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『アンラーニング』の時代にようこそ

「学び直し」「学びほぐし」「アンラーニング」・・

学習棄却」なんて言葉を見ると、ナマケモノな自分には、せっかく苦労して身につけて・・と思ってしまいます。

でも、ポジティブに「新しいことを学びやすい時代」ととらえれば、前向きな気持ちになるのかも(笑)

日経新聞では、働き手の「学び直し」が生産性を上げ、競争力を高める、という記事が出ていました。「学び直し」による成長分野への人材シフトは、日本だけでなく世界の動きとして紹介されています。


社会が求める変化

「アンラーニング」が求められるのは、一度、学んだ知識やスキルだけでは、社会の変化に適応できない、ということなんでしょうね。
人生100年時代になれば、必然的に働き続ける時間も長くなる。

一昔前の時代であれば、働くなかでスキルと知識を積み重ね、そのまま「めでたく定年」という社会人生活を描けたのかもしれませんが、そんな業界はどんどん少なくなりそうです。

5000万人ユーザー獲得までにかかった時間」という記事を読むと、新しい技術やサービスが浸透するスピードが早くなっていることがわかります。

例えば

5000万人ユーザー獲得までにかかった時間
 飛行機 68年
 自動車62年
 テレビ 22年
 携帯電話 12年
 YouTube 4年
 Twitter 2年
 Pokemon Go 19日

5000万人のユーザーを獲得するまでに飛行機で68年かかったものが、Pokemon Go では19日。
もちろん、技術・サービスの分野や性格も違うので単純な比較はしにくいですが、技術やサービスを生み出す人たちのスキルや知識のアップデートも早くなっていると言えそうです。

アンラーニングは簡単じゃない

「アンラーニングは大事だ」と頭で理解しながらも、実践が難しい。そんな「言うは易く行うは難し」の典型かも。

yahooニュースにあった、古館さんの「YouTube内加齢臭」の悩みが、その難しさを教えてくれます。

古館さんは言わずと知れたテレビで有名アナウンサー。

かつてのテレビの世界では、独特の語り方でしゃべり倒す感じが受けていましたが、今では「しゃべりが長すぎ」とダメ出しを受けています。

記事では、You Tubeに力を入れても、かつての成功モデルである「古館節」が抜けず、視聴回数が伸び悩み、成功者であったからこその苦悩が感じられます。

過去に大きな成功をした人ほど、その成功体験に縛られ、既存の知識やスキルに固執してしまう怖さがあります。

アンラーニングを促すには

ヒントになるのが、松尾睦さんの「仕事のアンラーニング」。

本書では、アンラーニングへのアプローチとして『自己変革スキル』が紹介されています。

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自己変革スキルとは『自分のなかで変える必要がある部分を理解し(変革の準備)、自分を変えるための計画を立て(計画性)、変革のために必要な資源を探し(資源の活用)、成長の機会を見逃さないようにする(意図的行動)こと』

パッと読むと、なかなかハードルが高そうなスキルです・・

新しいスキルの習得の難しさや、過去の習慣・心理的抵抗を考えると、上司やメンター、コーチなどの他者からの支援が有効、という一言にも納得。

自分だけで抱え込まず、第三者のサポートを受けながら、どの分野をアンラーニングするか、アンラーニングをどう進めるべきか、考えたほうがよさそうです。

最後に

過去の成功体験にこだわらない

使い古された言葉ですが、アンラーニングを促進させるキーワード。
成功体験は本来、ポジティブなものですが、アンラーニングの視点からみれば、自分の得意なカタを強固することになり、手放せなくなるリスクを抱える。

これが知識やスキルだけでなく、自分の大切にしている価値観であれば、アンラーニングするにはさらにエネルギーが必要なのかも。

継続して新しい学びが求められる時代。
何か一つを深く追求するのもいいですが、アンラーニングを実践できるマインドやスキルを身につけられると、時代に合わせて進化していける気がします。

終わり