「some」は「いくつか」ではないです
[これの続きです]
中1のうちに「There be」文をデビューさせるべく、繰り出してきましたいろいろと。
面白いのは、過去時制と現在時制が入り乱れていることです。7月にサッカーの合宿でとあるキャンプ場に行ったことを、現在(つまり翌年3月)のカイトがアサミに語っている設定だから、そうなるわけですが。
キャンプに行ったのは過去だけど、サクラ湖がアサヒ山のふもとにあるのは過去かどうかとは無縁ですので、そういうときは現在時制を使います。
こういう時制の使い分けがどれほど大切か、授業でちゃんと教えてるのかどうか、気になります。旧課程ではそのあたりのことは高校に上がってからでないと教えないことになっていました。今もそうなのでしょうか。
カリキュラムを階段式にしないと生徒がついてこられなくなるので、時制の使い分けについては中1で教えるには早すぎる…それは重々理解できるけれど、おかげで「日本人の英語」ウィルスがまたひとつここで誕生してしまっているなーって思います。
以下は、上のやり取りのダイジェストです。前にお見せしたのと同じものです。
これについては、赤で括った「is」(現在形)は「was」(過去形)でないといけません。理由は前々回で述べた通りです。
ああそれから、
ここでも「some」の使い方が少々おかしく感じます。
there was *some* trash near the lake (?)
「湖のちかくに *案の定* ごみがあった」と取られかねないので
There was *a little* garbage near the lake.
(湖のそばに廃棄物が少しあった)
としたいところです。「trash」の代わりに「garbage」を使いましたが前者でも使えます。後者は漂着物のニュアンスも出せるので使いました。
(「some」のニュアンスについてはここでも論じました)
[続く]
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