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警察・検察・裁判官は神ではない

「推認される」という言葉。

今から12年前、銀行内で他の客が記帳台に置き忘れた封筒から現金6万6,600円を盗んだ容疑で逮捕された広島市の元アナウンサーが、最高裁で無罪を勝ち取るまでのドキュメンタリーをテレビでやっていた。

簡単に書くと、証拠とされるビデオが不鮮明にも関わらず、消去法で元アナ以外は犯人がいないという「推認」に立ち、指紋が検出されていないにも関わらず付かない場合もあるという「推認」」され、犯人は元アナ以外に考えられてないという、極めて狭い論点で有罪判決をしていた事例だ。

一審、二審とも控訴は棄却され、最高裁で無罪をようやく勝ち取ったが、逮捕・起訴されてから4年半も犯罪者扱いされてきた元アナの気持ちを考えるとなんとも表現しがたい気持ちだ。

逮捕した広島県警は、「必要な捜査を尽くしたと考えているが、無罪判決という結果については、厳粛に受け止めている。今後、一層緻密な捜査に努めたいと考えている」とコメントしているが、謝罪したという記事は出てこない。

いかに国家権力が、市民に対して上から目線で下僕扱いしているかがわかる。有罪と無罪では天と地との差だ。捜査にあたった担当はもちろん、その上司等の関係者、検察官はなぜ何のお咎めもないのか。日本は法治国家ならぬ「公務員放置国家」と言えよう。最低でも減給・降格ではないか。あまりにもおかしい。

テレビの情報だけを見れば、最高裁の裁判官は前提を持たず、ビデオをみて「元アナが盗んでいるようには見えない」とし、無罪を言い渡した。一般市民が普通の目線でビデオを見れば、明確に映っていない中でどうやって判断できよう。「推定無罪」の原則を平気でないがしろにした一審、二審の裁判官はどんな気持ちでいま生きているのか、そのツラを見てみたい。

人間は神ではない。
人間は、主観で生きている。
この世の中に、絶対的な客観=神は存在しない。
警察も、検察も、裁判官も所詮、人間だ。
勝てば官軍、負ければ賊軍なのだ。
プーチンが戦争に勝てば、プーチンが正義なのだ。

裏金事件を含む安倍元総理関係の数多の問題を放置している警察、検察の姿を見れば、日本に真に正義は存在しない。警察、検察と裁判所はグルであり、馴れ合い関係そのものだ。

所詮、保身と利権で動いているのだ。

こういう輩を、許してはいけない。


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