波のカナタ 11

功  たむやん
佐々木功、仔犬に茶(ちゃ)ワンと名付ける。おばあちゃんに預けて、児童相談所、里親協会の人と面接する。しばらく、おばあちゃんと一緒に暮らすことになる。児童相談所の職員が、様子を見に来る。問題なければ、おばあちゃんが里親になってくれる。

佐々木功、たむやんに連絡をして、二人の出席停止日数が過ぎてから会いに行く。
電話で、病院で知り合ったおばあちゃんの家に居候すること、転校すること、御礼を告げた。このとき、たむやんは、インフルエンザで休んでいた。
「さっさん。インフル大丈夫? まぁよかったじゃん。あの家出れて。河本ちゃん、あの後、家に泊まって。うん。けど俺もインフルなってさ。まだ休み。家から出られないの。お別れ、言えなかった? そっか。まぁ、しょーがないじゃん。学校行って会ったら、言っとくよ。あー、もうさっさん居ないのかー。寂しー。休みとか、遊ぼうよ。うんうん、泣くなって。また、会えるだろ?」

佐々木功、元小学校の近くの芝生公園に行く。たむやん達は、サッカーをしている。功に気付く。

佐々木功、たむやんと抱き合う。
「さっさん! 急にいなくなるから、心配したよ」
「ゴメン!! 急に、ジジイから逃げることになって……晶は?」
「さっさんと一緒じゃないの?」
「え?」佐々木功、固まる。
「さっさんいなくなってから、河本ちゃんも転校した」
「え?」
「知らなかったの?」
「__知らない。晶……どこに転校したかワかる?」
「河本ちゃん、何組?」
「2組」

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佐々木 功です。え。ありがとう。晶ー!なんか挨拶だって。晶です。え? えっと。え。柚子です。お金は大事だよ〜♪お気持ちだけで。