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Research_CIID winter school service design vol.2

デザインシンキングの基礎をインプットしたところで、今回ワークショップのテーマが与えられました。4人1つのチーム、二人ペアとなって1つのサブテーマを選んで、街中に出てインタビューを実施します。

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今はdouble diamondのResearchフェースにいます。
今回のインタビューの目的はサブテーマに関しての課題のタネを見つけ出すことです。

テーマ
Design a Service That Improves the Health and Well-Being of the Elderly People in Tokyo.
サブテーマ
Relationships
Mental health
Physical health
Mobility
Food&nutrition

インタビューの対象:stakeholders, non-usersも含む

インタビューの対象は今回の対象となる高齢者だけでなく、高齢者の周りにある家族、近所、コミュニティ、医者などすべて。また、何らかの理由でサービスを利用していないユーザーもインタビューの対象になりうるです。
プロジェクトの大きさによりますが、5つのclusterに分けて、各clusterに5名にインタビューすることが適切でしょう。

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インタビューのコツ:specificな質問を聞く

Look for ordinary
Start with the obvious
インタビューのとき、なんか新しい発見ないのかなとつい当たり前だなと思う回答を深堀せず、見逃してしまいます。
当たり前の回答にもなぜを聞くことで新しい発見があるかもしれないし、逆に聞かなくてもいい質問を敢えて質問することで、当初予想しなかった回答が返ってくるケースがあります。

Why not sth else?
なぜ他のサービスじゃなくて、このサービスなのか。

See the whole activity
聞いた回答だけでなく、ユーザーが回答する時の表情、ジェスチャー全部含めて考察する必要があります。

Start by listening
Never lead the conversation

会話を絶対リードしないこと。ユーザーが言いたいことを全部言うまで待つ良い聞き手になることが重要。

Funnel a conversation
Ask the specific question

会話がgeneralな質問から入って、specific な質問を聞く。
Yes,Noの質問ではなく、オープンな質問を聞く。

例えば
〇〇について、もう少し具体的に聞いてもいいですか?
これはどう言う意味ですか?
この1週間一番楽しかったこと・悲しかったことを教えてください。
〇〇について、例とかありますか?

講師から以下の言葉がすごく刺さりました。
Never ask them to generalize the questions for you, it’s your job.

例えば、以下の例明らかに2の方がユーザーにとってイメージしやすく、回答しやすいです。
「楽しいと思う体験ってどんな体験だと思いますか」
「先週楽しいことありましたか、あればどんなことですか」


人生初の街中インタビュー

高齢者との接点はほぼなかったので、高齢者の方々が普段どのような生活をしていて、どのような人間関係を持っているかをまず知りたいなと思って、relationships というテーマを選びました。
趣味という切り口から普段どんな人と会っているかを聞き出す作戦です。

銀座のMUJIあたりで25名に声かけして、6名がインタビューに応じてくれました。

初めての街中のインタビューだったので、反省点をまとめると
・場所の選定が良くなかった
その日が結構寒かったので、銀座の街中で歩いている方は全員インタビューに応じてくれなかったです。。。一番インタビューに答えてくれたのが、買い物終わりで身体がまだ温かく、買い物という楽しい体験が終えて気持ちが割と余裕のある方でした。
帰って、他のチームに聞くと、新橋駅で飲み会の待合をしているお爺ちゃんや、公園で散歩しているお年寄にアプローチしていたと。
・誘導尋問式の質問が多かった
2、3分の間に高齢者のrelationships関連の情報が欲しかったので、以下のようなyes,no questionになっていました。。。

質問:
Q:趣味はなんですか?
A:劇の鑑賞が趣味
Q:誰と見に行きますか、友たちとかですか?
A:ええ、仕事仲間や共達と一緒にいくよ。
Q:同じ趣味の仲間はどう見つけますか?会話の中ですか?
A:会話の中だね。

・お年寄り以外のstakeholdersにはインタビューできなかった
理由としてはお年寄りの下の代の人にどうインタビューしたらいいかよくわからなかったです。
特に、両親がすでに亡くなられた場合、かなり敏感な会話になってしまうので。
介護など敏感なテーマでインタビューする時に、ユーザーとの間の信頼関係の構築により時間をかけないといけないので、その場合はより長い時間のインタビューが向いています。

インタビューの分類:見たこと、聞いたこと、結論

インタビューの情報を以下の3つに分類します。
・what I saw
ユーザーの表情、ゲスチャー、状態、周りの環境
・what I heard
聞いたこと
・what I concluded
聞いたこと、見たことからどのようなことが結論になるか

In-depth Interview:ユーザーの行動と感情を掘り下げる

Day2にさらに30分以上踏み込んだインタビューをすることに。私の周りに60代以上の知り合いがほとんどいないですが、普段着着物活動のイベントで知り合ったフリランスのカメラマンの方に運よく連絡することができて、急遽彼のお宅にお邪魔することに。

In-depth Interviewの種類

・Contextual inquiry
実際ユーザーの自宅をお邪魔して、インタビューする手法。その環境にあるものを実際見て「これはなんですか」と実際指を差しながら、質問したりします。

Shadowing
ユーザーの1日をシャドイングする手法。実際思わぬ使い方で製品を使っているとか新しい発見があったり。

Empathy building activities
ユーザーの気持ちになって、あたかもユーザーのように疑似体験すること。これは特に消費財の場合、商品を買ってみることとか、使ってみるとか。

Fly on the wall observation
観察する手法。例えば、図書館に検索機能がついているPC置いてあるのに、本が見つからずにいる人。

Inception interview
例えば、上記本が見つからない人にお声がけして、インタビューをしていただくこと。

・Expert interviews
専門家にインタビューすること。

Card sorting
ユーザーの優先順位を知る時にとても有効な方法。
例えば、事前にカードにユーザーが重要だと思うものを書いておきます。インタビューの時に、重要だと思うものが書かれたカードを抽出して、説明してもらいます。
カードを準備する時に、ユーザーに余白をあげるように、空白のカードも用意しておきます。

Diaries
長期のユーザーの行動を記録する時に使います。例え、ユーザーに毎日の買い物体験を日記に記入してもらうとか。

Role playing
ロールプレイして、模擬体験すること。

実際In-depth Interviewを実施してみて、思ったことは
準備した質問通りに聞くことより、ユーザーの回答に沿って、なぜそう思ったのか、具体的にどう行動したかとか掘り下げていくことが深いインサイトにつながること。

インタビュー内容を3つにまとめます。

・what I saw
・what I heard
・what I concluded

実際やった写真になります。

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次回はまとめたインタビューの内容をどう整理して、良いインサイトを抽出するかについて書きます。

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