函館の西部地区観光について

函館の有名な観光スポットというと「函館山からの夜景」「五稜郭公園」だろうか。
20年間函館に住んで、函館から離れてから13年目になる自分が函館市の好きな観光スポットを、いくつか紹介しようと思う。 

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・函館山
 云わずと知れた函館山。標高は330m、東京タワーよりも3m低い。
 実家の裏にあるので、まんま裏山って印象。
 登山道が整備されているので一年中通して全コースを歩くことが出来る。
 東西に延びたその山容が寝そべる牛に似ているため、臥牛山とも呼ばれる。大森浜くらいから見ると牛に見える。
 戦時中は全山が要塞として活用されており、あちこちに軍事施設跡が残っているが、大部分が立ち入り禁止。
 山頂からのパノラマは素敵。素晴らしい。
 北に駒ケ岳、横津岳、東に恵山へと至る海岸線、西に松前半島の海岸線、眼下には函館の街並み。
 三方を津軽海峡に囲まれ、対岸に下北半島を望み、気象条件が整えば八甲田山の山頂を眺めることが出来る。
 夏から秋にかけて夜は、昔に比べるとずっと隻数が減ってしまったがイカ釣り漁船の灯りが海上に並ぶ。
 夜景はまぁ、説明しなくても綺麗。
 実家の裏手にあるということもあって、帰省するたびにあの手この手で山頂までは足を運んでいる。
 一番の思い出は、函館を出る直前、2月の終わりくらいに級友のユウキと真冬の函館山を夜間に登ったことだ。今までの恋愛話や部活の話、怖い話、これからの話を暗闇の中語り合いながら雪を踏みしめながら登った。
 自動車用の登山道で3合目から4合目にかけてのカーブから垣間見える夜景はひと際美しく感じた。彼とは、今も会っていて、昨年伊吹山を一緒に登頂し、函館マラソンを一緒に完走した。
 山頂の売店ではキタウサギという可愛いキャラクターのグッズも売られていて、お勧め。 
ところで山腹に湧き水がところどころ湧いてるが、この水を飲むと死にます。エキノコックスっていう寄生虫が寄生して、やべーことになります。
北海道で生水飲むのは危険です。

・水元公園(元町配水場)
 函館山ローブウェイ山麓駅の向かいにある公園。貯水池?が公園の地下にあり、亀田川の上流にあるダムから高低差だけを利用して配水されているらしい。小学校かの遠足で勉強した。
 春~夏には噴水が涼やかに水を噴き出していて、見た目にも体感的にも涼しい。中に入って遊ぶことも出来る。各所に明治大正っぽい古いモダニズムに溢れたデザインが溢れていて愛らしい。
 急坂を登ると見晴台が設置されていたり、広場があったり、狭い・小さいのに起伏に富んだ素敵な公園。
 
・函館公園
 市民の憩いの場として一年中大活躍、博物館と図書館(現在は閉館し、五稜郭へ移転)と動物園といった文化施設を敷地内に有し、さらには遊園地も併設されている素晴らしい公園。
 夏は噴水で水遊び、秋は紅葉、冬はそり滑り、春は花見と「四季」を体感できる、
 遊園地の「こどもの国」には日本最古?の観覧車が現役で動いている。ハチミツとクローバーの作者羽海野チカさんのTwitterでも紹介されたことがある。どの設備もレトロな佇まいで、歴史を感じさせる。物心ついたことは祖父に連れられてよく遊ばせてもらった。今は、子供たちを連れて遊んでいる。 

ところでこの函館公園内にある博物館には知る人ぞ知る珍しい、貴重な展示品がある。
それは「北海道で捕獲されたイノシシ(に似た生き物)のはく製だ」
イノシシとブタ、違いは野生動物か家畜か。生物学上の違いはほぼ無く、野山にいるブタはイノシシなのだ。
細かく言うと毛の硬さ、牙の反り方が異なるそうだが、この函館公園に展示されている剥製の姿は「イノシシ(猪)そのもの」
何が珍しいって、猪は東北以北には生息数は少なく、北海道にいたっては生息しているわけがないのだ。
長年の議論の末、野生化したブタと決着したそうだが、是非ともご覧になっていただきたい。
ほかの展示は、覚えていない(何せ、18,19歳の当時にその剥製を見に行きたくて行ったっきりなので)。

