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五児ママドクター、 出生前診断についての一考。 振り返って夫婦会議。

出生前診断って知ってますか?

出生前診断とは、妊娠中に実施される赤ちゃん(胎児)の発育や異常の有無などを調べる検査を行い、その検査結果をもとに、医師が行う診断のことを言います。
今回の5人目の妊娠は43歳での高齢妊娠。
【43歳という年齢では、自然妊娠する可能性は低く、
仮に妊娠したとしても、50%は流産に至ります。
ダウン症候群の可能性は40人に1人の頻度です。
他にも、子どもの心奇形などの合併率も高くなります】

ということですし、
妊娠に気づく半年前に自身も妊娠初期での流産を経験したので
ただただ不安の強い妊娠・出産でした。
それを振り返る夫婦会議です。

夫婦会議?

『夫婦会議』とは、人生を共に創ると決めたパートナーと、より良い未来に向けて「対話」を重ね、行動を決める場のことです。

自分一人の意見を通すため・相手を変えるために行うものではなく、「わたしたち」で答えを創っていくためのもの。

特に育児期においては、わが子にとって、夫婦・家族にとって「より良い家庭環境」を創り出していくことを目的に行います。

実際この対話(コミュニケーション)を
ノートを使いながら行います。
書く作業と、改めて夫婦で向かい合って話す時間をもつことです。

書くことの面白さ!


しっかり材質のノートに
書き込んでいくって今のデジタルな世の中
それだけでも特別な感じがしませんか?

つわりのとき

妊娠に気づいたのは去年の4月です。
生理が止まりあれ?と思っていたら
気持ち悪くなってきた。
吐きくだし、どうしようもないつわり。
夫が仕事を調整し、子どもたち4人を総動員して
家を回してくれました。
パパが言うと動くのよねぇ・・子どもたち・・・
お弁当も朝から作って(小学生のぶん)
送り迎えもして・・夕ご飯も出来合いのものも使いながら
できるんやん
って夫を見直しました。
でもこんな気持ち悪いどうしようもないときに
考えなければならないのが
出生前診断なんです。
NIPT(新型出生前診断(NIPT)は、無侵襲的出生前遺伝学的検査(Non-invasive prenatal genetic testing, 略称: NIPT)のことであり、妊婦の血液を採取し、母体血中の胎児DNA断片を分析し、胎児が染色体異常症や遺伝子異常症を持っているかどうかの可能性を調べる検査です。)
にしても絨毛検査にしても
妊娠何週までにしないといけないと決まりがあるし
早くに申し込まないとあっという間に予約がうまるんです。
気持ち悪い中、夫と話したことは・・?

出生前診断の是非

これはなかなか難しいことです。
命の選別という言い方は私は違うような気がします。
夫と私、親の人生もあって子供の人生もある。
私達のキャリア、仕事への思い。
仕事はお互い好き、諦めたくない続けたい。
上の子達へ負担をかけたくない。
そういう意味で
どんな障害を持って生まれてきても
受け入れられるということは難しいのではないか。
だから出生前診断を受けることは
3番目のときも4番目のときも
夫婦で一致していました。
確かに高価な検査ですし、かんたんに決められることではないです。
だから今回も受けるつもりで予約(NIPT)までしました。
でも何かひっかかる。
まず受けようとする検査は、確定診断にはならないんです。
かもしれない、しかわからない。
しかもかもしれない確率がでたら
また検査があって(羊水検査)
また結論は後回し・・
妊娠という喜びを噛みしめることができるのがどんどん
先送りされ
もしかしたら
この生命を諦めないといけない。

産科医との出会い

ここで出会ったのが友達に紹介された産科医。
胎児超音波のプロ。
今までの妊婦健診ってなんだったんだと思いました。
付き添った夫もびっくりするくらいの
描出力と丁寧な説明。ゆっくりな診察。
ようやく安心を得たんです。
妊娠10週くらいから
一回20分以上かけてゆっくりゆっくりエコー。
染色体異常の可能性のリスクや今の赤ちゃんの様子を
毎回じっくり話してくれNIPTや羊水検査が
必要かどうかについても
医師なりの考えを伝えてくれました。
是非は夫婦が判断するものですから
医師の気持ちを伝えるのはなかなか難しいはず。
先生の話を踏まえて
夫と今回は羊水検査やNIPTはしないという道を今回は選んだのです。
私は医師ですが
家族をどうしていくかのこの判断は
やはり私だけで決められるものではないのです。
こういうとき。医療的判断が必要なとき。
私が医師だからといって怯むことなく
自身の考えをはっきりしめしてくれる夫は頼りがいがあります。
これでいいんだ、と思える。
こんな難しい事考えている間にもつわりはマックス、
検査受ける受けないを決める締め切りの日は近づくし・・
日々夫婦のしごとや家族というものへの
考えを夫婦で共有しておく大事さを感じました。

パートナーシップが一番大事

やはり出生前診断を考える上で大事なのは、パートナーシップです。
夫婦での考えの一致が図れるか
第三者(カウンセリング)に話を聞けるか
赤ちゃんになにかあったときに家族はどうするか・・
そこを産前から、妊娠前から考えることは必要です。
当事者になってからでは時は矢のように通り過ぎます。
夫婦で家族をどう考えるのか
仕事をどう考えるのか・・・改めて。





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