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オンラインふまねっと教室への参加

 オンラインでふまねっとに参加するにあたって新聞でふまねっとを作る必要があった。作り方はYouTubeで観ることができる。前日までに作っておく予定であったので材料は準備していた。しかし先延ばしにしているうちに参加日である6月8日火曜日午前7時過ぎ、自室で慌てて動画を観ながら作ることになってしまった。ふまねっとを作るのに準備したものは新聞紙12枚とホッチキス。動画は女性がゆっくりとした口調で作り方を説明していたり、作っていく過程が撮影されていたり工夫されているのでわかりやすい。まず新聞紙一枚を折り目に沿って半分に折る。同じ向きにまた半分。次は同じ向きに三つ折り。12枚全て三つ折りまで済ませた状態にする。12枚全て折るのは単調な作業。少し辛いので母に手伝ってもらおうかと考える。やはり自分で作ろう。そう言い聞かせる。すべて折り終えたらその4つを取り出し正方形の枠を作るよう重ね合わせる。重なった角4か所をホッチキスでとめる。さらに2つを取り出し正方形が4マスに分割されるよう縦横それぞれの中心に重ね中心も含め5か所ホッチキスでとめる。残りの新聞紙も同じように作り2セット完成させる。最後はその2セットで2×4のマスができるよう一辺を重ね合わせ3か所ホッチキスでとめる。完成だ。かかった時間はおよそ30分。手間はかかるが作業自体は容易だ。先延ばしにしてしまったが間に合って一安心だ。

 収納スペースを含め7畳ほどの自室。ベッドが大分スペースを取っている。空きスペースはベッドと本棚、机の間。そのスペースは縦約300センチ、横約150センチ。ふまねっとは縦154センチ、横80センチ。限られたスペースではあるがふまねっとを敷くことができる。窓際の壁に高さ40センチほどのミニテーブルを置きその上にパソコンを置く。全身とふまねっと全てをパソコンで写すことができるかどうかパソコンのカメラを開いて確認。ふまねっとは全部映すことができている。身体はパソコンの角度を調整しても膝までしか映らない。自室以外の場所でパソコンを設置して参加しようか考える。家族の生活音で聞こえなくなる心配がある。顔を映すべき時だけ座ることにしよう。動画で記録するためスマートフォンも自身が移るよう壁に立てかける。スマートフォンだとふまねっとと全身を映すことができる。スマートフォンで参加してパソコンで記録を取ることも考える。スマートフォンは画面が小さくzoom向きではないため予定通りパソコンで参加しよう。こうして設置準備が完了した。
 
 午前8時45分。パソコンからzoomへつなげる。事前のメール説明にあったよう、あだ名と住んでいる市を入力する。あだ名で呼ばれると思うと照れくさい。しかしフルネームにするのは堅苦しいだろう。みう・札幌市と入力する。参加ボタンを押すと、「ミーティングのホストは間もなくミーティングへの参加を許可します。もうしばらくお待ちください」の状態だ。少し緊張しながら待つ。5分前になっても状況は変わらない。スタート時間を勘違いしてしまったのではないか。届いたメール内容を再度確認。間違いなく9時からスタートだ。待とう。
午前9時になる前にはミーティングに参加することができていた。また一安心。私と指導員含め参加者は13名。指導員の方は男性。優しい口調で一人ずつ参加者の名前を呼び挨拶したりあだ名の設定の仕方を説明したりしている。参加者の方々の名前を見てみると、私と同じく名前を設定している人もいたがほとんどの方はあだ名だ。参加者の方々は60代から80代くらいだろうか。参加者はオレンジ色のふまねっとのオリジナルTシャツを着て動きやすそうな格好だ。自宅とみられる場所にふまねっとが敷かれ、全身もばっちり映っている人が多い。夫婦だろうか。2人で参加している姿も見える。
参加者の準備が整い指導員の方が全体に向かって話し始める。
「改めまして皆さん、おはようございます。オンラインふまねっと教室にようこそお越しくださいました。今日は初級クラスです。今日のクラスを担当します、アオキと申します。よろしくおねがいしまーす!」
元気な声で明るい印象を受ける。
参加者の方々は「よろしくお願いします」と拍手をしながら明るく応える。私も拍手する。そして一人ずつ自己紹介が始まった。アオキさんに指名された人から順に挨拶、住んでいる市、あだ名、ひとこと。自己紹介をする参加者の方は皆とても明るい。聞いている他の参加者の方々も明るい挨拶、笑顔、拍手で応えている。
「最後に、札幌市のみうさん、おはようございまーす!」
「おはようございます!」
参加者の方々はやはりとても素敵な笑顔と挨拶で応えてくれる。
「みうです。今、大学生で本日参加させていただくことになりました。よろしくお願いいたします。」
少し緊張気味で応える。
「よろしくお願いしまーす!」
とても素敵な笑顔と拍手。私も嬉しくて思わず拍手する。

 10分ほど動画をみながら準備体操をした。体操後はアオキさんがふまねっとの1つ目の動きを見せながら説明する。ゆっくりとした明るいピアノの音源が流れ、音源に合わせて枠を踏まないよう右足から一マスずつ足を踏み入れ左足も同じマスに踏み入れる。左足から踏み入れるように前のマスに進む。これの繰り返しだ。参加者も動きの確認をする。そしていよいよ本番。再び音源が流れ始め全員スタート地点に待機。音源を聞いて一歩目を待つ。皆の集中の空気を感じる。寸前に自室に飼い猫がのそのそと入り、ふまねっとのマスの中にすっと入った。幸い今から使うマスではないがマスの中で毛づくろいを始めた。私は音源に合わせ一歩目を踏み込んだ。猫は驚き私の足元を目で追いかけている。私が4マス進み終え折り返そうと振り返ると、猫は使う方のマスに移動していた。やりにくい。初めのステップを終えるとアオキさんは次のステップの説明を始めた。猫は足元でうろちょろしている。思うようにふまねっとが出来ない。部屋から出すべきか。
「あ、猫ちゃんがいますね、可愛い~」
アオキさんが猫に気がつき笑顔で言った。参加者の方々も笑顔。温かな雰囲気だ。しかし動きづらい。集中するため猫を持ち上げ出口に向けて下ろす。再び説明に耳を傾ける。

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アオキさんはステップを踏んでいる最中参加者の動きを見ては一人ずつ褒める。ステップが上手くいったら画面越しに皆で笑顔のハイタッチ。1つ目と2つ目のステップは合わせて15分ほどだった。3つ目のステップは『汽車』の音源で8マス全て使うものだ。4拍、テンポは50くらいだろうか。ゆっくりだが、足の順序を間違えないようにしながら、1拍目に手拍子を入れるのは容易ではない。参加者の方々も今まで以上に足元に集中している。3回目の最初のステップで足の順序を間違えそうになったが、終える頃は笑顔を意識してできるほどになっていた。

 ふまねっとが終わり再び画面の前に座る。最後は一人ひとことの時間だ。
「お疲れ様です。皆さんの笑顔が素敵で楽しくできました。ありがとうございます。」

 間もなく午前10時。オンラインふまねっとの時間は約一時間。終わる頃は体が温まっていた。参加者の方々の明るさと素敵な笑顔が特に印象的だった。心身ともに元気をもらえた。(砂押海羽)


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