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NTRR①


大学2年生の春の話である。

私はmixiで日記を公開していたのだが、
ある日突然


『日記面白かったです。良かったら仲良くしてくれませんか?』
とメッセージが来た。

プロフィールによると、
広島県で歯科助手だっけな?
をしている20歳の女性だった。
出会いに困っていたわけではなかったが、
わざわざメッセージを送ってくれたこの女性に縁を感じた(単純)

その後メールアドレスと電話番号を交換しやり取りを続けていたのだが、
この女性の声と方言が可愛いこと可愛いこと…。

そして、メールや電話でのやりとりを3ヶ月くらい続けていたところ、ついに、東京で会おうということになった。

友人達からは、どうせ声だけ可愛いばばあが来るとか、わざわざ広島から来るわけがないとか、騙されているから気をつけろ、などたくさんアドバイスをもらったが、騙されたら騙されたでおいしいと思った私は、意気揚々と彼女を東京駅まで迎えに行った。

どうせ騙されるだろう思っていたので、翌日と翌々日は雀荘のバイトを入れてしまっていた(笑)

たくさんの女性が改札を通ってくるのを眺めながら、あの人だったらいいなぁとか、あの人だったらこっそり帰っちゃおうとか考えていた。

すると、

『もしかして1P君?』

と、まさかの後ろから声をかけられてしまった。

聞き覚えのある可愛い声っぽい気がするなと感じたが、もし可愛くなかったら


違いますよ!!!

と言う心の準備をして私は振り返った。


…。


えーーーーーッッ!!!
普通に可愛いんですけどぉぉぉぉぉ!!!


黒髪ロングのスラっとした女性が緊張した面持ちでこちらを見ていた。

もちろん1Pです!
めっちゃ1Pです!

私は、自分が1Pであることを主張しまくった。

彼女はそんな私を見て少し驚いた表情で、


『1P君ってイメージ通りでかわいくて面白いんじゃね』
といって笑った。

ノックアウト。

今まで疑っていて本当にごめんなさい。

そして、女性も可愛かったことだし、急いであるホテルの8階を予約した。

なぜかと言うと、
私の勤めていた雀荘が8階にあったのだが、このホテルの8階と連絡通路でつながっていて、簡単に行き来できるようになっていたからだ。

もうバレてもいいや(笑)

このホテルである!

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私は女性とお泊りするときは、このホテルを利用することが多かった。

夜中に部屋から抜け出してフリーを打ちに行くのに最適な環境だったからである。

深夜帯のお客さんってノリがよかったりぶっ飛んでる人も多かったので、バスローブ姿で行ったりするとすごく喜んでくれたものだ(笑)

というわけで、今回も当然のようにこのホテルを予約したわけなのである。

チェックインの時間は、人が1番多い時間帯かつ昼番と夜番の入れ替わりでもある22時を狙った。


私たちは先にホテルで手続きを済ませ、
雀荘側のエレベーターに乗った。

8階に到着すると、
待っていましたと言わんばかりに

また違う女性かよ!
懲りないなお前は!


などと店長やメンバー、お客さんから茶化され、承認欲求がものすごく満たされたことを覚えている。

そして連絡通路を渡り、いざ部屋に入ると


『私のこと、彼女にしてくれるん?
付き合ってない人とはHはできんよ?』
と言ってきた。

…。

儀式の時間の始まりだった。



当時の私は、付き合っていないとHはできないという女性にしか出会ったことがなかった。
ワンナイトだろうがなんだろうが、付き合わないとHしないと言うならば、とりあえず付き合おうじゃないか!
これが私のスタイルだった。


この子もかぁと思いながら、私は告白という儀式を遂行した。

付き合っても遠距離になるし大丈夫だろう…。


こうして晴れてお付き合いが始まったところで結ばれたわけなのだが、官能シーンは割愛する。
強いて言えば、あまり良くなかった。
楽しみにしてくれた方には申し訳ない。

そして、そのあと当然のようにフリーを打ちにいくわけなのだが、ここで大事なことを思い出させられるのである。


お楽しみのところ悪いけど、
お前今日出勤だからな!
遅刻したら部屋まで迎えに行くから!


