誕生日プレゼント

先日、娘の4歳の誕生日だった。

待ちに待ったお誕生日。楽しみにしている理由はなんとなくわかっていた。
保育園や幼稚園のお誕生会でお友達や先生に祝ってもらえるのが、とっても嬉しいのだ。
娘はケーキなど甘いものが好きだが、夫との生活ではケーキを買う余裕もなく、家でケーキを食べられたのが、唯一、夫、私、娘、息子の誰かのお誕生日だったからだ。
それに早くお姉さんになりたいのだ。早く4歳、5歳、6歳になって、ランドセルをからって、小学校へ行きたいのだ。
そしてなによりも、去年の3歳のお誕生祝いに、夫と私と娘と息子の4人で初めて遠出してイルカランドにイルカを見に行き、「また来年の娘の4歳の誕生日にも行こうね〜」と夫が帰り際に言っていたからだ。娘はこの言葉を覚えている。
でも、娘が一番楽しみにしているイルカランド行きは叶えてあげられない。夫と私の問題で、娘と息子は悪くないのに。本当に申し訳ない。
娘ははっきりと言葉には出さないけれど、娘の悲しさがひしひしと伝わってくる。

だったので、誕生日のプレゼントを用意した。それで娘の気が少しでも紛れればいいな、と思ったから。

子供たちも色々とおもちゃは持っている。実家の家族や親戚、私の友人、夫のお姉さんとその娘さん、夫が治療している患者さんからいただいたもの、保育園等で持って帰ったものだ。夫と私、つまり親からのプレゼントは今まであげたことがなかった。
買ってプレゼントしてあげる余裕がなかったし、なんだかんだで収納ボックス3箱に納まりきらないくらい持っていた。

夫は両親から図鑑はプレゼントされたことがあるものの、おもちゃをプレゼントされたことはなかったらしい。それに夫は中学生から新聞配達などをして、自分で欲しいものを買っていた人なので、『子供のおもちゃのプレゼントは親が買う必要はない。今は人からもらったもので十分。自分たち親が買うにしても、もっと大きくなってから。もっともっと大きくなったら自分で買えばいい。』という考えだった。
私自身が誕生日とクリスマスには両親からおもちゃのプレゼントをもらっていたけど、買ってあげる金銭的な余裕もなかったし、私も『まだいいかな〜。もう少し大きくなってから』と思っていた。

でも、以前、お隣さんの家へ上がらせてもらったとき、お隣さんには娘と同じ年の子供がいたのだが、『うちよりもおもちゃがたくさんあるなぁ〜』と思った。そして先日、友人宅へ遊びに行ったとき、友人子供の所有するおもちゃの多さにビックリした。お隣さんよりも多かった。
ニつの家庭を目の当たりにして、『うちの子供たちのおもちゃの数はあまりにも少ないのではないか…』と反省した。


それに今、私には収入はないけれど夫と離婚を前提に別居して、家賃や光熱費、夫の分を含めた健康保険料や年金など、私の貯金から切り崩して負担していたものがなくなった。だったので、今までの私の月々の負担額を考えれば、娘へのプレゼントなんてかわいいものだ。

それで今回、クリスマスや誕生日をひっくるめても、娘にとっては生まれて初めての、私からのプレゼントをあげた。

何にしようか散々悩んで、考えて考えて、結局予算オーバーしてしまったが、先日、友人宅へ遊びに行ったとき、娘が3日間の滞在中ずっと遊ばせてもらっていた“プリキュアのスターカラーペンダント”にした。

娘はとっても喜んでくれた。

首から下げて、毎日変身のダンスを披露してくれている。
見た目もとってもかわいい。
家の中だけでは満足せず、公園とか児童館とか外に持って行って遊ぼうとする。(車の中までは遊んでいいが、外への持ち出しは禁止している。)

色々悩んだが、買ってあげて本当によかった。

こうなると次はまた他の付属グッズを集めてあげたくなる。
今私は食玩限定のスターカラーペン1本¥400をスーパーやコンビニに行く度にチェックしている。
こうしてBANDAIの罠へハマっていくのだろうな。

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