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取捨、再開、進展

私自身、本屋をするほど、本が好きなわけですが。一度は本を読むという習慣、行為を捨ててしまったことがありました。

それはインターネットの出現の時でした。

これからの時代は本なんてもういらないと言われました。

知識なんてものもネットでググればよくなったからもう不要だと言われました。

amazonやgoogleの登場は衝撃的でした。
2000年頃のことです。

私はロックとジャズが好きで10代で音楽の世界に飛び込みました。ひたすらに音楽を追いかけていく中で、民族学に出会い、歴史学に出会い、哲学に出会い、神秘学に出会いました。それらに夢中になり、その研究に全てを注ぎ込んだ20代でした。

しかし。
その夢中に歩んできた道はすべて無駄だったのか。

インターネットが出てきてしばらくは戸惑い、悩みました。

今までの道が誤ってたと言うなら、次は自分はどの道を歩めばいいのか。

自暴自棄にもなりました。

「ネットの時代は金融だ」と、ある本で読みました。

そうか、金融か。

さっぱりわからないけど…自分はもう行く道をすべて無くした身分さ、どこにでも行ってやるさ。

仕方ない気持ちで。
金融と投資の勉強を始めたのです。
まるでゼロからのスタートでした。

そして、しばらくした頃。

意外な事実にぶちあたりました。

金融占星術というのがあるらしい。

何それ?

占星術って、あの占星術?

古代メソポタミアから続く。
あの占星術?

え、でも、そういう古いものはもういらない時代になったんだよね。

しかし、それがどうもそうではないらしいのです。

占星術は…ネットの時代にも有効なのだ、と。

自分が夢中で学んで捨てたことが意外な形で復活してきました。

占星術は。
神秘学は。
哲学は。

終わってなかった。

終わってないどころか、必要ではないか、と。

再び、本を手に取って、めくる。
そんな日々が戻ってきました。
以前よりもそれは力強くなった気がします。

ゲオロギー・グルジエフが。
マンリー・P・ホールが。
クロード・レヴィ・ストロースが。
再び自分の中で鼓動を始めました。
その時の喜びと言ったら、とても言い表せないものがありました。

古典派という立場。

これが私の姿勢です。
古いものより新しいものが好まれる、それが普通なのかも知れません。

しかし私はそれに異を唱えます。

古き文献に。
古き古典に。
最良の知恵が眠っている。

その知恵を拝借するために、その財産を受け継いで次世代にバトンタッチするために、私はここにいます。それ以上のことはありません。

占星術のレクチャー講義にお申し込みありがとうございます。古代の知恵に触れていく豊かさを共有できればこの上ない幸せです。よろしくお願い申し上げます。

koko書房店主

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