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小6の英語教科書に目をとおしてみたら(7)

その6からの続きです。今回取り上げるのは Unit 7 。

年明けですね。1月の授業ぶん。よゐこの皆さん4月からちゅうがくせい。

「My Best Memory」ときました。「小学校生活の思い出を伝え合おう」。そうきたか~

思いで語りは過去形のおけいこの定番。旧課程では中1の年明けに過去形デビューしていました。冬休みの思いでを語りましょうという体裁で過去形のおけいこでした。今は小6の年明け、それもデビュー戦ではなくおさらいだからびっくりです。


修学旅行の思い出語りという体裁で、対話のおけいこ。「ほわっでぃっじゅーしー?」「うぃーそーめにーてんぷるず」

あああああああああこれ×です!あなたたち同級生なのだからいっしょに回ったんでしょうが!そこに「ゆー」で質問したらまるで右の女の子が別グループで別行動してたみたいに聞こえるよ。

それに「しー」ではなく「ヴぃじっと」ではないのかな? お寺は「見る」のではなく「訪れる」ところなのだから。


うーん動名詞と過去形をいっしょにおさらいですか。そういえば「My」はこの単元が初出?


「すいみんぐみーと」(swimming meet)なんてフレーズ、どこからひねりだせっていうの?と思って副教材「Picture Dictionary」の「学校行事」欄にあたってみたら載ってはいるんですよ。

QRコードが付いているので、水泳大会(の絵)を見つけたら、英語ではどういうのか音声でいちおう確認はできるようになっているようです。ただ12も並んでいるので、音声再生が9番目までくるのを待たないといけません。不便です。指でぴっと押さえると再生音声が出るしかけだとたしょうラクになりそうだけど、それでも「まいべすとめもりーいすざすいみんぐみーと」を自力で作文して発声させるのはかなり手間かかりますよ。こんなのに1コマ費やすんですかせんせ。

英語の授業というよりは、生徒たちにいろいろ手作業させて、英会話のおけいこの芝居をさせている…もしそうだとしたら、小学校の先生にできることのぎりぎり精一杯ですね。現実問題として英文法のイロハの授業なんて小学校教諭のほんらいの範疇外なのだから。

英語の授業なのにこうやって社会科にいつも帰着させようとするのは、それが本来の小学校教諭の守備範囲だからというところでしょうね。

かんがえてみればしょうがっこうのせんせいってひとつの教科に特化されず、家庭科も音楽も体育もみんなひとりで面倒見ないといけない、とてつもなく大変な職種なんですよね。その労苦を思うと、こういう教科書のほうが英語の授業「ごっこ」しやすいのかもしれない。


次、いよいよ最終単元へ!

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