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A氏

一年365日のうち土日祝日以外の平日
ほぼ毎日「おはようございます」で6時25分スタートです。

もうかれこれ何年なんだろうか、忘れてしまいました。
記録をさかのぼっても最初のやりとりは遥か彼方です。

でも何となく彼の友人やら、恋人やら、家族やら
失恋したことやら、仕事の不満やら

頭の片隅に記録されています。

強烈だったのは彼が女性と別れた時のこと
部下の悩みを聴いていた時のこと
旅行好きで出張に行くたびにその土地の土産話を聴かされたこと

そうなんだ・・・と聴いてるだけだけど
彼の思考やら言動やら行動が、面白く伝わっていること

だけど、私の中には恋愛感情は湧いてこなくて
彼もそのようで
これが男女の友情なんだろうなと勝手に想像してるのです。

話せば話すほど、情は湧くのですが、恋愛感情には至りません。

私が彼のところに会いに行ったのは
彼が大失恋をして自死してしまうのではないかと感じた時に訪ねました。

後で実際、彼は一人になった時にふっと考えてしまった、と話していましたが、私とSNSで繋がっていてよかったと言ってくれました。

それは彼にとって勇気のいる告白だったのではないかと思います。

「人のつながりは大切なんだよね」としみじみと感じた時でした。
彼の中に私という存在を少しでも思い出してくれたのだろうと思います。

出逢いは不思議なものです。
彼との毎日のやりとりはその時に約束してくれたし、どっちかというと私が約束させたのかもしれません。

別れ際に
「あなたは大事な人だよ。
それは、私だけではないけど、私にとっても大事な存在となったのだから
元気なうちは、不思議な関係だけど、大事な存在なんだと信じて欲しい。」
と彼に告げました。

彼は黙ってうなずいて、ベンチに座ったまま見送ってくれました。
その姿は印象的で、涙をこらえているような困ったような目をしていました。


そんな友人を大切にしたい
繋がりが私を大切にできると思えるから
そういう人たちが周りにいることは
愛という繋がりの手を離したくないと思えるのです。

家族も
友も
知人も
私と繋がってくれた人たちへ

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