「パウ・パト」が教える「誰もがリーダー」
保育園に通う息子が大好きなテレビアニメ『パウ・パトロール』
カナダのアニメですが、日本も含めて160か国以上で放送されているようです(Wikipedia情報)
ワンちゃんが活躍する幼児番組ですが、最近「これからの『リーダー像』を示唆するアニメなのかも」と心を入れ替えて?みています。
パウ・パトロールは、人間の少年 ケント(10才)と個性豊かな6匹の犬たちによるレスキュー物語。
犬たちは、それぞれの能力を持ちながら、特徴あるビーグルに乗り、まちの平和を守る任務についています。
10歳の少年や、犬たちがビーグルを乗りこなせるところは深く考えずに(笑)
6匹の犬たち
チェイス :警察車両
マーシャル:救急車
スカイ :ヘリコプター
ラブル :ブルドーザー
ロッキー :清掃車
ズーマ :水陸両用車
トラブルが発生すると、まずケントが犬たちを招集。
手短に解決すべき課題を説明し、プロジェクトのリーダーを指名します。
(10才ながらケントの課題把握力&マネジメント力は秀逸です)
パウ・パトのリーダーのスキル
パウ・パトチームの特徴は、プロジェクトごとに誰もがリーダーになれること。
6者(6匹)それぞれの個性はありますが、誰がリーダーになっても、チームとして成果をしっかり創出。リーダーシップが才能ではなく、スキルであることを感じます。
パウパトチームの強さは次の3つ。
①共通のミッションを持つ
「まちで起きるどんなトラブルもパウっと解決する」という、大きなミッションをメンバー全員が持っています。
ですので、誰がリーダーを担っても軸がブレない。
困難なプロジェクト(例えば、火山の噴火直前に、火口から救出に向かう)にも、メンバー全員が同じ方向を向いて、ミッションを成し遂げます。
②自分の強みを活かす
一人ひとり自身の強みや特性を活かして、課題を解決します。
例えば、空の領域であれば、ヘリコプターを使いこなすメンバー(スカイ・雌犬)がリーダーとなり、チームをまとめる。
絶体絶命のピンチでも「だって、私がリーダーだから」という責任感と行動力、そして卓越したスキルでメンバーを助けます。
③フォロワーシップ
誰もがリーダーになれるからこそ、メンバーのフォロワーシップも強い。
リーダーの指示には迅速に従い、必要があれば解決に向けた提案もします。
プロジェクトによって、自身もリーダーを担うからこそ、いちメンバーとして活動するときには、リーダーが求める役割をしっかり担う。
パウ・パトのチームには指示待ち人間(犬)はいません。
そんなメンバーだからこそ、どんなトラブルも「今回もパウっと解決」という決めゼリフで、めでたく話が終わります。
一人のリーダーに頼らない組織
子どもと並んでパウ・パトを見ていると、ビジネスの組織でも「誰もがリーダー」なれる組織は強い。そう感じます。
解決のセオリーがあるような課題や、経験値がものいう課題であれば、一人の優秀で、経験豊富なリーダーに任せればよい。
ですが、社会の急激な変化や価値観の多様化など、課題が複雑な時代。
限られた一部の優秀なリーダーだけに頼るのはリスクがあります。
少し前の記事ですが、「立教大学経営学部 中原 淳教授と佐藤裕 はたらクリエイティブディレクターの対談」にも、誰もがリーダーシップを鍛える必要性が説かれています。
『限られたカリスマがリーダーになる時代は終わる。誰もがリーダーシップを鍛えて、一億総活躍社会へ!』
リーダーとは「誰もが担うもの」
その共通認識を持つ組織は、きっと変化に強く、バイタリティある組織になりそうです。
だれもが主役になれる
改めてパウ・パトロールの話。
息子は、救急車「レスキュートラック」に乗るマーシャルがお気に入り。
マーシャルがリーダーのときは、やはりストーリーもマーシャルが主役。
息子は、いつも以上に楽しそうにみています。
リーダーになれば、ドラマの主役になれる。
ビジネスでも、誰もがリーダーになれる組織とは、誰もが主役になれる組織とも言えそうです。
もちろん、リーダーになれば、責任は重くなりますが、「主役」のやりがいは大きいですね。
最後に
「リーダーシップとは」を考えさせられる、アニメ「パウ・パトロール」。幼児番組とあなどれない、深さを勝手に感じています(笑)。
自分の日々の仕事も「パウっと解決」といきたいものです。
おわり。