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保育のお仕事ミーティング

はじめに

《保育》でつながるコミュニティです。
月に1度、毎回テーマを決めて、保育の今と未来を仲間と語り合いながら、自分の見方や考え方を増やし、組み換えて自ら行動したくなるそんな会を目指しています。
保育士と子どもに関わることに興味がある方ならどなたでも参加できます。
悩みのその先にある未来を、仲間と一緒に作っていきましょう♪


連想ゲーム〜あなたと私をつなぐ〜

テーマに入るその前に、ほんのちょっぴり頭の体操からはじめます。
ゲームは「保育」からスタートして10分後には「神戸」で終わりました。

オンラインと対面と両方の参加者がいたため、多少の時差がありリズムよくというのは難しいのですが、できる限りテンポ良くというルールではじめました。
もちろん、ゲームをすることそのこと自体も楽しくて、いつもとはちょっと違った思考の使い方をします。それだけでも発見です。

しかし、今回はそのちょっと先も考えて、会が終わった後には楽しかっただけでなく、それ以外のことも手に入れて帰ってくださいと、投げかけました。

連想ゲームを例にすると、どんな発見があったでしょうか?

  • 自分の発想の仕方、クセ、偏り

  • リズムがあると焦っちゃう

  • 言葉を映像(視覚)、文字そのもの、音で捉えているのか?

  • 得意だった、ちょっと苦手だった

などなど。

正解があるわけではありません。他人の言葉から自分の発想が膨らむこともあるし、全く思いつかなくなることもあります。「へー、そんなふうに考えるんだ。おもしろい」というその発見が大事なのです。

また、連想ゲームのおもしろいところは、その言葉の持つ共通項をもとに、少しずつ思考をずらしていくところです。その中で違いをつなげていくからゲームが続いて行きます。遊びの中に共通性と多義性が両立しているのです。多義性は多様性とも言い換えられるかと思います。

実際の保育中にも遊びとして取り入れることもあるでしょう。その時に、「ただ楽しい」というのは大前提です。そこは意識しつつも、仕事として子どもに関わるときに、こういったゲームの中でその子の傾向なども見えてくることがあり、一人の子をいろんな側面から知っていく手立てにもなります。それを良い方に活かしていくというのも大事なのでは感じます。

連想ゲームが持つ共通性と多義性というところに戻れば、人は同じ面もあり、違いもあるということを暗に感じ取れます。「みんなちがって、みんないい」とはよく言われますが、ただの遊びであるゲームからも実感できるのではないかと、今回は「連想ゲーム」を取り上げてみました。


子どもとの関わり〜集団か?個人か?〜

さて、やっと本題に入ります。
テーマは『こどもとの信頼関係、どうしてる?』です。

はじめましての時は、人見しりや場所見知りなどたいていの子どもはドキドキします。これは子どもに限らず、程度の差こそあれ大人だって緊張するのです。保育士も例外ではないでしょう。ただ、専門家として場数を踏んでいるのと、あれこれする引き出しの数が多いというだけです。

じゃあ、経験と知識のある保育士はどうしているのでしょうか?

を考える前に、今回のミーティング参加者の働き方内訳を見てください。

  • 《集団保育》保育園のみ 2名

  • 《個別保育》シッターや病棟での保育 3名

となります。

そして、今回のテーマは今後シッター(個別保育)として働く時ににどうしたらいいかを前提に投げかけられたものです。

その上で今回のテーマを考えるときに、二つの視点が必要であることに気がつきました。

一つは、1対1の密な関係の中で少しずつ距離を縮めていくこと。

もう一つは、保育園など集団の中で、直接的に関わる以外に友だちや周辺の大人(保育士だけではなく、保護者や園長先生なども含めて)たちの手を借りて間接的に関わり距離を縮めていくことができること。

今回のテーマに沿うとするならば前者なのですが、集団はアプローチの仕方を変えられるというのが意外な発見でした。そしてそこから、病棟でベッドサイド訪問をしていた方から【代理遊び】というのを教えてもらいました。

これは病気等で入院しているお子さんのベッドまで訪問して、遊んでいる姿を見せることによって子ども自身が遊んでいる気持ちになれるというものです。病棟などは遊ぶ機会を作るのが難しいので意識的に取り入れられています。

しかし、実際の現場でもこれと似たことはあり、初めてのことに慎重な子どもは友だちの遊んでいる姿を見ながら自分も遊んでいる気になって楽しんでいる、そのうち仲間に入って楽しめるようになるというのは良くある話です。
つくづく集団の力って大きいなと感じます。


信頼関係を築く有効な方法ってあるの?

集団でも個別でも共通していることは《安心安全の場を作ること》でしょう。違うとすれば、複数の人が関われる集団は多様なアプローチができるということです。しかし、ここで認識しておかないといけないことは、集団の中で関わっている保育士も、他人の力を借りながらも一度はその子と向き合わないことには真の関係性は結べないということです。やはり、泣かれてしまったり、行き違ってしまうことはあり、そんなやりとりをしつつ関係性を結んでいくのです。

結局は「人と人が親しくなるのに王道はなし」というところに落ち着きます。
あの人やこの人のいいところをいっぱい盗んで、トライ&エラーを繰り返していくしかないようです。


まとめ

今回は「保育園しか勤めていないから、1対1での関わりってどうしていいかわからへんわぁ」というありのままの気持ちを伝えていただいたことから話が発展していきました。そして、その視点がとても興味深いし保育の奥深いところだと感じました。
また、シッターで働く中で距離感の作り方で失敗した話なども出していただき、やっぱりいろいろ試してみるしかないね、というのが結論です。ただ、その時に自分はここを大切にしようと決めるといいのかもしれません。


番外編〜現実のタネは妄想から芽吹く〜

「まだまだ妄想の段階なんですけどね〜」
そんな素敵なひと言から始まった妄想物語。

あかちゃんからお年寄りまで多世代が過ごせる場所があったらいいなぁという妄想のお話から、いやいや実はもうやっている人たちが京都にもいるよ。ということで、日程を合わせていくつか見学に行くことにしました。

後日、日程をお知らせしますので興味がある方は、ぜひご一緒に妄想ツアーに参加しませんか?そしていつしかそのタネが芽吹いて花開くことを願って。


次回は

日時:6月27日(火) 10:30-12:00
場所:新大宮広間(京都市)
問い合わせ:info@ichiringsha.com
坂口弥生/一輪舎
instagram:@ichiringsha


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