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わたしの即興音日記

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作曲と即興は私の音楽の両輪です。 時間をかけて推敲するのが作曲。 二度と繰り返せないその瞬間の表現が即興。 どちらもかけがえのないもの。 どちらも私の日々の暮らしそのもの。 …
運営しているクリエイター

記事一覧

渾身も、弛緩も。/ミュージックビデオ「脱力」に寄せて

「誰かがその人の人生をかけて生み出した表現は、他の誰にも評価できない。誰にも評価する資格…

離れてしまう?それはまだ先なの?/「安堵する未熟」ミュージックビデオに寄せて

私が未熟だから、あなたは傍で私を守ってくれている。 私が一人で立てるようになった時、あな…

「いばしょ」ミュージックビデオに寄せて

国と国の境は、恣意的に引き直される。 人が住む場所が、人が生きる場所が揺らぐ。 でも、私の…

「いかりがきえた」ミュージックビデオに寄せて

怒りが消えた。 本当に? どうやって消えた? どうやって消した? 自分の心に、落ち着けと…

「さようならに さよならを」ミュージックビデオに寄せて

別れなんてない。 さようならは言わない。 永遠に私の記憶に残るのだから。 自分で分かって…

「ほしい」ミュージックビデオに寄せて

「ほしい」 それがもらえるなら ほかに なにもいらない それがもらえるなら ほかに なにも…

「そおっと おっと」ミュージックビデオに寄せて

「そおっと おっと」 しずかに ころぶ しずかに ねる しずかに わらう しずかに とじる しずかに あう 合わせて 会う 添わせて 解く - 三日連続投稿の3曲目は、即興音日記154曲目「そおっと おっと」。 鼻歌から生まれた旋律を曲の骨組みにした。事前に歌詞を決めて紙に書いた。 しかし旋律も、ギターで弾くコード進行も、書き留めた歌詞もすべて暫定的なもの。すべて変わり得るもの。すべては音楽の素材に過ぎない。だから、その通りにはやらない。いや、その通りにはやれない。即興

「不安を手に入れる」は不穏だろうか

「不安を手に入れる」 いつまでたっても 見えない 行けない いつまでたっても 見えない …

「いま照らされるひと」ミュージックビデオに寄せて

ギターの音に触発されて声を出す。 その瞬間瞬間に手探りで旋律をつくりながらギターの音を聴…

即興音日記#157「誰にとって」ミュージックビデオに寄せて

■新曲「誰にとって」に寄せる冒頭詩 創造。新しさ。 誰もやったことがない表現。 誰も聞いた…

見えないぐらい眩しい星を見たことがあるか/即興音日記#158「綺羅星は」ミュージック…

まぶしすぎて 真っ白で わたしには 見えない まぶしすぎて 見えない   - 即興音日記158曲…

いた、いる、居るかも。/ミュージックビデオに寄せて

即興音日記#159「いたいるいるかも」/daily improvised music#159 "she was, she is and she m…

「その人と作品と決意に出会った」/即興音日記#161「こうかいない」ミュージックビデ…

2022年5月14日、私が主催する即興表現と語らいのイベント「おとのしみ会」でアーティストRita.…

即興音日記#162「さがしざわざながわら」ミュージックビデオに寄せて

5月25日の夕方。帰宅しても仕事は続く。合間に、息抜きをしようとクラシックギターを弾く。 指と弦のファーストタッチ。注意深く丁寧に最初のコードと次のコードを弾いてみる。いくつかの組み合わせを試してみる。いつも、いままでに弾いたことのないコードを弾くこと、繋げたことのないコード同士を繋げること、この二つをできるだけ心掛けている。 今日の、最初の二つのコードが繋がった瞬間、ああこれは音楽になると直感した。コードと鼻歌を少し絡めてみた。これはいける。 さあ整った。いつものように、