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【アルバム紹介】Different Class / Pulp

どうも。七日目はブリット・ポップを代表するバンドであるPulpの名盤 "Different Class" を紹介します。もう日数でカウントするの意味なくなってきましたね。

Pulpはブリット・ポップ/ロックにハマっていた時に知ったバンドで、その流れの中では一二を争うくらいに好きなアーティストです。とにかく下積み期間が長い苦労人バンドとして有名ですね。ブリット・ポップをいう城を築き上げた後に自分でそれに引導を渡したすごい人たちです。ゴシップ的にはボーカルのジャーヴィスの奇行が取り上げられることなんかも多いので知ってる人もいるのではないのでしょうか。

このアルバムは多分Pulp史上キャリア的にも音楽的にも一番成功したアルバムで、Pitchforkの「ベストオブブリットポップ」みたいなランキングでも高順位で選抜されています。まさに1990年代イギリスの音楽シーンを代表するアルバムということです。代表曲である "Common People" と "Disco 2000" も揃い踏みです。このバンドの入門としては文句のない作品だと思います。

個人的にはとにかく"Common People" を聴いたときの衝撃が凄くて、あれ以上の音楽体験はなかなか無いような気がしています。当時はそんなに英語もわからなかったので一聴しただけではどういう歌なのか全然理解できなかったんですが、PVを見たことで「何かを痛烈に批判しているぞ」ということには気付いて、そこから和訳を見てびっくり、という流れですね。こんなポップな音楽に乗せてこんなにブチギレている曲を聴くのが初めてだったので。特に"You will never understand…" からの怒りのボルテージすごいですよね。クラスツーリズムについて書いた曲がバカ売れするのも当時のイギリスの情勢なんかを慮れる。"Disco 2000" も含めて音楽的には結構チープな電子音とかが多用されているんですが、そこもまた味を出していていいです。やっぱりPulpの肝はジャーヴィスの歌詞だと思うんで。

アルバムの中にはジャーヴィスの歌詞のキモさを堪能できる "Underwear" や、後期Pulpに繋がる壮大な曲調の"F.E.E.L.I.N.G.C.A.L.L.E.D.L.O.V.E." のような名曲も入っています。ジャケットもタイトルもPulpがテーマにしているものがなんなのかわかりやすく、かつオシャレに伝わってきていいですよね。Oasisとかも好きなんですけど、やっぱりブリット・ポップの良さって他国には出せないシニカルさだと信じているので、これからもずっとPulpが好きだと思います。


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