も待っていたんじゃないかと考えたりもします。
結婚をする前提として、お互いの気になったところや言えなかったことを腹を割って正直に話をできていたら、家族も含めて話ができていれば、様々な問題に都度真剣に向き合って解決してこれたかもしれない。
よりよい未来をつかみ取るためにも、やはり選択肢は大事だなと思います。結婚が幸せとは限りませんが、どうかこれからの未来を担う若い世代のためにも同性婚という選択肢がこの国にもいつかできることを願います。

長く付き合った恋人と別れ、家族を失ったような喪失感でしばらくは呆然としていましたが、もう40代ということもあり早く新しい恋人を見つけないと一生独り身で過ごすことになるんじゃないかという焦りもありました。
出会い系アプリや友達の紹介などで何人かに会ってみたりもしたけれど、どうもしっくりこないことが多い。
歳を重ねることで、恋人に求める要素が増えたり自分の理想も高くなってしまったのかもしれないし、「次を最後の恋愛にしたい」という気持ちから慎重になってしまう気持ちもありました。

自分はなぜ恋人がほしいのか、どんな人を求めているか改めて考えてみました。
40代のゲイは、独身貴族を謳歌する人と、長く付き合っているパートナーがいる(あるいは求めている)かのどちらかに極端に分かれることが多いと思います。そして自分は後者の方。
なぜ恋人がほしいのか。それは独り身の寂しさを埋めてほしい訳ではなく、この先の生涯の体験を共有して、寄り添って生きていけるパートナーがほしいんだと気付きました。
若い頃に比べて経済面にも余裕が出てきたので、いろんな国に一緒に行っていろんな体験をしたり、お互いの好きなものを共有したり、日々の生活の質を向上させたり。あるいは親の介護や死去など辛い出来事もあるかもしれない。
楽しいことも辛いことも、恋人と共有して寄り添いながら生きていきたい。
ひとりで抱えられない悲喜交々も、ふたりなら抱えていけるかもしれない。

そうやって自分の価値観を見直した結果、恋人を探す時の観点が「この人とこの先、40代・50代・60代とずっと一緒に付き合っていくイメージが湧くかどうか」という結論に帰着しました。
可愛いからとか趣味が合うからとかだけじゃなくて、楽しいことも悲しいことも共有しながらこの人と添い遂げて生きていくことができるかどうか、そんなことを考えるようになりました。

ものすごく重い価値観になってしまったのでそんなに簡単に恋人はできないだろうなと思っていたけれど、ひょんなことからつい最近恋人ができました。
40代になってゼロから始める恋愛。まだまだどうなるか分かりませんが、この人とならこの先お互い歳をとっても仲良くやっていけるイメージが湧いています。
半分諦めかけていたところに、ふいに現れた出会い。
本当にどんな未来が待っているか分からないなと思いました。

先行きが不安な世界ではありますが、そんな中でもよりよい未来を目指してできるアクションをしながら生きていきたいと思います。
自分だけではなく、他の人々や若い世代の未来も考えながら。
決して腐らず、諦めず、あがきながら。


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