・立待岬
 函館山の東端に位置する岬。奇岩を呈しているそうだが、見慣れているので何とも思わない。立待岬へ行く途中が両側を墓地に挟まれていて、行く時間帯によっては若干薄気味悪い。
 なお、飛び降り自殺の名所だそうだが、僕はここの海で水泳(海の泳ぎ方)を父から教わった。今は遊泳禁止。
 10mくらいのところからの飛び込みスポットがあって、そこから飛び込むのはとても気持ちいい!

・谷地頭温泉
 鉄分と塩分に富んだ熱めの温泉。熱い。手拭いを湯船に沈めると簡単に着色される。
 最近は経営者が変わったためか、休憩コーナーが充実し、美味しいソフトクリームが食べられる。

・ 元町教会群
 ヨハネ、ハリストス、カトリックと宗派の異なるキリスト教会。
 それがほぼ1ブロックに集約されている。それぞれのサイズがデカいので、教会群をまとめて撮影するには、ヨハネとハリストスの間にあるチャチャ坂を登った先で、広角レンズを使うとよろしいかと。
ハリストス正教会はガンガン寺とも呼ばれていて、一日に何度も鐘を鳴らしている。
Glayの名曲「Winter,again」内で、
「寒い夜は 未だ胸の奥 鐘の音が聞こえる」とあるが、その鐘の音はこのハリストス正教会の鐘のことを示していると思うと、感慨深く思えるかと。。。
ちなみにそれぞれの教会の内部は公開されているが、写真撮影は禁止。

・元町公園
 教会群前の石畳を過ぎた先にある公園。
 旧公会堂の真下にある公園。タフな野良猫が近くに住んでいる。
 公会堂は改修中だけども、この元町公園からの景色も良い。
 昔は元町公園の下に病院があり、僕はそこで生まれ、小学生の時に肺炎で入院し、祖父も心臓の手術で入院していた。
 ちなみに旧公会堂は「金田一少年の事件簿」で異人館ホテルのモデルとして描かれている。あの蝋人形のやつ。

・坂
 西部地区っつーと、坂。
 風情のある坂が多数並ぶ街はそう多くない。
 護国坂、南部坂、基坂、二十間坂、大三坂、Etc
 八幡坂と二十間坂は有名なフォトスポット。

・旧イギリス領事館
 アフタヌーンティーセットが美味しい。
 バラが美しい。
 優雅な気分に浸れる。。。

・赤レンガ倉庫群
 見た目も中も観光地。楽しい。雑貨も多めにそろっている。

・五稜郭公園
 実をいうと、人生で一番ひどく酔っ払ったのが、五稜郭公園での花見。
 喉から血が出るくらい吐いたあんまりいい思い出ではないけども、春の桜はとてもきれい。1600本の桜が植えられているそうです。
 箱館戦争に興味ある人にとっての聖地。
 ちなみに土方歳三が戦死したのは、総合福祉センターの裏手。
 埋葬されたのは高竜寺の近くの称名寺。
 五稜郭タワーからの眺めも良い。

・大森浜
 石川啄木が「一握の砂」を詠んだとされる浜、というわけではないみたいだけども、砂浜から津軽海峡、下北半島を望む短い海岸線はどこかノスタルジックな雰囲気にさせる。

・消火栓
 函館の路上には、消火栓がいっぱい設置されている。
 というのも過去に大火を経験しているためだ。
 特徴的な形状をしており、色は黄色、十字の形をしている。
 見過ごさずに目に留めていただきたい。函館では珍しくないですが、日本的には珍しいです。

最後に、路面電車の十字街電停の向かいにある、坂本龍馬の像、
あれは地元民的には恥ずかしいっす。

それでは函館に向かわれる旅人に、Godspeed you.

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