ヒヨドリ
大きな声でけたたましく鳴くのはね、なにも好き好んで鳴いているわけではないの
中途半端な立ち位置を確立したいため
スズメやメジロより大きい
オオタカやハヤブサより小さい
スズメやメジロは可愛い
オオタカやハヤブサは怖い
中途半端なんだもの、私
毛並みが逆立ってボサボサなのも、可愛い路線ではダメだろうと知っているから
スズメやメジロが可愛がられているのを見ると、どうしても腹立たしくなってあの子たちを追い払ってしまう
私、何もされてないのに
私、相手にもされてないのに
オオタカやハヤブサは怖い
オオタカやハヤブサには食べられちゃうから常に気を遣っているの
でも実は憧れているんです
だから私の頬は赤いんです
強い者に惹かれてしまう、最期にたべられちゃったとしても
オオカタやハヤブサに見つからないようにそーっと見つめています
オオタカやハヤブサにはエサにしか見えなくても
だから、鳴くの!
私はヒヨドリ!
可愛らしくもなく、強くもないけれど
中途半端な立ち位置だけど
でも、それでも、私はここに生きているから
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