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【開催報告】第22回スキマ研究会「車椅子ユーザーのお出かけ事情」

今回で22回目となるスキマ研究会。「車椅子ユーザーの散策マップをつくりたい!」と前々から想いを伝えてくださっていた白田さん。今回やっとで形になり、スキマ研究会として地域の方に集まっていただき、様々な角度からお話しすることができました。

白田さんのお子さんは、生活全般に介助が必要で車椅子を使用されています。今は、お子さんが通う学校や福祉サービス事業所など様々な”つながり”がありますが、卒業後にも社会とつながり続けるために「何かをしたい」「車椅子ユーザーとしての情報発信をしたい」という思いを持たれています。

この企画をするにあたって、まずは自分たちで体感しよう!とお友達の車椅子ユーザーの親子といっしょに高山の街を散策した時のことを教えてくださりました。


〈お出かけ・旅行で特に困ること〉
・トイレ(*ユニバーサルシートが無い。ユニバーサルシートのあるトイレがわからない)
・悪天候(駐車場から施設への移動。お出かけそのものが億劫になる)
・外食(大きな声をたててしまう。持ち込み食。アレルギー対応。食事の形態[軟飯・お粥・刻み食・ミキサー食・キッチンばさみの貸し出し])
・駐車場(乗り降りのためのスロープのためのスペースがない、施設までの距離)

*ユニバーサルシートとは….乳幼児等のおむつ交換のために設置するベビーシートとは異なり、大人も横になれる大型のシートで、車椅子等から乗り移りやすい高さに設置します。

〈高山の街並み散策をして気づいたこと〉
・高山駅の思いやり駐車場(2台分)が便利だった。
・駅のトイレには、ユニバーサルシートが設置してある。
・歩道が傾いているところがあって車椅子をしっかり支えていないと危険な個所があった。
・宮川沿いの「匠館」の外のcafeスペースでゆっくりできた。(駐車場もあり便利)
・古い町並み、国分寺通りは人が多く車椅子で移動するのが大変だった。
・「かんかこかん」のスタッフさんから「休憩でもエチケットチェックでも自由に使ってください」と声をかけてくれた。
→車椅子でもできる顔ハメパネルがあるといいなと本気で思った。
→「休むところ」があるのは嬉しい。けど、毎回毎回声をかけたり、気にかけたりするのは大変だから、MAPはもちろん、通って直ぐわかるようなマークなどの掲示があるとわかりやすい。

と教えてくれました。後半からは、参加者の皆さんと一緒に観光地飛騨高山の”モデルルート”を考えてみました。アウトドアやキャンプ、雪遊び、水遊びなどの自然体験からのユニバーサルシートや家族風呂などがある温泉モデルルートを提案してみたら飛騨ならではというアイデアがでました。

「車椅子ユーザーの困りごとは、高齢者やベビーカーを使用する親子連れなど様々な状況の方に共通するもので、困りごとを発信することで理解者が少しづつ増えていき、よりインクルーシブで誰もが生きやすい社会につながっていくと思うので、発信を続けたり、このような会を開催したい」と参加者の一人から感想をいただきました。

「車椅子ユーザーのお出かけ事情」をテーマにしたスキマ研究会一回目とても学びのある会でした。次は、実際にモデルルートを考えてお出かけしてみようと企画が進んでいます。こちらでも告知させていただきます。お楽しみに♪


イベント概要
日時:2023年11月15日(水)10時から12時
会場:高山市総合福祉センター
参加費:無料
参加者:14名