波のカナタ 中学2年生

中学2年生 晶 陸
中学二年生になった。桑ノ葉 晶は、宮木ノ 陸と同じクラスになる。始業式に教室に行ったら、茶髪、ピアス、チャラいイケメンがいて、おおと思った。それが陸だった。晶は完全関わらないと決めた。

何故か陸に呼び止められる。お前、なんなのその寝癖とか。ほっといてくれる? 柚子と会うときしかオサレしねえよ。興味ねーもん。ワイシャツが皺だらけ、どしたのとか。それは俺が母親無視してアイロンかけてくれなかったからだよ♪ だって母親と仲良く話してたら父親の機嫌が超悪い、つーね。
とにかくコイツは身だしなみにうるさい。香水のイイ香りがした。
なんなの。コイツ? 色気付きやがって。女いんだろ! 明らか酒臭いときもあったし。それがソフテ辞めた理由かよ。ま、俺には関係ない。人のこととか、どーでもいい。

二学期の現国の授業時間。クラスのヤツらが机を後ろに退かせてドッジボールをしている。国語の女の先生がずっと座りなさーい、やめなさーいと大声で注意している。

晶、どうしようかなと考える。我慢するか教室から出て行くか。
けどな。成績、内申下がると親の機嫌が超悪い。私立でお金がかかるのも文句言われそうで避けたい。
__我慢、ガマン。静かな所で本でも読んでいよう。
一人くらい消えても分かんねえだろ。
そう考えて教室を出ようとする。教師に引き止められる。
「座りなさい」晶は肩を掴まれる。

えっ? 注意するヤツ間違えてナイ? __先ず、アイツらをどうにかしろよ。こっちは、ずっと静かに座ってたのに。
イラッとする晶。ため息を吐いて席に座る。ドッジボールが本を読んでいる晶のところにとんでくる。桑ノ葉晶、キャッチする。どうしようかな。クラス男子の声を拾ってしまう。
「アイツ、ノリ悪」
「そんなにいい点取りたいのかね?」
「俺らのことバカにしてね?」
「え。お前、本当にバカだしね」
「うるせ」ギャハハと笑い声。

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佐々木 功です。え。ありがとう。晶ー!なんか挨拶だって。晶です。え? えっと。え。柚子です。お金は大事だよ〜♪お気持ちだけで。