東京1964オリンピック

昨夜、NHKで放送された「たけしのその時カメラは回っていた」という番組を見た。この番組はあるテーマに沿って過去の映像を流し、その裏側に迫るなんともNHKぽい番組だ。

そんな昨日の番組のテーマは東京1964オリンピックだった。僕は仕事で東京2020大会に関わっているが、前回の東京オリンピックのことは知らないことが多く、「えっ」と驚くことばかりだった。例えば、エチオピアのアベベが優勝した男子マラソン。NHKがテレビ中継を制作したのだが、そこに要した年数は5年もかけたらしい。映像伝送や中継車自体を作るのに相当な労力がいったのだろう。

しかし実際のレースではアベベの独走となり、他の選手はあまり映らなかったという。ひたすら外国人選手が映り続けるテレビ画面に、当時のディレクターは頭を抱えた。なんともスポーツ中継らしいエピソードだなと感じた。

それから選手村のエピソードも面白かった。ロサンゼルス1984大会までは、男女別に分かれていたこと。さらに選手村で結婚式を挙げた選手がいること。いずれもトリビアで「へぇ〜」とうなずいてしまうものだった。

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東京1964オリンピックのメイン会場となった、解体前の国立競技場

前回東京でオリンピックが行われてから、今年の秋で56年が経過する。このように、未だに語り継がれるイベントだったことを考えると、自国開催のオリンピックの影響の大きさを感じさせる。改めて、自分がそこに関わっていることに幸せを感じた。

当然、新型コロナウイルスの状況は読めず、まだまだ予断は許されない。その一方でこの週末はスペインの1部リーグが再開するなど、少しずつ日常を取り戻しつつある。一歩ずつでいい、この歩みが止まらないことを祈るばかりだ。そして来年の夏、東京オリンピック・パラリンピックが開催され、半世紀以上前と同じく多くの人の記憶に残る大会になって欲しい。

番組の最後にMCのたけしが言った「来年、泣く土壌はできている」。僕も一緒だ。ただ仕事に支障がきたさない程度に。

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