2018/12/22 12月の定例議会が終わりました

昨日、気仙沼市の12月の定例議会が終了しました。議員になって3回目の議会。今回、自分にとって、これまでの中でもっとも重大な議案がありました。既に地元新聞では大きく報道されていますが「気仙沼市立水梨小学校の統廃合」に関する議案です。

水梨小学校は全校生徒16人と、とても小さな学校です。市教育委員会は4年前から統廃合に向けた地域懇談会を計13回開催しており、地元からは反対の声が多く上がっていました。しかし、今回6年生7人が抜けると残りの生徒は9人になり、来年水梨小学校に入学するかもしれない地域の子どもは最大4人で、来年度の人数は多くとも13人になることが予想されます。この状況の中、市教育委員会は統廃合に関する懇談会の案内を地域に全戸配布し、開催場所も地域のコミュニティセンターに移したところ、通常の人数の3倍近い方が参加し、11月の懇談会で参加者の多くが統合を賛同する意向を示し、続けてPTAも統合止む無しとする流れになったそうです。
今回一つの学校がなくなるかどうかの大きな選択でした。この議案は、本会議から総務常任委員に付託され、その中で審議されたのち、本会議で委員長からの審議の報告が行われます。その後、賛成反対の討論を伺い、最後に起立採決で結論を決します。自分は総務教育常任員会の立場でこの議案を審議し、さらに本会議で賛成討論を行いました。
市教育委員会の進め方に関しては以前から問題を感じており、何とかしなければという想いがありました。しかし、その全てに問題があるわけではなく住民に配慮した手続きも同時に持たれていたと思います。統廃合においては、自分は地域の意向に重きを置き判断しました。前日の夜、翌日の賛成反対討論に対し、総務常任委員会として誰かが賛成討論をしなければと思い文面を用意しました。

賛成は賛成の立場だからできることがあると思います。反対の立場の議員からは、統合の進め方に問題があることの指摘や、見直しを求める声が当然上がります。しかし、それを賛成の立場から訴えることは、より説得力としては強いのではないかと思い、統合を止む無しとする内容とともに、統廃合の進め方を見直す内容を盛り込みました。
最初の本会議、総務常任委員会、委員長報告に関する質疑など、多くの質問や問題提起がなされました。今回は市の中でも重大な事項であるため、2/3を越える賛成が必要です。賛成討論は自分1名、反対討論は3名。賛成反対や委員会がそれぞれの立場でこの議案と向き合い、その役割を担い意見を交わしました。起立採決の結果、賛成議員20名、反対議員4名で、議案は可決。一つの学校が幕を下ろすことが決まりました。

今回の議決には覚悟が必要でした。その結果に対し、痛みを伴う人が多くいて自分はその人たちにことを知っているので、影響力の大きさから恨まれても仕方ないことでした。そして同時に、今までよくわかってなかったけど、まちには最終的に物事を決める役割が必要で、その一人が今は自分だったんだと、この議案を通じてはじめて痛感しました。情けない代表ですみません。

〇以下賛成討論の文面
私は18号議案に対し、賛成の立場で討論いたします。
統廃合は地域にとって重大な事項です。そして対立を生みやすい事項でもあります。統廃合という地域に影響力の大きい行政計画は、それだけで住民サイドに大きな重圧を強いるものであったと思います。統合反対の住民にとっては、常に大きな不安の中にあったことは想像に難くありません。
市教育委員会の進め方も、決してよかったとは思えません。強引とまではいかないまでも、計画を進めるために部分的には都合のよい論理を積み上げていた面もあったと思われます。しかし、同時になるべく地域が答えを出すまで待つ姿勢や、より多くの方の意見を集める工夫を行っていたのも事実です。
水梨小学校の統廃合におきましては、今回11月の懇談会の際、参加者からの概ねの了解を得たとし、またその後のPTAの懇談会においても、苦渋の決断の中、統合止む無しとの方向に至ったとの報告を伺いました。もちろん地域には納得のいっていない方、最後まで反対を貫かれている方もおり、賛成の方も苦渋の決断であったと思われます。
統廃合の話し合いの進め方においては、今後あきらかに見直しを図っていく必要があると思われます。しかし、水梨小学校におきましては、地域での懇談会の状況やPTAの意向の鑑みて、現状から議論を巻き戻すことは、地域への混乱や、地域内に対立を生む可能性があることから、統合止む無しとの結論を出し、私はこの議案に賛成します

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