まちの🚲スローなハイウェイ。のホームページ

まちの🚲️スローなハイウェイ。byたずき

2023年2月10日 11:57

まちの🚲スローなハイウェイとは？

「まちの🚲️スローなハイウェイ。」とは、福島県いわき市のまちなか自転車高速道路＜ハイウェイ＞コース編集・まちづくりプロジェクトです。
特徴として、コースの未来を発信していることがあります。
安全なまちなか自転車高速道路を使い、誰もが暮らしに自転車を取り入れられる、環境に優しく楽しいコース沿線の暮らしがある未来がくるかもしれません

「まちの🚲スローなハイウェイ。」で開催されたイベント。手作りの高速道路風標識。鹿島街道IC（河川敷のスロープ）にて。
以下、写真：前野有咲

自転車高速道路＜ハイウェイ＞とは、まちなかにおいて自転車が走りにくい道路を避け、交差点も信号もクルマもほとんど無いコースをピックアップした、自転車の高速道路のようなコースです。

まちの🚲️スローなハイウェイでは、このピックアップしたコースをとりまく、あらゆる魅力を発信していきます。

特に「未来」のポテンシャルに関する魅力の発信に力を入れています。

・地球環境にも地域経済にも優しい都市計画へ向けて…
　～様々な問題が叫ばれるクルマの代替交通手段として！～

・豊かな風景と生活の魅力があるいわきの未来に向けて…
　～自転車高速道路に沿った豊かな公共空間や、スロー都市景観の提案！～

・子どももお年寄りも乗れて、個人単位に最適な乗り物として、、
　～普段のコミュニティーから離れ、社会の一個人として振舞う、都市的な空間を車社会・いわきにも作りたい！～

これまでのまちの🚲スローなハイウェイ

現在、私がまちの🚲スローなハイウェイに取り組んでいる街は、私の地元・福島県いわき市にある平地区・内郷地区です。

両地区を結び太平洋へ至る、いわき市が整備した自転車道「自転車道（新川～夏井川コース）」は、河川敷や旧貨物線の廃線跡を通る自転車道です。
そのため、車道から分離された一本道となっており、まさに自転車の高速道路＜ハイウェイ＞として、安全・快適に走ることができるコースとなっています。

まちの🚲スローなハイウェイ。では、このコースの街中区間において、街へ出入りすることができる交差点や横断歩道、河川敷のスロープ等を「インターチェンジ（IC）」
休憩できるスポットを「パーキングエリア（PA）/サービスエリア（SA）」と命名し、サイン等をデザインしました。
そして、コース上のIC、PA/SAを全てピックアップし、地図にまとめました。

（ところどころ、タイルがボコボコしていたり、道が細かったり、段差があったりで整備は不十分なのはご愛嬌。整備されるよう、みんなで使いましょう！）

↑アリオスSA(サービスエリア)(命名たずき)。後ろの建物にはカフェやレストランもある。

まちの🚲スローなハイウェイについて詳しく！

「まちの🚲️スローなハイウェイ。」は、
まちの「いま」と「いままで」と「みらいの可能性」を再発見する自転車高速道路＜ハイウェイ＞として、以下の活動を行います！

・まちの「いま」の再発見
まちの🚲スローなハイウェイ沿線を利用した、便利な日常生活スポット、日常を楽しむスポットのピックアップと発信。
（instagramで発信中！）

・まちの「いままで」の再発見
まちの🚲スローなハイウェイ沿線の街の、散走・ポタリングコースの作成・発信。
（instagramで発信中！）

・まちの「みらい」の魅力の再発見
古くて新しい未来の都市交通として注目を集めている「自転車」の活用から、未来を先取りしたまちの様子を発信。現在全国的・世界的に進むモビリティー革命をいわきから先取りしてみましょう。