完全に忘れていた。
そういえばバイトを入れていたんだった。

すると、仲の良かった夜番のメンバーRが、

『この後予定ないし1Pのバイトが終わるまでどこかで観光でもしてようか?』

と、提案してくれた。
持つべきものは友人だ…。

麻雀を終えて私が部屋に戻ると彼女はすでに寝ていたので、朝起きてから事情を説明した。

『12時間も待つのは寂しいけど、1P君の友達だったら大丈夫だよ!
そしたら水族館にでも連れて行ってもらっちゃおっかな(笑)』

と言ってくれた。

ものわかりが良すぎる彼女に感謝してもう一度抱いた。

やはりあまり良くはなかった。

そして出勤の時間になり、
Rに彼女をお願いした。


その後しばらくして彼女から、
品川水族館に連れてってくれたよー!
とメールが来たのだが、これを最後に返事がなかった。

バイトが終わり、
彼女に電話をしてみると、急用ができたから広島に帰ったと言い出した。

案内させていたRも、東京駅まで送って見届けたとのことだった。

そして次の日、彼女から

『私、やっぱり付き合えない。ごめんね。東京楽しかったよ。
理由は言えんけど、1P君のせいじゃなくて私の問題だから…本当にごめんね…さよなら』

というような内容のメールが来た。

何か落ち度があったかな?
たしかに、遊びの延長くらいに考えてはいた。

しかし、まさかあっちからフェードアウトするとは思ってもみなかったので、自信を無くした。

もしかしたら彼女も私とのHの相性があまり良くないと感じたのかもしれない。

まぁでも、付き合わなくて済んでほっとした気持ちもあった。

もし付き合っていたら…























二股になるところだったしなぁ。
よし。本命の彼女を大切にしよう…!























彼女いたんかーい!!!

最低!
やりチン!
わせりん!

罵詈雑言は粛々と受け止めさせて頂く所存です。



※わせりんさんを知らない方たちへ

この方がわせりんさんです!

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ブサイクを売りに麻雀界で活躍されている方です。ナイスガイです!

Twitter↓
https://twitter.com/wasetenho2


※ブサイクリンさんへ
悪口の比喩表現としてお名前を使用致しましたことだけはお詫び申し上げます。
何卒ご容赦下さい。





さて、お目汚しはこれくらいにして話を戻そう。

その後、彼女とはもちろんだが、Rとも連絡が取れなくなり、彼は雀荘も飛んでしまった。

彼はアウトオーバーだったし、私は何も気にしてはいなかった。
仲が良かったので寂しいと言えば寂しいが、こんなことは雀荘業界では日常茶飯事だった。

そして、数か月経ったころだろうか?

あるメンバーが

『広島の女の子とRのことで話がある』

と言って私を呼び出した。


聞けば、雀荘の入り口で彼女を僕に自慢された際、Rは一目ぼれしたとのことだった。


どうにかして彼女のことを食い取りたいと考えたRは、案内役を買って出て距離を詰めるポン!
自分の方が彼女を大切にできるチー!
1Pは本当は彼女がいる!ツモ!
結果見事に食い取ったそうだ。
お見事なのじゃ!

そして広島に帰ったと嘘をつかせ、ホテルで一夜を共にしたとのことだった。

その後、風のうわさで、彼女は広島での歯科助手の仕事を辞めて上京し、夜のお店で働いているらしいと聞いた。

Rの仕業なのかどうかはわからないが、
一つ言えることは、
私と出会ったせいで、彼女の人生を多少なりとも狂わせてしまったということだ。

広島にいた方が幸せだったかもしれないし、上京してきてよかったと思っていたかもしれないし、本当のところは私には分からないが、そういう意味では後悔しているし反省している。

そして、この出来事をきっかけに、

雀荘で働いている男性と、付き合わないとHしないって言う女性は簡単に信用してはいけない!

ということを学んだ。

結局、建前なだけで、彼氏がいてもイケメンになら抱かれたい女性は多いのだろう。



以上が【NTRR】
つまり、寝取られシリーズ第1話である。
タイトル、【KITRR】食い取られの方が良かったかな?(笑)

この手の話は私も思い出すとダメージが大きいので、第2話はしばらく出せないかもしれない(笑)


というわけで、雀荘で働いている男性は本当に危険な人が多いので、女性はもちろん、男性の皆さんもくれぐれもご注意を!










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