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鷗外の食卓(翻訳篇) 10 『十三時』 エドガー・アラン・ポー

 お神さんは左の手に小さい、重みのある懐中時計を持つて、右の手には大きい杓子を持つてゐる。その杓子で鍋の中のキヤベツと豚の肉とを掻き廻すのである。お神さんの傍にはまだらの猫の太つたのがゐる。その尻つぽには子供がいたづらに金めつきの懐中時計を括り付けたので、猫はそれを引き摩つてゐる。

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『十三時』 エドガー・アラン・ポー 森林太郎訳

出典 えあ草子・青空図書館 青空文庫

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