・まちの「みらい」の魅力の再発見ー環境編
現在、持続可能な地球環境や地域社会、地域経済のために、都市交通として自転車を見直す動きが活発になっています。

まちの🚲スローなハイウェイ。では、自転車ハイウェイコースの作成を通じて、都市交通としての自転車の普及に貢献します。

自転車や、パーソナルモビリティーを制作するメーカーとのコラボなどにチャレンジしたいと考えています。

自転車に乗る方は心身ともに健康増進になりますし、クルマ代の節約にもなります。
（いわき市は生活習慣病の患者の割合が福島県の中でもワースト１位！自家用車の所有率も全国的に見て高い割合となっています。）
どんな自転車でも構いません。
ロードバイクなどサドルが高い自転車では、途中で停車するのが大変ですので、サドルが低いミニベロやママチャリもおすすめです。
筆者の愛車は、コース上を歩いている人に怖がられないママチャリです笑。

・まちの「みらい」の魅力の再発見ー活気・公共空間編
クルマで買い物に行く時は、駐車場が広い郊外の店舗が便利です。
現在、いわき市をはじめ地方都市においては、大手チェーン店始め、様々な店舗が街の外へ出店し、市街地の面積は郊外へ拡大しています。

自転車であれば、広い駐車場は必要ないので、買い物先として、まちなかの店舗が選択肢に入ってきます。
行き先にまちなかという選択肢が生まれれば、郊外に街が広がっていく傾向に少しずつですが歯止めをかけることができ、広がっていく市街地の維持のコストを削減すること、まちなかを活性化することに繋がります。

また、自転車は、まちなかの空間に生身で入り込んでいくことができる乗り物です。
自転車に乗った人々が滞留する場は、ほどよく複雑で都市らしい地域コミュニティーや人との交流、まちなからしい空間が生まれる場となります。
また、普段の家や地元、職場や学校のコミュニティをいったん離れ、人々がごちゃ混ぜになった偶然の不特定多数の人がいる集団の中で、社会の一個人として振る舞い、刺激を受けたりするといった、都市的(と呼ぶことにしています)な体験もできます。
特に現代は、普段のコミュニティーでは自分と似た考えの人で集まりがち(核家族化や娯楽の多様化、インターネットの普及など)ですので、自分の生き方の選択肢を広げるためにも、都市的な空間が求められていると思います。
また、大都市に出なくとも様々な考え方の人と人付き合いが出来れば、若者にとっても地元が魅力的になってくると思います。

特に、まちの🚲スローなハイウェイでは、クルマ社会では都市的な空間を作るのが難しいと考え、自転車道沿線に都市的な空間を作りたいと考えています。

・まちの「みらい」の魅力の再発見ー景観編

「まちの🚲スローなハイウェイ。」は、都市景観の在り方についても考えています。

現在、都市景観の美化については、統一的な景観を目標とするような言説が中心となっています。
しかし、まちの🚲️スローなハイウェイはそれには反対の立場です。
美しい都市景観に見られる「統一感」はあくまでその街並みが作られた時代の社会背景・技術的背景による結果にすぎないからです。
建築素材の制限や街や建築の格式などのない今の時代に、街並みに統一感を持たせることは、政策の都合による市民への美の押しつけに他なりません。
特に、その政策の背景に、経済的な意図（シティープロモーションなど）がある場合、その美は市民の方を向いているのでしょうか。お金を落としてくれる人の方しか向いていないのではないでしょうか。

まちの🚲スローなハイウェイでは、現在広く取り組まれているこのような都市景観づくりに対して、スロー都市景観を提唱します。

パタンランゲージや造園の美の価値観といった、長い時間をかけて追求されてきた、造形・空間的な美の基準を利用します。
また、街並みに何かを添加することがあっても、街並みから何かを取り除くことは避けます。今あるものの魅力を丁寧に見出だし、それを活かした美を追求します。
また、そこを使う人のための街並みですので、誰でもいじれるスケールからの街並みを追求します。