最近読んだ本の紹介(3/4がSF)

ぷっぷくぷー

こんばんは、日曜日の夜ですね。早いことスターバックスが再開してくれないかと日々待ち遠しいわたしです。note記事はスタバで書くことが日課だったようなものなので

唐突に最近読んだ本のご紹介と短めのレビューをまとめようと思います。


1.「老人と宇宙」シリーズ 著:ジョン・スコルジー

著者はレッド・スーツやロックインでおなじみのジョン・スコルジー。本作は終わりなき戦いや宇宙の戦士たちにインスパイヤされた宇宙従軍モノ。定年を迎えた老人は宇宙で領域を拡大しているコロニー軍に入隊することで新たな人生を踏み出すことが選択できる近未来、主人公のジョン・ペリーは75歳の誕生日にコロニー兵に志願して宇宙に飛び出した・・・!というお話。

ジョン・スコルジーは登場人物の言い回しにウィットが豊富で読んでて楽しいのが特徴だと思います。この作品では「おっ、こいつが出てくると話が面白くなるぞ」という存在が主人公に集約されているのでスムーズに読めるんですね。シリーズでは6巻まで出ているのですが3巻と4巻は別の視点から描かれた同時間帯のお話。ぶっちゃけここで積んでます。読まねば

2.「三体」著:劉慈欣

https://www.amazon.co.jp/三体-劉-慈欣-ebook/dp/B07TS9XTSD/ref=sr_1_1?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&dchild=1&keywords=%E4%B8%89%E4%BD%93&qid=1590936582&s=digital-text&sr=1-1

今SF界で熱いジャンルが中華サイエンスフィクション!この「三体」は著者自身もエンジニアとして働きながら手掛けた作品。何喰えばこんなこんがらがった複雑なかつ決して難解ではない微妙なバランスでこねられた作品が作れるんだと。タイトルの三体とは地球と同等の惑星があったとしてさらに3つの天体が周囲に存在してそれらが互いに引力で引き合いながら運動した場合、その天体の運行にはどのような法則が生じるのか??という・・・ううおで あたま わるいから せつめい できねだ!とまあとにかくスケールの大きな話がどんどん拡がっていって最終的にはええっ!?こんな超展開?ありかよ!となった挙句の果てに盛り上がりの頂点で終了。初めて読んだときは何これ??ここでおしまい?と思ったのですが三部作のようです。

なお、続編の「三体Ⅱ 黒暗森林」は6/18に刊行されます。みんなで三体世界に接触しよう。

3.「死に山 世界一不気味な遭難事故《ディアトロフ峠事件》の真相」著:ドニー・アイカー

これは「バーナード嬢、曰く」の4巻で紹介されていて興味を持ち、読んでみたドキュメンタリーエッセイ本。1959年にソビエト連邦はウラル山脈付近のディアトロフ峠で9人の大学生が遭難したオタクなら義務教育で必ず履修している「ディアトロフ峠事件」。発見された犠牲者の状態が不可解だったり微量な放射能が検出されたりと世界の陰謀論者の創造力を働かせる恰好の的となって一躍有名になったこの事件に興味を持ったアメリカ人の著者はロシアに赴いて関係者へのインタビューや資料の収集、実際に現地のディアトロフ峠の地を踏んで真相を探し求める・・・。関係者に「アメリカにだって未解決の事件や謎があるのになんだってロシアの半世紀前の事故を追ってるんだ?」と聞かれて答えられない著者にグッと来る。なんでだろうな・・・

この「ディアトロフ峠事件」はWikipediaでも詳しい情報が載ってるのですが、本書では遭難前に犠牲者が撮影した写真と詳細な旅程から想像した旅の模様が描かれているのがWikipediaとは違うところ。半世紀も前の数日後には不明な原因で雪の下に眠ることになる彼らの楽し気な様子を見るとだんだん共に旅をしているような気持ちになり、予測可能回避不可の遭難が一層悲痛になるんですよね。著者はアメリカの科学者に持ち込むことでこの事件の原因と過程に彼なりの理論を構築して終わりますが、謎は謎のままにしたほうが面白いと思うのであくまでも一つの説として受け止めるアルヨ

4.「都市と星」著:アーサー・C・クラーク

なんか面白そうなSFないかなーと探していて行き当たったのがこの本。どこに惹かれたとかはありませんが設定が面白そうだったので購入。はるかな未来都市のダイアスパー、周囲を荒涼とした砂漠に囲われたその都市では新人類とも呼ぶべき未来都市に適応した長寿の人類が外に出ることなく生活していた。そんな中で外に興味を持った青年アルヴィンはダイアスパーの外に出ることを画策し、都市の中を探索する…というお話。しかしこの探索パートはそうそうに解決し、アルヴィンがダイアスパーを出てからが本編になります。これも徐々に広がっていく世界と真実の超大さにめまいがしてくる作品ですが超展開がもはやクセになってくる始末。もうわかったから行くところまで行ってくれ。先日紹介したWOOLとは正反対に閉塞感のカタストロフのバーゲンセールなので引きこもり生活を発散したい人向け。


また読み溜まったらご紹介します。

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