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ユメノキロク

エメラルドに輝く湖のほとりに
神々が集まっていた

大地の神、水の神、火の神、風の神
色んな神が居た

その中に銀色の髪の美しい女神も居た

話し合いをしたり、
それぞれの力を披露していた

火の神は迫力ある炎を披露し
盛り上がりを見せた

水の神はその炎を消し去り、美しい虹を出した

火の神と水の神は手をとり合って
やっていこうという空気になっていた

が、何が気に入らないのか
大地の神が怒りはじめた

大地の神は地震をおこし大地を分裂させ
あたり一面を沼地に変えてみせた

湖には、村の人々は沼にのまれて
苦しんでいる様子が写しだされた

神々が怒りをしずめようとしたが、
やっかいな事に力のある大地の神は
ひねくれ者で手に負えない様子

けれど唯一の弱点があり、
それは美しい女神だった

大地の神は女神に惚れ込んでいて
いつか嫁にもらいたいと言い続けていた

神々もその事を知っている為、あとは女神が
なだめるしかない、といった視線が彼女に集まった

女神は深いため息をつくと、大地の神に言った

「あなたの申し出を受け入れましょう。
ただし、私にその力を譲り下さい。」


と手を差し出した

大地の神は少し渋い顔をしたものの
「貴方が手に入るなら」と彼女の手を握った

すると、たちまち大地を司る力は
彼女のものとなり、大地は静けさをとり戻した

そして、大地に美しい花が咲き乱れた

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